第374話 マスコミ対策のため、一度異世界に戻る

問題のひとつ・・・この・・・・スキルのバックアップと思ってたプレートが、実は蘇生のプレートだった事かな。

しかもバックアップを取った時の記憶・・・・と言うか状態に戻るという、何とも言えぬ代物。

まあ、生き返るんだからいいじゃないかって思うけど、記憶がね・・・・無くなってるのはちょっとね。


で、今の状態を上書きできないかと思って、試してみたけど、”ここではできません”と表示が。

あーこれって向こうに行かないとできないって事?

どうするか・・・・一度戻ってみるか・・・・おっさんの見込みが間違ってなければ、"ここではできません"

なのだから、きっとどこかで出来る所があるはず。そう、作った場所なら。


万が一戻ってこれなかったら、どうしようかとも思ったけど、何かよく分からないけど戻る事ができるっていう確信みたいな、そういった気持になっちゃって、思い切って戻ってみる事にしたよ。


妻や子供に

「ちょっと行ってくるよ!」

っと一言声をかけて、再び異世界へと向かう事にしたよ。


・・・・

・・・

・・


おっさんゲートを使ってみたんだけど・・・・うん、上手くいったみたい。

どうやらジスラン君達は、壊れた建物の残骸を片付けしたり、カトリーンがおっさんから受け取ったスキルを使って色々直してくれてる所におっさんが戻ってきた事で、居合わせた全員が驚いたような顔をしながらこっちを見つめてるよ。

そして・・・・うん、身体に痛みはないし、何事もなく戻ったみたい。


で、真っ先に反応したのが、たまたまゲートのすぐ近くにいたリュシエンヌで

「お帰りなさいませ、旦那さま。」


と、ごく当たり前のように接してくれたよ。

「ああ、リュシエンヌ、戻ってきたよ。」


そして慌てて全員がおっさんの所に駆けつけてきてくれてね。

力仕事担当の野郎共は少し離れてみてる。気を使ってくれてるね。

そしてカトリーンが

「どうしたのじゃ!向こうで何かあったのかえ?」

と聞いてきた。

「ああ、ちゃんと向こうには戻れたんだけどね・・・・ちょっと問題が発生しちゃって、それを解決するのに一度こっちに来る必要があったんだよ。」


皆、また会えたからと抱きついたりはしてこず、おっさんの意図を察してくれたみたいで。

後で何かしてあげないとね。


「そういう訳で、あのあたりで作業するよ。」


おっさんそう言って比較的原形をとどめて・・・・つまり破壊されず、ただ単に倒れていただけの机を起こして、同じくひっくり返っていた椅子を起こし、作業を開始したよ。

そして、思った通り、蘇生プレート?そういえば鑑定してないな・・・・は無事更新出来たよ。


で・・・・どうしようか悩んだけど、メーネアが近くにいたので来てもらい、スキルを譲渡する事にしたよ。

どうせまた復活した時にスキルが元に戻るみたいだし、もったいないよね?

「という事で、メーネアにもスキルを預かってもらうよ。」

そうしたらメーネアが

「私がそのような大事なのを預かってもよろしいのでしょうか?」

「うーん、既にカトリーンに渡してるし、今回は時間がないし、たまたま近くにいたという事で、取り敢えず納得できない?」

まあメーネアだから渡すんだけど。

「・・・・・・・・わかりました。」

メーネアおっさんをじっと見つめてきてね。

何か思ったのかそのような一言が。


・・・・

・・・

・・


おっさんスキルも無事引き継いでもらったので、また日本に戻る事にしたよ。

で、ゲートを使うと・・・・あっさり日本の我が家へ。

今回は一度戻れたから余裕があったしね。そして戻ってすぐに外の騒がしさに気が付いてね。

先ずはこれを解決しないとね・・・・


・・・・

・・・

・・


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