第123話 おっさん、今更ながら背の低さを痛感する

おっさんがエルヴィーラと無事踊り終わった後、皇帝が自分の娘を呼び出して、一緒に踊ってたよ。


この辺りは普通に親子って感じで微笑ましかったよ。あの皇帝が!ってちょっと思ったけどね。




そして、おっさん休もうと思ったら、待ち構えていたかのように次から次へと貴族の娘が現れてね、


”私と踊ってくださいませんか?シラカワ辺境伯。”


と言うのでね、一応オリアーナには、踊りを誘われたら、1人一度は断らずに踊ったほうが良いって言われていてね、来た全員と踊ったよ。


前もっておっさんの情報を知ってたのか、そりゃあもう、スレンダーな体型の、足の細いすらっとした娘さんばかり来たよ。


年齢は流石にばらばらで、15歳ぐらいの若い娘から、30近い女性まで色々いてね。


残念な事に、20歳ぐらいまでの若い娘が大半だったよ。これは仕方ないのかな?この世界で行き遅れって娘がそうホイホイといるわけでもなさそうだしね。


でね、めっちゃかわいらしい顔立ちの娘から、ドキッとする眼差しの美女、顔立ちはよいんだけど、薄幸そうな少女、気の強そうな勝気な顔立ちの娘さん、色々いたけど、そろって顔立ちが良いんだよね。


おっさんこれには困ったよ。


スタイル良し!顔良し!だもんね。


一度踊ったぐらいでは性格はわからないから、今回は顔つなぎって所なのかな?


なんというか、みんな同じに見えちゃってね、ごめんねおっさん、A〇Bとか乃◇坂とか、みんな同じ顔に見えちゃうんだよね。


しかも全く興味がないのに、娘が幼稚園の頃にね、AK▼の歌でね、テレビ用にしてたのか、”おにぎり””おにぎり”とか歌いながらおにぎりを握るような振り付け?してるのを毎日のように見ててね、もちろん録画の歌番組だよ?あれおっさんも付き合わされてたんだけど、おんなじ顔に見えてたよ。


なんか、昔のおニ★ン子と一緒じゃねーかとか思いながら見てたなあ・・・・。


おっさんアイドルと言ったらなんたってピン■レディだからね、幼稚園だったけど。




ああ、脱線しちゃった。


だからね、贅沢なんだけど、ほとんど記憶に残らなかったんだよね。


そんな中、1人飛びぬけて特徴のある女性がいてね。


こんなに沢山の女性の中でも飛びぬけた美貌でね、本当、人形みたいだよ。あんまりにも完璧すぎて笑えそう。完璧すぎて。


振る舞いもね、まったくもって隙がないんだよね。しかも自然な感じで。


でもね、それだけならおっさん、なんとも思わなかったんだけどね、背がね、高いのよ。170センチぐらい?


おっさん160センチだからね、見あげっちゃったよ・・・・


言っとくけど、おっさんの奥様は、おっさんより背が高いのだよ。だから背が高くてもなんとも思わないのだけどね、ちょっと身長差がありすぎてね。


おっさんの男としての変なプライドがごっそり持っていかれちゃったんだよ。


もう、見事なほどに。


で、踊ってる最中にその女性は、おっさんの考えに気が付いたのか、申し訳なさそうに


「背が高すぎて申し訳ございません、シラカワ辺境伯様。こればかりはどうにもならず、不快な思いをさせてしまって恐縮でございます。」




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る