第341話 記憶喪失の青年・・・それと、裏切った勇者パーティメンバーはクサーヴァーというらしい

ブレット・カルダー男爵に後の事は任せて、おっさんこの青年が妙に気になるので、一度館に戻る事に。

ミロスラーフの罠の可能性も考えたけど、何の根拠もないんだけど、おっさんの勝手な思い込み直感で、この青年は大丈夫、と思っちゃってね。


・・・・

・・・

・・


ゲートで青年を連れて館に戻ったおっさん。

医務室にとりあえず青年を連れて行き、万が一があると困るから、アルフォンシーナとアメリータの親子に診てもらう事に。


ジスラン君に2人を呼んでもらって、その間におっさんはこの青年と色々話をしてたんだけどね。

何か良い奴なんだよ。

あれだな、人柄のよさそうな好青年というか。

見た目は弱っちい、善良な感じ。

ああ、困ってる人が居たらすぐに助けに行っちゃう感じ。

悪く言えば人を疑わず、騙されちゃう可能性もある感じ。

一体この青年は何者なんだろう、と。


そう思って話してた時に、2人が医務室にやってきて、アルフォンシーナの一言でこの青年の正体があっさり分かっちゃったんだよね。


「旦那さま、お呼びでしょうか?・・・・・ってリューク?・リューク・キッケルトではありませんか?貴方突然勇者達の元から消えてしまったって、勇者たちが探していましたよ、こんな所へどうしたのですか?」


・・・・こんな所って・・・・それに、リューク君って言うのか?ひょっとして勇者パーティの一員?

勇者パーティのメンバーって知らないんだよね、おっさん。

勇者であるヨーリス君と、その相棒で転生者のライナス君。この2人しか付き合いないし・・・・それとこの前現れた・・・・女の子3人、キトリー、ペトラ、オーセって言ってたっけ?後は・・・・この前の騒動の引き金となった突然裏切ったメンバー・・・・名前は聞いてなかったよね・・・・と、ああ、確か1人、この裏切ったやつに追い出されたのが居るって言ってたっけ?じゃあこの青年がそうなのか?


そうしていると、この青年、いや、リューク君だっけ?

「え・・えっと、申し訳ございません、どちら様でしょうか?」


そう言われ呆然とするアルフォンシーナ。

「リューク、どうしたのですか?私の事を忘れたのですか?アルフォンシーナ。覚えてませんか?」


「覚えてません・・・」

「ああ、そうだアルフォンシーナ。この青年・・・リューク君だっけ?どうやら記憶を失ってるようなんだよ。」

「そうなのですか?確かに・・・・リュークがヨーリスたちの元を黙って去ってしまうとは考えにくいですし、やはりクサーヴァーですか?何かされて勇者たちの元からいられなくなってしまったのですね?」


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