57 二人きりのプールで……

「そうだ、プールに行こう♪」


 冬の寒い日に、遥花はいきなりそう言った。


「えっ? この時期はやっていないでしょ?」


 僕は言う。


「ノンノン♪ 屋内プールだよ」


「あ、そっか」


「うん。屋内なら暖房も効いていてポッカポカだよ。幸雄も久しぶりにあたしの水着姿を拝みたいでしょ?」


「うん、まあ……でも、ちょっと気になることが」


「どうしたの?」


「遥花の水着姿を他の男性が見たら……」


「やだ、嫉妬?」


「いや、彼らの命が危険だなって」


「もう~! まるで私を人外おっぱい星人だと思って、ひどい!」


「そ、そこまでは言っていないよ」


「安心して。その心配はいらないから♡」


「えっ?」




      ◇




 数日後。


 休日のこの日、僕は遥花と一緒に室内プールにやって来た。


「じゃあ、幸雄。お着替えして来るね♡」


「ああ、うん」


 僕も更衣室に向かう。


「そういえば、他に人がいないなぁ。あまり人気が無い施設なのかな?」


 余計な心配をしつつ、僕は水着を穿き終えて更衣室を出た。


 そして、プールサイドにやって来ると……


「あれ、本当に誰もいない」


 人っ子一人もいないとは、どういうことだろうか?


「幸雄、おまたせ♡」


 その声に振り向く。


 身に纏うのは清楚な白ビキニ。


 けれども、その体は全くもって清楚じゃない。


 古臭いけど、やっぱりダイナマイトボディだ。


 もはや、その存在だけで男を殺傷するまでに成長したおっぱいが凄い。


 いつも一緒に居る僕だからこそ、ギリギリ耐えられるんだ。


 プルルン、プルルン♪


 遥花の巨乳が楽しそうに揺れていた。


「ねえ、どうかな?」


「あ、相変わらず、すごいね」


「えへへ♡ 幸雄も、割れた腹筋が素敵♡」


「はは……ていうか、何で他に人がいないんだろ?」


「ああ、お父さんに貸し切りにしてもらったから」


「えっ」


「大好きな幸雄を二人きりで楽しみたいって言ってくれたら、二つ返事よ」


「な、何か、非常に申し訳ないな……ていうか、遥花のお父さんってお金持ち? なら、もっと良いアパートに住めるんじゃないの?」


「あれくらいが落ち着くの。畳だから幸雄とどこでも寝ころんでエッチが出来るし。隣人にも恵まれたからね♡」


「山本さんマジで神」


「じゃあ、行こ♪」


 遥花に手を取られて僕はプールに入った。


「おっ、ちょうど良い水温だね」


「でしょ~? あ、でもやっぱり、ちょっと肌寒いかな」


 そう言って、遥花はぴとっと僕にくっつく。


 相変わらず、すごい胸の圧力を感じる。


「どうしたの? あたしの谷間ばかり見ちゃって」


「ここに吸い込まれたいなって」


「もう、変態くん♡ 良いよ、指を入れてみて?」


「じゃあ、ちょっとだけ」


 ずぽっ。


「あんっ♡」


 それから、僕と遥花は気ままにプールを楽しんだ。


「見て見て、幸雄。双子島」


 そう言って、遥花は仰向けの状態で頭からつま先までみんなプールに沈めるが、おっぱいだけ飛び出していた。


「ぷっ、あはは!」


「ぷはっ! ほら、幸雄もやって! 東京タワーとか!」


「こ、こら」


 僕はつい股間を押さえてしまう。


「あ、ごめん。幸雄はスカイツリー級だよね♡」


「か、彼氏に対するセクハラはご遠慮下さい」


「イエイ♪」


 遥花は楽しそうにハシャぐ。


「そうだ。せっかくだから、ちょっと勝負しない? クロールの25mで」


「良いよ♪」


「けど、遥花はおっぱいの抵抗でハンデがあるから。僕が遅れてスタートするよ」


「ありがと。じゃあ、行くよ」


 遥花は一足さきにスタートする。


 胸の抵抗を物ともしない、力強いクロールだ。


 僕と一緒にトレーニングをしていただけのことはある。


「よし、負けられないな」


 僕も遅れてスタートを切る。


 徐々に、遥花の姿を捉える。


 そして並び、最後には抜いて先にゴールをした。


「あーん、負けちゃった」


 遥花は水面から顔を上げる。


「あっ、遥花……」


「えっ?」


 僕としたことが、肝心なことを忘れていた。


 ビキニ姿で泳いだせいで、遥花のおっぱいがポロりしていた。


「あっ……もう、幸雄ってば。これが目当てだったの?」


「ち、違うよ。ただ、純粋に遥花と楽しみたくて」


「じゃあ、もっと楽しいこと、しちゃう?」


 遥花はニヤリと笑って舌なめずりをし、僕に迫って来る。


 生のおっぱいが僕の胸に押し当てられた。


「エッチしよ♡」


「いや、それはさすがに……」


「今は二人きりだから。滅多にないシチュを楽しまないと」


 僕は理性と本能を全力で戦わせる。


 その結果は当然……


「……しよっか」


「うん♡」


 その後、水の抵抗を受けながらも、僕らは激しくしてしまった。







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