第130話 人材確保
ふう、終わった終わった・・・・
ようやく長い行列をさばききったおっさん達。
ちょっと手伝いをしてくれたロートレック公爵の息子達に感謝の辞を述べるおっさん。
「君達がいなかったら、どうなっていた事か。見通しの甘さと言うか、こんな事になるとは思ってもいなくてね。本当に感謝しているよ!」
「感謝なんてそんな事仰る必要ありません。」
リュシエンヌはそう言うけどね、本当に助かったんだよね。
「お父様からは聞かされていたのですけれど、すごい人気ですね、辺境伯さま。」
ジョスリーヌは・・・・いい娘さんだよ、本当に。リュシエンヌとは違い小さいんだよ、150センチ無いんじゃない?19歳と聞いてるんだけど、どう見ても15歳以下にしか見えないんだよね。
おっさんロリじゃないんだよ。だけどね、なんというか、リュシエンヌをそのまま小さくした感じでね、本当お人形さんみたいで、思わず抱きしめてお持ち帰りしたくなる愛くるしさだよ。
そうそう、リュシエンヌはもうすぐ26歳らしくてね、やはりというか戦争の影響があったみたいで、嫁ぐ機会を逃してしまったらしいんだよね。公爵の長女なので、なかなか釣り合った相手も見つからず、しかも弟たちの事をリュシエンヌに任せっきりにしてしまった所為か、完全に行き遅れのレッテルを張られたそうな。
そんな中、公爵の実務の事務をこなしているうち、おっさんの今回の手助けで大いに活躍してくれたんだよね、妹のジョスリーヌ共々ね。
あ、そうそう、メイドさんの名前聞くのを忘れててね、教えてもらったんだけど、マルスリーヌ・ヴィオレット・ソレルと言うらしく、母方の姓を名乗ってるそうな。
この娘は24歳。お仕えをしているリュシエンヌが結婚しないので、自分も姉を差し置いて結婚するわけにはいかないと、やはり結婚していないらしい。
で、今回男手で大いに活躍してくれた兄、セヴラン君は現在21歳。この歳でなかなかの武術の達人でね、実際目のあたりにして感心しちゃったよ。
おっさんみたいにスキル頼りの剣術じゃなく、ちゃんと基礎から習ってる、身に染み付いた動きと言うかね、ハーって思っちゃったよ。
そして弟のジスラン君。21歳。
彼は体力は全くないようで、身体も細くってね。剣なんて無理無理、って感じなんだけど、そのためか学問に力を入れてたらしく、また機転も利くので、今回の面談?をさばくのも実にスムーズにできたし、トラブルに関しても任せちゃったけど、穏便に済ませてくれてたしね。
こりゃあ、有能な人物ゲット?みたいな。ロートレック公爵はこんな出来た息子、娘を手放して大丈夫なんだろうか?
その辺を聞くと、
「兄が優秀なんですよ。私の知識は兄からの授かりものみたいなものですよ。」
とジスラン君。
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