55 彼女のおっぱいで遊ぶだけ

「ふぅ、この前は災難だったなぁ」


 いつものように、遥花の部屋でくつろいでいる時に彼女が言った。


「ああ、風紀委員のこと?」


「そう。あんな変な女に構っているくらいなら、もっと幸雄とエッチなことがしたかったもん」


「あはは。けど、ちょっと狭くてきつかったけどね。掃除道具箱が」


「あたしのおっぱいが大きすぎるから?」


「そうだね。ていうか、改めて思い知ったけど、遥花のおっぱいは色々とレベルアップしすぎだよ。正直、この前の特製ブラを破裂させたのは僕もビックリしたよ」


「えへへ♡ じゃあ、今日はあたしのおっぱいで遊んでみようか」


「どうやって?」


「とりあえず、ドリブルして良いよ」


「わーい」


 ボインボイン!


「あんあんっ!」


「相変わらずよく弾むね~」


「もう、ダーリンったら♡ ちなみに、見て」


 僕が触れていないにも関わらず、遥花の胸がクッ、クッと上がったり下がったりする。


「す、すごいね。マッチョの人が胸筋を動かすみたいなもの?」


「そうそう」


「けど、そんなドデカイ物がよく動くね」


「ドデカイって、もう♡」


「あ、そうだ」


 僕はふと思いついて冷蔵庫に向かった。


「幸雄?」


 小首をかしげる遥花の所に戻った。


「ねえ、遥花。これ割れたりするかな?」


「え、卵?」


「そう。おっぱいで」


「やってみるね♪」


 遥花は上着脱ぎ、ブラを外して、すぐに上半身裸になってくれる。


 僕はそのおっぱいの間に卵をセットした。


「あんっ♡」


「じゃあ、下にお皿もセットして……お願いします」


「行くよ?」


 遥花はそう言って、軽くおっぱいに力を込めた。


 パキッ、と音がして、見事に卵が割れてお皿に落下した。


「すごい! 卵は上手に割らないとグチャってなるけど。遥花のおっぱいは力持ちなだけじゃなくて、器用なんだね」


「テクニシャンです♪」


「あ、じゃあ次はちょっとレベルアップしても良い?」


「良いよ」


「今度はこれをお願いします」


「ペットボトルだ」


「そう。この空のペットボトルを潰して欲しいんだ」


「分かった」


「両手で挟んで良いからね」


「ううん、必要ないよ」


「えっ?」


 遥花は自分でペットボトルを挟むと、


「ふん!」


 ベコリ。


 両手を一切使わずに、おっぱいの力だけでペットボトルを潰して見せた。


 これには僕もあんぐりとしてしまう。


「な、何てパワーだ……遥花、ちょっと試しに僕の手も挟んで、同じくらいの力でやってもらっても良い?」


「そんな、ダーリンを傷付けたくないよ」


「お願い、やってみて」


「分かった……」


 遥花は頷く。


 僕は彼女の大きなおっぱいに自分の手を差し込んだ。


「あんっ♡」


「じゃあ、お願いします」


「行くよ……ふん!」


「……イテテテテテテ!?」


 予想以上の力にビックリして、つい遥花のおっぱいをタップしてしまう。


「あんあんっ!」


 その衝撃で僕の手はおっぱいから解放される。


「はぁ、はぁ……す、すごいね。手が破壊されるかと思ったよ」


「そんなのやだやだ~! あたしのおっぱいは幸雄を癒すためにあるのに~!」


「いやあ、正直このおっぱいはもう僕の手には負えないよ」


「何よ、別れるって言うの?」


「そんなことは言わないよ。だって、遥花のおっぱいは誰にも渡したくないし」


「おっぱいだけ?」


「いや、遥花自身をだよ」


「合格♡」


 遥花は僕に抱き付いてキスをして来る。


「んっ……ちゅっ……あっ……そう、もっと絡んで……あっ」


 気を取り直して次の実験へ。


「次はちょっと面白い実験だよ」


「何をするの、ダーリン?」


「このボールをおっぱいで打って欲しいんだ」


 僕が持っているのは、ゴルフの練習用で使うボールだ。


 大きさは本物のそれと同じで、穴が至る所に開いているので、空気の抵抗を受けてブレーキがかかるので、当たってもそんなに痛くないし、物も壊れないのだ。


「わーい、楽しそう♪」


「じゃあ、僕が投げるから、遥花はおっぱいで打ってね」


「了解♪」


 遥花は楽しそうにニコニコしながらおっぱいを構える。


「それっ」


 僕はふわりとボールを放った。


 ちょうど良いど真ん中のコースに行く。


「ふんっ!」


 普通であれば、強く打っても空気の抵抗に阻まれて減速しパワーが落ちる。


 そもそも、仮に空気の抵抗が無かったとしても、プラスチックの素材なので何かにぶつかってもさほど衝撃なんてない。


 はずなのに……


 ドゴオオオオオオォ!


 パラパラ……と屑の落ちる音がした。


 ジャストミートした遥花の打球は壁に直撃してそれを破壊した。


 ちなみに、その壁の向こうは山本さんの部屋だ。


 僕は冷や汗が止まらない。


「……は、遥花、ごめん。僕が君の力を見誤ったせいで……これは弁償しないとだね」


「ああ、大丈夫よ。あたしから大家さんに頼んでおくから。きっと許してくれるわ♪」


「まあ、大家さんは君の色気で何とかなるとしても、山本さんは……」


 ピンポーン。


「あっ」


 僕はおそるおそるドアを開ける。


「おーい、大丈夫かい? 何かすごい音がしたけど」


 幸いにも、山本さんは怒った様子は無かった。


「ごめんなさーい、山本さん! ちょっとダーリンと遊んでいたんです~!」


「何でおっぱいちゃんは半裸なの? この寒い冬に」


「いや、まあ……僕がお願いしてしまったので」


 すると、山本さんは半笑いしながら僕の肩に手を置く。


「変態カップルだね」


 いっそのこと、怒ってくれれば僕としても気が楽になるのに。


 山本さんはひたすらに笑っていた。


 これはもう、完全に呆れた笑顔だな。


 バタンとドアを閉じる。


「ごめんね、山本さんに謝ってもらって」


「ううん、良いよ。遥花、ちょっとお遊びはやめようか」


「うん、そうだね。けど……まだ物足りないな」


 遥花が物欲しそうな目で見つめて来る。


「良いよ、普通にエッチしようか」


「本当に?」


「その代わり、声を押さえるために口にタオルを巻いてね」


「分かったよ」


 それから、遥花とエッチをした訳だけど。


 確かに遥花はタオルのおかげで声が漏れていなかった。


 けれども、相変わらずおっぱいが激しく揺れまくっていて。


 もっとして~! もっとして~!……ってな具合に。


 何だか、おっぱいがうるさかったです。


 結論、遥花のおっぱいはハイスペックでうるさい。


「もう~、ひどいいいいいいぃん!」


 今のは勝手にタオルを外した遥花の声です。







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