第27話 おっさん、初めての魔物討伐

・・・・


ここまで5日、旅は順調に進んでる。おっさん安心したよ。この間に異世界の収納カバン(勿論後で収納カバンに改名)、表示プレートを作成。メーネアちゃんと香苗ちゃんに渡し、カバンの中に入れてもらったよ。


万が一おっさんと離れ離れになっても生きていけるように、一通りアイテムも持ってもらって。


大きさ、重量無制限って便利だな!




そして、異世界売買では透明な小型の盾を購入。防護盾って名前で出てきたかな、確か。2人に渡しといたんさ。軽くてそこそこそ防御力あるしね。


そして、ついに6日目、異変が起きたんさ。




最初に異変に気が付いたのはCランクのメンバー。


御者が向こうから来るはずの馬車が一向に現れないのでおかしいと言ってきたので先行して偵察に行ってもらう事に。


暫くして慌てて戻ってきて、


「馬車が襲われている!」と。


しかもかなり近いらしく、今更回避したところで追いかけられるのがオチだそうで。


ゴブリンの群れらしく、それを遠くから確認して戻ってきたらしい。


冒険者としては馬車が襲われているのを発見した場合、可能な限り助けるというのが鉄則らしく、おっさんに助けに行く許可を求めてきた。



ゴ、ゴブリンか・・・・流石異世界、いるんだな、そんなのが。


御者のおっちゃんいわく、この街道でモンスターに馬車が襲われたというのは聞いた事がなく、かれこれ30年御者をやっているが一度も遭遇及び聞いた事がないそうで。


という事は何かイレギュラーがあって、こっちにゴブリンが出てきた所にに馬車と鉢合わせたって感じ?


ゴブリンは20匹ぐらいいるだろうとの事で、おっさん達はそのままゴブリン討伐に向かう事となったんさ。




・・・・

・・・

・・



いやーおっさんもショートソードを持って戦ったよ。怖かったけど。


スキルがあったので、おっさん剣の初心者なのに達人並みに戦えて驚いたよ。


Cランクのパーティメンバーなんて、あのおっさん、護衛いらないんじゃね?とか言ってるし。いや、女性陣守ってほしいから雇ったんだけどね。


女性陣は美女2人を中心にがっちり守ってもらってて安心かな。



暫くしてゴブリンを全滅させた頃、襲われてた馬車を見ると生存者がおっかなびっくり出てきた。


初心者パーティが一組だけいたので、討伐できず乗客を守っていたらしい。


ゴブリンは色々素材として使えるようなので、いやだったけどカバンの中に(勿論後で作ったほう)死体を入れておいたんさ。大きい街のギルドで引き取ってもらえるらしく、お願いされちゃったよ。


おっさん、後になってこの時めっちゃ油断してたと反省しまくりだよ。


何せ、背後から襲ってくる化け物に全く気が付かなかったから。




誰かが気が付いて、モンスターだ!とさけんだので振り返ったら何かが猛スピードでおっさんに向かってきてて。よける間もなく、おっさん吹っ飛ばされちゃったよ。


とっさにシールドかざしたけど、面白いように飛んじゃってて。気が付いたら10m以上馬車から離れてたよ。身体強化のスキルがなかったらおっさん即死だよ、これきっと。



気が付いたらほかのCランクのメンバーもなすすべもなく吹っ飛ばされちゃってて。おっさんこれは夢かと思ったね。


で、気が付いたのよ、ゴブリンがこっちに来たのはこいつのせいだって。


しかも、手傷を負ってるようだったから、元々の住処をどっかの阿呆が襲って討伐しきれず逃がして、それがこっちにきたっぽい。



慌てて出てきた美女2人が口をそろえて


「グリフォン・・・・」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る