第140話 おっさん、新たなスキルの情報を得る

「シラカワ辺境伯、剣はあまり得意ではないんだが、この剣の素晴らしさはわかるつもりだよ。」


ごめんよ、5本一気に創っちゃったから、突貫なんだよね。それをこんなに褒められると、複雑な感じだよ。


「凄まじい魔力を感じるよ。いったいどうやって魔力をこめたのかい?信じられんな。」


スキルです・・・・スキル使えば簡単じゃないの?そういえばおっさんが鍛冶場使わせてもらった所にいた鍛冶職人は魔術を使えなかったみたいだけど、使えるなら魔力こめられるんじゃないの?


「そこは、秘密という事で・・・・」


「それはそうだ!こんな素晴らしい剣がおいそれと手に入っては、それこそ大変な事になるからね。」


「そんなに珍しいんでしょうかね?」


「うーむ、魔剣を打てる職人がいないわけじゃないんだよ。ただ、打てたとしてもせいぜい1系統ぐらいだろう。良くても2系統だ。そもそも魔術を複数系統所持する事がまれだからね。しかも鍛冶職人が複数の魔術を所持、もしくは複数の魔術を所持する魔術師が、鍛冶をするなど考えられんからね。」


「そんなもんですかね?」


「そもそもどちらかを極めるのはそれは大変な量の経験値か時間がかかるものだよ。」


「経験値?経験じゃなく?」


「スキルのレベルアップは2通り、いや3通りあるのだよ。」


「ええ?そんなの聞いてないんだけど?」


「おや?普通は知ってる事なのだがね、知らないのかい?」


ここにきて新事実ですか?


「スキルについては以前聞いたんですけど、その時はそんな話は出てなかったので。」


「それは普通知っている事だから、辺境伯が知らないというのを失念していたのだろう。」


「そうですか、ちなみにどんな感じなんです?」


「ふむ、1つはな、”経験値”だね。色々な経験を積めば、ポイントになり、レベルに応じたスキルに振り分けられるのだよ。尤も、高レベルになればレベルアップに必要ポイントは膨大になるからね、上がりにくいのだよ。そして、時間だがね、同じスキルを使い続ければ、そのスキルは上がりやすくなるね。ポイントに近いがこちらは使ったスキルに応じてそのスキルのみがポイントを得る、といった感じ・・・とは違うんだが、まあ、鍛冶スキルを使えば鍛冶スキルと、ポイントが手に入る感覚だね。そして3つ目だが、おそらく辺境伯の場合、これが影響しているのだと思うのだがね、他人のスキルを譲渡してもらうか奪うんだよ。所持しているスキルならそのスキルは重ね掛けされ、より高レベルとなる。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る