第378話 取り調べ
おっさん今はこの・・・・おっさんの地域で一番?大きな総合病院に居るんだけど、色々あるので個室を借りて入院という形にしてるんだよ。
まあ、もう治ってるから集中治療室とかじゃあなく、本当の個室、ちょっといい部屋。
ふーん、こんな地域の病院でもこんな部屋用意してるんだな、と。
こっそり看護師さんとかに聞いたら、色々ごねる議員さんとか・・・・が居るらしく、こういう病室も用意してるんだとか。
・・・・
・・・
・・
・
妻と子供と共に病室でくつろいでると、部屋の扉をノックする音が。
はあ・・・・もうかぎつけてきたんか?そう思ってると、マスコミじゃあなく、警察?が来たよ。
で、会うなり、
「白河 小次郎、さんですか?」
って聞いてきてね。
何だこいつ・・・普通警察なら警察手帳とか見せるだろう?
「つーかあんた誰?名乗りもしないやつに教える名前はないんだけど?」
・・・・暫くすると、面倒くさそうに懐から手帳を出して、おっさんに見せてきてね。
「貴方には、脱税の容疑がかかっており、なおかつ5年前の行方不明者に関する重要参考人として、署まで同行を願いたいのですが。」
・・・・なんだよ脱税って?あ、そうそう、一応ね、ちゃんと妻に税金対策はしてもらってるから大丈夫なはずなんだけどね。知り合いに弁護士もいるし、その弁護士のつてで司法書士やら税理士やら信頼できる場所を紹介してもらって。なのでお門違い。
しかも5年前の行方不明者の重要参考人って・・・おっさんも被害者なんですけれど?
まだ戻ったばかりなんですけれど、日本に。
「はあ?ちなみに私、さっき腕を切断しましてね、もうくっついてるけど、普通何日も安静にしないといけないのに、いきなり連れ出すんですか?」
「もう治ってますよね?捜査に協力していただけないでしょうか?」
うーん、こいつら地元じゃねえな。東京の人間か?まあいいか。利用させてもらおう。
「念のため、私も5年前の行方不明者の・・・・被害者ですよ?何とか自力で戻ってきましたけど?」
「それでは詳しい話は署でゆっくりと。」
・・・・こっちの話ちっとも聞いてねえし。
・・・・
・・・
・・
・
やってまいりました警察署。
署の人間露骨に避けてるよ。
あーおっさんを連れてきたやつら、きっと向こうでエリートなんだな。
で、連れられてきた部屋は・・・・何だか豪華な部屋だ・・・・
一応容疑者じゃあないから、って事で気を利かせて・・・・と思ったけど、単に自分達が良い部屋にしたいからっぽっくってね。
で、おっさん言われるままソファに腰かけて、相手をじっと見つめたんだけど。
「白河さん、貴方には脱税の容疑と5年前の行方不明者の重要参考人として聞きたい事がいくつかあります。」
・・・・いきなりそれかよ。どうなってるんだ。
「あ、これって任意だよね?じゃあちょっと待ってよね。」
そう言っておっさんベルトに仕込んだ、収納カバンから色々物を取り出してね、いわゆるWEBカメラをいくつか設置してね。バッテリーにつなげて、自宅のPCを経由させてLIVE中継。
「ちょっと白河さん何をしてるんですか?」
「あ、これ任意でしょ?録音させてもらうから。」
あくまで録音と偽り、ネットに流してく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます