第281話 エルフの饅頭

・・・・なんでおっさん収納カバンに入れてたはずの珠を持ってるんだろう?

全く覚えがない・・・・


そう言えば長が渡してきた饅頭?なんだろう?鑑定してみるか?


・・・・あれ?そう言えばなんかこのスマホ?履歴が残ってるな?最近使ってなかったからなあ・・・

あ、バッテリーやばいな。

5%とか・・・・

まあこの饅頭だけでもさくっとしとくか?

何か長とかフロレンティーナとかモルガーナとか出てるんだけど?

充電したら見とくか?

これって何だろうね?鑑定してないのに以前も出てたよね?

先読み機能?


じゃあまずこの饅頭を・・・・



<名称:エルフの饅頭(超弩級)>

<効果:お互いに食すれば確実に妊娠>

<種類:秘薬>

<素材:エルフ秘伝の薬草・詳細は不明>

<製作者:フロレンティーナ・・マガリー・グレース・デュラフォア モルガーナ・マガリー・グレース・デュラフォア>


・・・・えーマジですか?

確実に妊娠てどんなんだよ?

こんなの出回れば子供が出来なくて悩んでる夫婦にとんでもなく需要があるじゃないか!

でも、無精子症の男性や、卵子がなかったり子宮癌で子宮を取り除いてしまった女性に効果あるの?疑問だな・・・・もしそれにも効果があるならもはや秘薬とかってレベルじゃないよね?


おっさんがスマホを見てると何故かカトリーンと十六夜が覗き見して、一瞬カトリーンと十六夜の目が合ったと思ったら、十六夜がさっと居なくなり、カトリーンが

「主よ・・・・其処に記載しておる内容は・・・・主がそこに持っておる饅頭かのう?もしそうなら妾も主と共に食したいのう」

とか言い出し、メッチャ目がギラギラしてきたんだけど・・・・?

いや、こんな怪しげなの食べないよ?

いや、あれ?さっき食べたんだっけ?何か大事な事だった気がするんだけど?


そしたら何故か月女と紅渚がおっさんの前に現れ、スマホを見てね。

「旦那様、十六夜は嬉しゅうございます。ようやく旦那様のお子を授かる事ができそうです。」

十六夜何言ってんの?

「お姉さま、よかったですね。私もご一緒しても本当に宜しいので?」

「その為に呼んだのですよ、月女、紅渚。」

「私もいいんだよね!十六夜さま、月女さま、感謝です!」


あああー夜叉の3人まで・・・・


ふと周りを見ると、カトリーン・十六夜・月女・紅渚に前後左右をがっちり囲まれちゃってるよ、おっさん。

え?何これ?


更に遠巻きにおっさんの奥さん’ズと乳母たちが見守る中、カトリーンが皆に聞こえるように言いだしちゃったよ!

「奥方様!今宵、いや只今より妾と夜叉の4人がしばし主をお借りいたしたいのじゃが、よろしいかの?」

そこにメーネアが答えたよ。

「あらカトリーン、畏まってどうしたのかしら?」

「メーネア殿、これを見てほしいのじゃ。」

あ!カトリーン、おっさんのスマホ奪ってったぞ。

そしてメーネアが見てるよ・・・・

ちなみにおっさん、夜叉の3人に囲まれ動けません・・・・

暫く見てたメーネアだけど・・・・


「カトリーン、ようやくですね!少し心配していたのです。種族の違いから、なかなか貴女方は妊娠できなかったようですし。これでやっと妻の務めが果たせますね。しっかり励んできてください。」

「メーネア殿、かたじけないのじゃ!さあ主よ!いざ参ろう!」

あー引きずってかないでー

そしてメーネア以下残った女性陣はカトリーンたちに手を振り見送ってるよ。


おっさんに味方はいなかった・・・・


・・・・

・・・

・・



そして翌日、真っ白に燃え尽きたおっさんが見つかったとか見つからなかったとか。


おっさん目覚めると、何だかもやっとした感覚から段々と頭がはっきりしてきたよ。

そうしたらね、だんだん色々な事が思い出されちゃって。

うがー!一体何人とハッスルしたんだよ!

しかもしかも、カトリーン達に連れ去られる前も、エルフの5人共とハッスルした・・・・

まさかの長ともだよ!まあ美人だからいいけどさ。


そして朝メーネアが無言で近付いてきて、無言でスマホを渡してきたよ。

バッテリー切れでした・・・・

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