第169話 何故野郎3人と温泉に入らないといけないんだ?

2人が無事に出産を終えて1月ほど経った頃、母子共にカトリーンが以前おっさんが購入したクルーザーで無事館まで連れてきてくれたんだよね。

ありがとう!カトリーン。


こうしてようやく皆が館に落ち着ける事になった頃、おっさん一息つきに館の温泉に入りに行ったんだけどね・・・・

既に野郎が3人、湯船で酒盛りをしていやがった・・・・


「よう、シラカワ!今日の酒は上手いな!なんて銘柄だっけ?」

「出■桜だよ・・・・ってなんであんたら3人して先に入っちゃってるわけ?」

「こんな場所城にもねーんだよ!良いじゃねーか、どうせ男はここにほとんどいねえしよ!」

・・・・おっさんの館には沢山の風呂があるのだよ。

男性用、女性用、家族用、家族以外の混浴風呂、使用人達用の男女別の風呂、使用人達用の混浴風呂。

ちなみに家族以外の混浴風呂は申告制で、使用人達も利用できるんだよね。

あと男性用と女性用は来客用って感じ。

今はおっさん、1人で入りたかったから男性用に行ったんだけどね。

そうしたら、御覧の通り、帝都からの闖入者と、ロートレック公爵とロニーさんが来ててね。

「皇帝がこんな所で油売ってていいのか?と言うか側近は知ってるのか!」

「細かい事はいいじゃねーか!」

・・・・絶対黙ってきたな。あれほど皇帝がゲートを使うのを避けさせてた側近が、こうもホイホイと来させるわけがない。

そして、皇帝がロートレック公爵と親しいって知らなかったよ、おっさん。

「皇帝さんよ、ロートレック公爵と仲がいいって知らなかったんだけど?」

「シラカワ辺境伯、私と陛下とロニーは学友なのだよ。」

・・・・何ですと?

「皇帝とロニーさんが親しかったのは知ってたけど、そういった繋がりがあったなんてね。」

「シラカワさん、世間は広いようで狭いんですよ。」

・・・・どこでどう繋がってるのか、びっくりだよ。


「で、ただ温泉つかりに来たわけじゃないんだろ?」

「当り前じゃねーか!娘を見に来たんだよ、三人とも!」


・・・・そうなんだよね、エルヴィーラ、オリアーナ、リュシエンヌ、ジョスリーヌ、マルスリーヌが現在妊娠中なんだよね。

そういっても孫なんて腐るほどいるんだろ?って思ったんだけどね、娘の可愛さは男親にとってはいくつになっても可愛いもんでね、見にこずにはいられなかったようでね。


「じゃあとっとと出てって見に行って来いって!」

おっさん、盛り上がってる3人を適当にあしらいゆっくりつかったよ。

はー癒しの温泉じゃあ・・・・。



ちなみに、この3人、娘が出産するまで、ほぼ毎日来やがったよ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る