24 筋肉痛の彼女をマッサージする
先日、暑い夏日に激しい運動をしたせいだろうか。
「……う~ん、痛いよ~」
「大丈夫、遥花?」
僕は寝転がる遥花を気遣うように言った。
「うん、ただの筋肉痛だと思うから」
遥花は苦笑しながら言う。
「けど、こういう時って畳の部屋は便利ね。夏だと布団の上は暑いから。こうして、少しひんやりした畳の上でゴロっていれば、直ると思う」
「そうだね」
「あ、良いこと思い付いた」
「なに?」
「幸雄、あたしにマッサージしてよ」
「え?」
遥花は少しいたずらな笑みを浮かべて言う。
「別に良いけど、そんな経験は無いから上手くないと思うよ」
「軽く揉んでくれるだけで良いから」
「分かった」
「じゃあ、お願いね」
遥花はうつ伏せの体勢になる。
「では、失礼して」
僕は遥花の背中に触れた
「どう? 力加減はこれくらいで良い?」
「うん、バッチグーだよ」
遥花は気持ち良さそうな声で言う。
「良かった」
僕はそのままマッサージを続ける。
こうして、じっくり触ってみると、服越しにだけど遥花の体がしなやかなことが伺える。
あれだけムッチリした体つきなのに。
本人は体力が無いみたいなことを言っているけど、あくまでも男の僕と比べたらの話だし。
遥花はアスリートの素質があるのかもしれない。
「ねえ、幸雄。もう少し力を強めてくれる?」
「これくらい?」
「んっ、そう良い感じ」
僕は親指でぐっ、ぐっ、と遥花の背中を押す。
「あっ、あっ……」
遥花の口からなまめかしい吐息が漏れる。
「……ごめんね、変な声を出して」
「良いよ、仕方ない」
「エッチな子だって思わない?」
「うん、そうだね」
「何で曖昧な返事をするのよ」
遥花は楽しそうに笑う。
僕は遥花の背中から腰にかけて一通り揉み終えた。
「ごめん、脚の方もお願いして良い?」
「ああ、そうだね」
僕はまず遥花の太ももから揉み始める。
ここもムッチリしているようで、しっかりと女の子らしくしなやかだ。
日本人とは少し違う、白い肌が眩しい。
「これくらいの力加減で良い?」
「うん、上手」
遥花の気持ち良さそうな顔を見て、僕はマッサージを続ける。
「はっ……あっ……幸雄、マッサージ師になれば?」
「え?」
「あたし専属の♡」
「ワガママな子だな」
「えへへ」
ぐっ、ぐっ、と。
「あっ……ふくらはぎ、コリコリされるの気持ち良い。もうそんなテクを覚えたの?」
「少しでも、遥花に気持ち良くなってもらいたいからね」
「幸雄……あん♡」
「どうする足の方も揉む?」
「うん。足つぼマッサージみたいにして良いよ」
「本当に?」
僕は半信半疑の目で遥花を見つめながら、足の裏を強めに押した。
「んあっ!」
「わっ、大丈夫?」
「う、うん。ちょっとビックリしただけだよ。そのまま続けて?」
「あまり無理しちゃダメだよ?」
「大丈夫。あたしは健康体だから、足つぼマッサージなんてへっちゃらなんだから」
遥花はニコリと笑う。
「じゃあ、もう少しだけ……」
僕は遥花の足の裏を強めに押し続けた。
「……はぁ~、気持ち良い~」
「それは良かった」
もう終わりだと思って、僕が立ち上がりかけた時。
「じゃあ、今度は表をお願い」
「え?」
遥花はおもむろに寝返りを打って仰向けになった。
「こっちもマッサージするの?」
「うん」
遥花はニコリと笑う。
「えっと、どの箇所を?」
「ココ♡」
遥花の視線は、Tシャツを盛り上げる大きな二つの山に向けられていた。
「……それはマッサージですか?」
「うん。いつもブルンブルン揺れて痛んでいるから、幸雄の手で優しく揉みほぐして欲しいの」
「……遥花ってさ」
「うん」
「やっぱり、エッチな子だよね」
「そうだよ?」
遥花はくすりと笑う。
「嫌かな?」
僕は少し間を置いてから、
「今までよりも優しく、念入りにした方が良い?」
「うん。大きいけど、デリケートだから。ブラ外そうか?」
「それはやり過ぎだから。それに可愛いブラジャーを付けたままの方が興奮すると思う」
「幸雄だってエッチじゃない」
「嫌かな?」
「大歓迎だよ。カモン、ダーリン♡」
遥花はハーフだけど、英語はほとんど喋られない。
だから、僕ら日本人と同じようにカタカナ英語で言う様がとても可愛くて。
優しくするって言ったのに、足の裏よりも強く揉んでしまった。
「あッ! 幸雄……スゴイ」
少し痛みを感じながらもニコリと笑う遥花が、とてもきれいに見えた。
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