45 ただ、甘いだけの時間

「遥花、そろそろクリスマスだね」


 台所で料理をしている彼女に声をかける。


「うん、そうだね。すごく楽しみ。彼氏と一緒に過ごすなんて、初めてだから」


「僕もだよ。こんな可愛い彼女が一緒に居てくれるなんて、夢みたいだ」


「幸雄……♡」


 エプロン姿の遥花はテレテレする。


「ねえ、幸雄。今のあたしは隙だらけだよ?」


「え?」


「どうしたい?」


「それ、自分で言っちゃうんだ」


 僕は苦笑しつつ立ち上がる。


 遥花の背後に立った。


「じゃあ、耳から攻めても良いかな?」


「うん、何かエッチだね……」


「遥花ほどじゃないよ」


「うふふ……あっ……耳を甘噛みされるの……すごい」


「何がすごいの?」


「……バカ」


 久しぶりに少し怒ったような遥花の顔を見て、僕は可愛いと思ってしまう。


 そのまま、キスをした。


「……んっ……はっ……キスも……すごい」


「……遥花、息が荒くなっているよ? 大丈夫?」


「へ、平気だもん……もっとすれば?」


「じゃあ、次は……お尻かな」


「ひゃん! お、おっぱいじゃないんだ……」


「うん。たまには、お尻も可愛がってあげないと」


「エ、エロ彼氏ぃ~」


「嫌われちゃったかな?」


「ううん、好き♡」


 遥花は自分からキスをして来る。


 その間、僕は彼女の大きなお尻を揉む。


 それから、上の方に上って行く。


 クビれた腰のラインを撫でつつ、最後には豊満すぎるおっぱいにたどり着いた。


「すごいね。見事なボンッ、キュッ、ボンッ!だよ」


「えへへ♡ パパとママの遺伝子に感謝だ」


「遥花自身もちゃんと努力した結果でしょ?」


「……愛する幸雄のためだよ?」


「……遥花」


 僕らはまたキスをする。


 キスをしながら、僕は自然とコンロの火を消していた。


 ちゅっちゅという音が鳴る度に、お互いの距離がどんどん近くなる気がする。


「……ごめん、少し長くしすぎたかな?」


「……もっとして」


 またキスをする。


 いつもはお互いに発情して激しく求め合っちゃうけど。


 今日は久しぶりに、遥花とゆっくりキスが出来て嬉しい。


 遥花も同じように想ってくれていると嬉しいな。


「……幸雄、どうしよう。こんな風にいっぱい幸せなキスをされたら、ムラムラしちゃって……ごめんね、エッチな女の子で」


「良いよ、それが遥花だから。けど、ちょっとだけ我慢できるかな? せっかく遥花が作ってくれた美味しいシチューを食べたいんだ。エッチはその後でも良いかな?」


「幸雄……♡」


 遥花は最後にもう一度ちゅっとした。


「ねえ、幸雄ってシチューライスはありなタイプ?」


「え? うん、美味しいと思うよ」


「良かったぁ、嫌がる人も多いでしょ?」


「まあ、そうかも」


「ちなみに、白いごはんじゃなくてサフランライスにしてみたの」


 遥花が炊飯器を開けると、ほわっと温かい湯気が迎えてくれる。


 そして、輝く黄色いご飯があった。


 そのツヤツヤ加減は我らが日本の白米にも劣らない。


「遥花は本当に料理が上手だね」


「嬉しい♡ 幸雄はエッチが上手♡」


「こら、もっと他の所を褒めてくれよ」


「かっこいい、頭が良い、運動が出来る、エッチが上手い♡」


「全く、君ってやつは……じゃあ後で、覚悟しておいてね」


「ゆ、幸雄……キュンキュンしちゃう♡」


「じゃあ、食べようか。サフランシチューライス……で良いのかな?」


「うん。食後のデザートは……あ・た・し♡」


「そういえば、冷蔵庫に生クリームがあったから、かけるのアリ?」


「な、生クリーム……それをどうするつもりなの? ドキドキ……」


「夕飯を食べている間に、想像しなよ」


「何か、最近の幸雄は相変わらず優しいけど、たまにSっ気があって……濡れちゃう」


「こらこら、ご飯時にはしたないよ」


「ごめんなさい、ダーリン。あたしの料理、美味しく召し上がれ。その後で、あたしのことも……♡」


「じゃあ、生クリームはオーケーだね?」


「うん……愛する幸雄のためなら、NGなしだよ♡」


「ありがとう、遥花」


 最高の彼女を持って幸せです。







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