第141話 闇のビジネス

あ、3つ目は思いっきり心当たりがあるよ。インダルチャンス王国で向こうの騎士とか兵士とかのスキル奪ってたからね、おそらく剣術とか多かったんじゃないかな?


「なんかその、他人のスキルをたくさん所持してるんで、その可能性は多いですね・・・・。」


「ほう、そんなにたくさんの人から奪ったのかい?」


「インダルチャンス王国で、向こうの兵士やら国王の取り巻きやらから拝借しました・・・・。」


「そんなスキルがあるのかい?」


「それに関しては・・・・ノーコメントで。」


「そう簡単には教えられんか?」


「これを言ってはいけない気がしまして。」


「ああ、すまないね、追及するつもりではないのでね。普通そうそうスキルを譲渡や強奪やらはできないのでね。そんな事が一般的に出来ればそれこそ大変な事になりかねないよ。」


「そうですね、普通に街を歩いていても、襲われてスキルを奪われちゃあとんでもない事が起こりますね。」


「そうだね。闇でそう言った商売が成り立っているようだが、恐ろしく高額で取引されているようでね、しかもそんなのに手を出そうものなら、手を出した方の評判もがた落ちだよ。」


闇のビジネスか・・・・インダルチャンス王国がやっていたのだろうか?




そんな事をロートレック公爵と話していたら、女性陣が戻ってきてね、


何やら2人ともモジモジしててね、きっと着慣れない下着を着てるから違和感があるんだな。


おっさんがそう思っていると、リュシエンヌがおっさんに声をかけてきてね、


「お父様、お話し中失礼しますわ。」


「リュシエンヌ、戻ったか、どうした?」


「実は先ほどシラカワさまからいただいた衣装なのですが、少し着用方法がわからない所がございましたので、シラカワさまにはお手数をおかけしますが、ぜひ一度正しい着用方法をお教え願えないでしょうか?」


あれ?下着と肌着を渡したんだけど、見た感じ普通に着ている感じなんだけど、何かわからなかったのかな?メイドさんも店で着用してるから分かると思ったんだけどね。


「えっと、リュシエンヌ、何処が分からなかったのかな?」


「えっと、出来れば直接見ていただきたいのですが・・・・」


「シラカワ辺境伯、良ければ見てやってはくれないかね。リュシエンヌがあのような事を言うのは非常に珍しくてね。」


「えー、まあ、わかりました。そんなに時間はかからないとは思うのですが、では、少し失礼します。リュシエンヌどこに行けばいいんだい?」


「ありがとうございます。ではこちらへお願いいたします。お父様、申し訳ありませんが、一度シラカワさまをお借りいたします。ではシラカワさま、こちらへお越し願えますか?」


おっさん、何を見ればいいのかなと思いながらついていったんだよね。


ふと後ろを見ると、何となくロートレック公爵がニコニコしてるような気がしたんだけど、おっさんのプレゼントが嬉しかったんだよね?とか思いながらリュシエンヌ達の後ろをついていったよ。


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