第277話 おっさんまた怪しげなものを食す

モルガーナとかいう長の娘が何かしてる・・・・

おっさん何のために連れられてきたの?

そう思ってたら・・・・

突然こっちを見てね。

見てねっていうか多分見てるんだろうってね。

なにせ髪の毛がボサボサすぎて、顔が隠れてる・・・・

全く分からん・・・・。

それに服装も何やら白い服なんだろうけど、所々茶色とか緑色に染まってるよ。

うわ!久しぶりに汚娘か?

そう思ってたらスッと手が伸びてきてね。

おっさんの手を握ってきてね。

「食べてみて。試食して、ほしい。」

・・・・意外と?綺麗な声でね。それに手は・・・・さっきまで手袋してたのかな?今はどうやら素手。

それにしても小さい手で、指が細長い・・・・。

さっきまで作業してたとは思えないほど。

「えーこれ何?」

「気にしたら負け。」

何が負けなんだか・・・・それに怪しい・・・・

「毒じゃない。私も食べる。」

そう言ってモルガーナという長の娘がもう片方の手に握ってた食べ物?を食べ始め、そのままおっさんの口に放り込んできたよ・・・・うげ!

・・・・・あれ?おいしい?思わず食べちゃったよ。

何だか草饅頭みたい。

思わず食べちゃった。

「どう?おいしいでしょ?」

そう言ってモルガーナはおっさんに顔を近付けてきてね。

あれ?なんかいい匂いがする・・・・

モルガーナの姿があまりにも酷いからさぞかし酷い臭いがするのかと思いきや、意外だ・・・・

で、何故かおっさんの顔を両手で挟んで

「口を開けて、舌を出して、閉じて、右、左、上、下、そう、それでいい。」

なんか勝手におっさんの頭を動かしてくるんだよ。

で、どうやらまじまじと見てる感じでね。

「お姉さまどうですか?」

「フロレンティーナもう少し待って。馴染んでくるから。貴女も食べなさい。」

そう言ってフロレンティーナにおっさんが食べた饅頭?を食べるよう促し、なんの躊躇いもなく

フロレンティーナは食べ始めたよ。

それを見た長も・・・・食べてるよ、本当に何もないのかな?

そうしたら、モルガーナが

「ちょっと待って。精霊に呼んでくるよう伝えるから。」

・・・何を呼ぶんだか?

何やらぶつぶつ言った後、モルガーナの近くにぼんやりとした人型みたいなのが出現してね。

モルガーナが指さしたらスッと何処かへ行ってしまったよ。

「母様もするの?」

「うむ。かれこれ2000年ぶりじゃが、大丈夫じゃろう。」

何が2000年ぶり?


そうしてるうちに何やらおっさん、頭の中が変な感じになってきてね。

なんか寝てるような感じでね。

そして漠然とした世界が頭の中に広がってる感じ?

何もない広大な空間におっさんがぽつんと立ってるイメージ。


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