20 プールでも彼女のおっぱいづくし

 今日は遥花とプールに来ていた。


「幸雄ぉ~!」


 水着に着替えた遥花が笑顔でやって来た。


 前に海で見た時は白の水着だったけど、今日は可愛らしい桃色だ。


「遥花、あまり走ったら危ないよ」


 僕は声を掛ける。


「大丈夫、大丈夫。転んだりしないから」


 いや、そうじゃなくて。


 君が走ることでその100cmオーバーの爆乳が揺れまくって。


 周りの男子たちが……


「「「グハッ!?」」」


 鼻血を噴いて次々に倒れた。


「ん? どうしたの、幸雄?」


 遥花は小さく笑ったまま小首をかしげる。


「遥花のボディは犯罪だよなぁ」


「何よ、自分の彼女に対してそんなこと言っちゃって。そんなこと言うと、もうおっぱいあげないわよ?」


「僕は赤ちゃんじゃないんですけど……」


「そんなことより、どうあたしの水着?」


「うん、今日はピンク色でまた可愛いね」


「えへへ~。幸雄へのラブが詰まっているからね♡」


 遥花は両手で爆乳を挟みながら揺らして見せる。


 やば、僕も鼻血が出そうだ。


 賢者モード、賢者モード。


 すん、と。


「ねえねえ、幸雄。ウォータースライダーやろうよ」


「いや、いきなりはやめておこう。絶対に遥花のおっぱいが大変なことになるから」


「もう、エッチなんだから♡ じゃあ、あの流れるプールでまったり過ごす?」


「うん、そうだね」


 遥花は僕と手を繋ぐと、ニコニコ笑顔でルンルンと歩いて行く。


 ていうか、歩く度におっぱいが揺れて目のやり場に困る。


 また、周りの男子たちも目を充血させて、いつでも鼻血を噴き出しそうな気配だ。


 そんな戦犯である当の遥花は、相変わらずご機嫌な様子だ。


 僕らは流れるプールに入った。


「今日は夏休みなのに、そんなに混んでなくて良かったね」


「うん。ここよりも大型のプール施設が出来たみたいだから。みんなそっちの方に行っているんだよ」


「ちゃんと調べたんだ?」


「まあ、なるべく遥花と二人でゆっくり過ごしたかったからね」


「幸雄♡」


 遥花はぴとっと僕にくっついてくる。


 水中だろうと、遥花の爆乳の感触に遜色はない。


「遥花、あまりくっつき過ぎると……」


「元気になっちゃう?」


「まあ……」


「もっと元気になって良いよ? そうしたら、あたしが発散させてあげるから」


「公共の場では控えようね」


「はーい」


 遥花は尚もぴたっと僕にくっつく。


 そのまましばし、二人で流れに身を任せていた。


 橋の部分に差し掛かる。


 すると、遥花が僕を壁際に誘導した。


「遥花?」


 そのまま壁に押し付けられると、僕はキスをされた。


 遥花はいつもより強めに唇を押し付けて来る。


「……こら、遥花」


「……ごめん、幸雄とくっついていたら、我慢できなくなって。あたしの方が……元気になっちゃった」


 遥花は自分の胸元に目を落として言う。


「家に帰るまで我慢できないの?」


「ちょっと無理かも……」


 遥花は恥じらいつつそう言った。


「……仕方ないな」


 僕は周りの目を気にしながら、遥花にキスをした。


「あっ……」


「遥花、声を抑えて……」


 僕が囁くと、遥花は片手で口を押え、もう片手で僕の肩を掴む。


 目の端に涙を浮かべながら、遥花は必死に声を抑えていた。


「……大丈夫、遥花?」


「うん……もっとして欲しいな」


「ダメだよ、これ以上は我慢しなさい」


「はーい」


 遥花が口の先を尖らせて言うので、


「アイスでも食べよう」


「アイス? 良いね~」


 また機嫌が良くなった。


 僕らはプールから上がって、売店でアイスを買う。


 白い丸テーブルに向かい合うように座った。


「アイス美味しいね」


「うん、そうだね」


「ねえ、幸雄。見て、見て」


「ん?」


 遥花はおもむろにアイスのコーン部分を胸の谷間に挟んだ。


「え?」


 それからアイスをパクりとした。


「……ん、美味しい♡」


「……遥花さん、それは新手のギャグですか?」


「エロギャグ♡」


「へ、へぇ~……」


 僕は軽く赤面しながら、おそるおそる周りの様子を伺う。


「「「ゴハッ!?」」」


 男子たちは吐血していた。


「君は……エロテロリストの再来だね、遥花」


「幸雄だけのエロい子でいたい♡」


「正直、持て余すなぁ」


「何よ、あたしが他の男に抱かれても良いって言うの? NTR好き?」


「いやいや、違うよ。堂々と遥花の全てをモノに出来るような男になりたいから、僕は日々トレーニングを積んでいるんだよ」


「幸雄……もう十分、遥花の全てはあなたのモノだよ♡」


「ありがとう。分かったから、そろそろ普通に食べてくれない?」


「けど、これ結構楽しいよ? 新たな『たわわチャレンジ』ってやつ♡」


「たぶん、誰も遥花に勝てないよ」


「ふふ、幸雄のエッチ♡」


「何でだよ」


 彼女と居ると楽しいけど、いつも落ち着かない。


 もちろん、良い意味でね。







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