４５歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

第310話 おっさん、異世界に家族を案内する事に

１週間ほどして３人は元気になってね。

そうそう、千亜季の学校と遼太郎の幼稚園が心配だったんだけど、どうやら夏休みみたいでね。

ちょっと安心したんだけど、そろそろ日本に戻る段取りをと思ってね。

その前に少しこの異世界を知ってもらおうと思ってね。

先ずはこの館を案内して。

それと驚かさないようにフェンリルに姿を見せてもらってね。

そう、日本じゃあこんなデカい猛獣がいないから驚いてたよ、３人とも。

それでも流石男の子。遼太郎はすぐに馴染んでフェンリルの背に乗ったり・・・もちろんおっさんが持ち上げて乗せたんだけどね・・・・

後は、魔改造？をした船に乗ってもらって実際に浮かせて飛行させたり。

そしてやはり異世界と言えば城！

日本じゃ城と言えば大阪城や名古屋城のような天守閣を備えてるようなのがイメージあるから、西洋風の石造りの・・・・ドイツのノイシュヴァンシュタイン城やイギリスのエディンバラ城やウィンザー城みたいなのは写真でしか見た事ないからね。

プレジール城へ行ったんだよね。

まあ、砦みたいな・・・・ウィンザー城が一番近いのかな？に行ってね。

３人ともこんな所に来た事ないから驚いてたよ。

アポなしで行ったけど、皇帝が会ってくれる事になってね。

・・・・

・・・

・・

・

「おおシラカワ！お前がこっちに来るとは珍しいじゃないか！で、その３人は？」

「ああ、日本の・・・・本来の、元々の家族だよ。」

「何！異世界から連れてきたのか？」

「違う。あのミロスラーフに強引に連れられてきたんだよ。」

「何だと・・・・うむ・・・・其方らがシラカワ侯爵の妻と子供であるか？我がこのセアリアス帝国の皇帝である。其方らの事はシラカワ侯爵から聞いておる。折角なので暫しプレジール城を見ていくがよい。おい、シラカワ、この３人は元の世界に戻せるのか？」

「それは分からん。ようやく回復したばかりで、まだ試してないんだよ。ゲートは普通に使えるからそれは問題ないんだが、向こうには俺は・・・行こうとすると激痛が体に走るから、どうなるか分からないんだよ。」

「うむ。上手くいく事を願うしかないな。さて、其方は・・・・シラカワ侯爵の正妻、ユリナ殿でよかったか？」

そう言われて友理奈は困惑しながら

「えー、私は白河友理奈と申します。こちらにいる小次郎の妻です。そしてこの２人は娘の千亜季と息子の遼太郎です。」

「うむ。挨拶痛み入る。我が娘もそなたに挨拶をしていないのを気にしていたからな。勝手に、正妻殿に許可を得ずシラカワ侯爵に娘をあてがった事、詫びなければなるまい。」

・・・あの皇帝が頭を下げたよ。

そんなに正妻ってすごいのか？