第133話 使用人、侍女たちの住環境

贅沢なんだろうね、普通に考えて。




そう、おっさんはメーネアちゃんとエルヴィーラという2人の王族、皇族の妻を娶っているのだ!


メーネアちゃんはいい女だし、エルヴィーラも普通にしてたらいい女なんだよ?


本当だよ?


メーネアちゃんは非の打ちどころのない性格だけど、エルヴィーラはね・・・・


何かあってヒートアップすると人格が変わっちゃうし、普段もお淑やかそうで自分のご都合主義・・・しかも何と言うか、天然なんだよね、彼女。


別にご都合主義の結果が悪いわけじゃなくって、なんて能天気なんだ!って程度だからいいんだけどね。


この先大丈夫なんだろうか?




・・・・


・・・


・・





そう、エルヴィーラは侍女と共にゲートでやってきたんだよね。


もうゲートに興味津々と言うかね。


で、皇帝も着いてこようとしたんだけど、側近に止められてたっけ。


「いけませぬ!理由もなく皇帝陛下ともあろうお方がたかが辺境伯の元に赴くとは!他の貴族に示しががつきませぬ!」


結局そこなんかい!


「バカヤロー!娘を見送る事の何処が悪い!しかもゲートだぞ!これからどんどん広めるのに、皇帝が試してないなんておかしいだろう!」


おお!本音は後ろ側か?


「ちゃんと陛下にもゲートは使っていただきますので、しばしお待ちを!」


「せめて娘の見送りを!」


「陛下、ヤルマルさまの婚儀のさいはそのような事はございませんでしたのに、何をいまさらエルヴィーラさまの時だけそのような態度をおとりになるのですか?」


「あほかお前!!娘の旅立ちだぞ!ヤルマルは今も城にいるじゃねーか!エルヴィーラはもう遠くへ行ってしまうんだぞ!もう会えないかもしれないんだぞ!こら、何をする!離せーギャギャー・・・・」


連れてかれちゃったよ。


邪魔者がいなくなったので、おっさんはエルヴィーラと侍女を連れて帰ったのさ。




・・・・


・・・


・・





おっさん、一通りエルヴィーラと侍女に屋敷を案内して(まだ完成していない部分への立ち入りを強く禁止しといたけどね)、各々の部屋を案内したよ。


独身の侍女は、3つの部屋で寝泊まりするらしく、3交代なんだってさ。


ま、後は恐らくここで働く他の侍女や使用人のための部屋と休憩所とかも用意してあるから、快適に仕事をしてほしいって思うんだよね。



あ、各々、侍女たちの部屋は仕切りがあってね、簡単なプライベートが保たれていて、簡易ベッドとタンス、机、ドレッサー(まあぶっちゃけ洗面台)等が完備しててね、侍女たちは驚いてたよ。”こんなに素晴らしい設備を使ってしまってよいのでしょうか?”ってね。


そう言えばこの世界の侍女や使用人の暮らしっぷり確認してなかったな。


あ、トイレはね、流石に共同で使ってもらうんだよね。


といっても、使用人たちが使う分とおっさん達が使う分は分けてるけどね。


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