第352話 シラカワ侯爵の後継者

オリアーナに言われ、困った顔をしているリュシエンヌ達3姉妹。


まあ、身分的?には本来メーネアかエルヴィーラの王族の子供が良いのだろうけど・・・・

それが難しいなら、やはり貴族の娘の子供になるよね?こういう時。

おっさん的には出会った順番で、と思いたいんだけど。

そして生まれた順番?

まあこの辺りはこの異世界のこういった常識?に馴染めなかったおっさんには決められないんだよね・・・・


ここは一度リュシエンヌに聞いてみようか?

「なあリュシエンヌ、オリアーナはああ言ってるけど、どうなん?」


リュシエンヌは・・・・

「旦那さま、皆様方、どうしてもと言われれば息子に後を継がせてもよいのですが、やはり王族を差し置いて公爵の娘の子供が後を継ぐというのは・・・・」

そこにすかさずエルヴィーラが

「リュシエンヌ、先ほども言いましたが、我が父上である皇帝エトムント・リーネルトは我が娘と息子には、そしてもし今後生まれる子供にも王族としての務めを優先させる方針なのです。故に一侯爵の跡継ぎに王族の血は入れさせないと・・・・後継ぎは別の誰かで、との事なのです。勿論、王族にしか後継ぎが得られない場合は・・・・その時ですが、幸いにして旦那さまには沢山の子供に恵まれております。リュシエンヌも公爵の娘なら、王族が特定の貴族に肩入れをしてしまった場合どうなるかは分かって居るはず。」

「申し訳ございません、エルヴィーラさま。そういう事でしたら、息子に後を継がさせていただきますが・・・・旦那さま?私の息子でよろしいのでしょうか?むしろ聖女様であらせられますアルフォンシーナ様や、その娘であるアメリータさまのご子息の方が後継ぎにふさわしいのではないでしょうか?それに、貴族の妻は私達ロートレック公爵の娘以外にもヘルトリング子爵の娘であるニーナもおられますが?」

其処へすかさずニーナが

「リュシエンヌさま?私の子供は流石に公爵さまのご息女の子供を差し置いて後を継ぐとか、そんな大それた事はできませんわ?むしろ今のわたくしの立場から言わせてもらえれば、ここシラカワ領のシラカワ商会の責任者、の後を継がせてもらえればそれで宜しいのですよ?それに、先ほどオリアーナさまが言われていましたが、旦那さまの爵位の後を受けるのとは別に、このシラカワ商会の今後も考えないといけないと思うので、やはりシラカワ商会をここまで大きくしていただいたオリアーナさまのご子息がシラカワ商会を継ぎ、私の子供はあくまでシラカワ領のシラカワ商会の責任者、でよろしいのではないでしょうか?と思うのですけれど・・・・」

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