第340話 フェンリルはミスリル発見器?


フェンリルに聞いてみると

『巣の奥の壁の触り心地がよくてな。敢えて巣にした。』

うん?もしかしてフェンリルはミスリルのあるところが分かるのか?

『あれがミスリルというのかは知らぬが、主の剣もよいものだぞ。』


すげー!フェンリルはミスリル発見器だったのか!

というかミスリルが好きなのか?その辺りよく分からんなあ・・・

触り心地?

ミスリルって触り心地よいんか?



で、奥にどんどん進むと、いくつか分かれ道・・・・そんなに奥があるわけじゃないけど・・・・フェンリルの案内でミスリルの?壁を見せてもらったんだけどね。


専門家?が壁を触りまくり、

「侯爵さま、この壁、かなりのミスリルを含んでおります。」

との事だった。

フェンリルの許可を得て、早速掘ってみる事に。勿論試し掘りってやつ。


流石専門家が同行してるわけで、ミスリルを発掘するのに必要な道具を事前に用意してもらっていて、収納カバンから取り出し、どんどん掘っていく。

取り出したミスリル?うーん岩だな・・・・を手に取ると、思ったより軽くてね。

ブレット・カルダー男爵によれば鉄より軽いのだとか。

ほー、

ミスリルは鉄より軽く、強度もあり、耐久力もあり、劣化しにくく魔術の伝導率もよいらしい。

その分加工が面倒で、不純物が入っていると今のように崩れやすいのだとか。

ああ、だから掘り出しやすいのね。

で、持って帰って精製・・・・製煉?する必要があるみたいでね。


・・・・

・・・

・・


ある程度取り出した所で帰る事に。

で、洞窟を出ようとしていたら、途中の分かれ道で、今回同行していない人間が1人そこにいてね。

うーん、見た目は20歳前後の男。随分汚れてるけど・・・・ここに住み着いてた?

ちょっと声をかけてみようか?

「やあ、僕は白河って言うんだけど、君は誰だい?」


そう声をかけられてきょとんとしている男。

「え、えっと僕の事ですか?えっと・・・・その・・・・思い出せないんです・・・・」

うん?記憶喪失?

「名前を思い出せない?じゃあ何でここにいるの?」

「あ、はい、気が付いたらこの近くで倒れてたんです、僕。で、雨風しのげて寝られる場所を探してたらこの洞窟がよさそうで、ここ最近この中で寝泊まりしてるんです。」


・・・・なんじゃそりゃ?

ただ、何か気になるな・・・・

おっさん鑑定してみようと思い表示プレートでこの男を見ようとしたんだけど、

”認識阻害の呪いを受けており、表示できません”

と出てきた。

呪い?

何らかのトラブルで呪われて、この付近に飛ばされたか、ここで力尽きて倒れた?

館に帰ってアメリータに解呪してもらおう。

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