43 おっぱいドリブル

 僕の彼女である遥花は、そのエロ過ぎるボディでたびたび、学園の男子たちに鼻血を噴かせて来た。


 ただ、今は冬だ。


 服装も厚めになる。


 だから、そのエロボディが少しは隠れて、学園に平穏が訪れると思われたのだけど……


「……ヤ、ヤバイ」


 男子たちは衝撃を受けていた。


 その視線は遥花に注がれている。


 今の遥花は、セーター姿だった。


 厚手のため、夏の薄着よりもその巨乳は目立たない。


 ただ、それでもしっかりと主張するおっぱいだから。


「巨乳とセーターの組み合わせとか……最高かよ」


「右に同じく」


「俺も」


 そして、彼らは一斉に鼻血を噴き出した。


「きゃっ!? みんな、どうしたの!?」


 割と無自覚な新世紀のエロテロリストちゃんだった。




      ◇




 昼休み。


 一緒に屋上で弁当を食べながら、遥花は少しムスっとしていた。


 今の彼女はセーターの上からさらにブレザーを着ている。


「もう、このセーターお気に入りだからちゃんと見せたいのに」


 ぷくっと頬を膨らませて言う。


「そうだね、可愛いのに」


「でしょ~?」


 あの後、遥花は職員室に呼び出された。


『すまん、橘! ブレザーを着てくれ!』


 僕らの通う学校は割と自由な校風なので、セーター姿でも全然問題はない。


 ただ、修学旅行でのビキニ禁止令と同様に、遥花にセーター禁止令が出てしまった。


「はぁ~、初めてエッチな身体に生まれたことを後悔しているよ。もっと胸が小さければ、色々な服装が楽しめるのに」


「その悩み、結構切実だよね」


「分かってくれる?」


「けど、僕はやっぱり……大きい胸が好きかな」


 少し照れながら言うと、それまで不機嫌だった遥花がニコっと笑う。


「えへへ♡ あ、そうだ」


 遥花はブレザーを脱ぐ。


 そして、またセーター姿になった。


「大好きな幸雄にだけなら、見せても良いよね?」


 両手を上の方で重ねて、胸を強調するようなポーズを取った。


 確かに、これは凄い破壊力だ。


 彼氏としてずっと側にいる僕でも、軽く鼻血が出そうなくらいだ。


「君はどこまでエロくなれば気が済むんだ」


「幸雄のためなら、どこまでも♡」


「はは、ありがとう。けど、他のみんなのためにはそろそろエロ成長を止めた方が良いと思うよ」


「そっか……」


 神妙な面持ちで俯く遥花は、なぜか自分のおっぱいを持ち上げる。


「確かに、あたしもこれ以上成長したら、重くてちょっと辛いかなぁ」


 ぽよん、ぽよん、と自分で自分のおっぱいを弄んでいる。


 恐らく、他の男子ならその光景を見ただけで鼻血ブーだろう。


「あ、そうだ。幸雄、おっぱいドリブルしてみる?」


「え、何それ」


「こうやるの♡」


 遥花は下から持ち上げていたおっぱいを、今度は上からぽよん、ぽよんと叩き始めた。


 正にバスケのドリブルの要領で。


 大きなおっぱいが弾む。


 それを見て僕が抱いたのはエロい感情よりも、


「す、すごいね」


 純粋な関心だった。


 そうか、遥花のおっぱいは大きいけど張りがあって垂れていない。


 若々しい弾力にも富んでいる。


 しかも、自分でおっぱい体操をして胸回りの筋肉を鍛えているから。


 あんな風に、上から叩いてもちゃんと弾んで戻るんだ。


「幸雄、やってみて♡」


「う、うん」


 僕は素直に興味を抱いたので、遥花のおっぱいを上から叩く。


 ぽよん、と跳ねた。


「あんっ♡」


「ごめん、痛かった?」


「ううん、大丈夫。もっとして良いよ?」


「じゃあ、ちょっと強めにしても良い?」


「うん、良いよ♡」


 僕はお言葉に甘えて、少し強め叩く。


 ボヨン!


「ああんっ!」


 先ほどよりも大きく跳ねた。


「こ、これ凄いね。もっとしても良い?」


「い、いつもは遠慮がちな幸雄がこんなに目を輝かせて……やだ、すごく可愛い♡」


 遥花は頬を赤く染めながら、


「良いよ、ダーリン♡ あたしのおっぱいで好きなだけ遊んで?」


「じゃあ、遠慮なく行くよ」


 僕は童心に返ったような心境で、遥花のおっぱいドリブルを堪能する。


「あんっ、やんっ、はんっ……もっと、強くしても良いよ」


「こうかな?」


「ああああぁん! すごい、上手……ハッ!」


 すごい。


 セーターに包まれた遥花のエロ巨乳がこれでもかというくらいに弾みまくっている。


 仮にこれがブラだったり生だったりしたら、さほど興奮しなかったかもしれない。


 セーターという至極のアイテムに包まれている巨乳だからこそ、ドリブルのしがいがあるのだ。


「遥花、楽しいよ。止まらない」


「あんっ、あんっ! あたしも……幸雄におっぱい弄ばれて……楽しい!」


「あはは! 遥花は本当にエッチな子だね!」


「幸雄こそ、変態くん♡」


 それから昼休みが終わるまで、僕らはお互いに笑顔で新しい運動を楽しんでいた。




 その後、遥花のアパートにて……


「ううぅ、おっぱいの付け根が痛いよ~……」


 遥花は胸を両手で抱えながら、軽く涙目になって言う。


「ご、ごめん、やり過ぎたね」


「幸雄は悪くないよ……けど、今日のエッチはおっぱい禁止かも……ごめんね」


「大丈夫だよ。じゃあ、今日は遥花のお尻を楽しもうかな」


「もう、エッチ♡」


 僕がエロくなったのは、きっと遥花のせいだ。







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