8 彼女のアパートの部屋で……

 正式に付き合うことになってから、遥花は前よりも積極的になっていた。


「幸雄。はい、あーん♡」


 優しい笑顔を浮かべて俺に弁当のおかずを食べさせてくれる。


「美味しい?」


「うん、美味しいよ」


「えへへ」


 遥花は照れたように笑う。


「ところで……さ。今日の放課後って空いている?」


 何やら、遥花がモジモジとして言う。


「うん、特に予定はないけど」


「じゃあ……あたしの家に来ない?」


「え、それって……」


「安くてボロいアパートだけど……」


 僕はごくり、吐息を飲む。


「……じゃ、じゃあ、お邪魔しようかな」


「……うん」


 僕たちは照れながら残りのお弁当を食べた。




      ◇




 そのアパートは、確かにちょっと古びたかんじだったけど。


 いつもこの空間で彼女が過ごしているのかと思うと、何だかドキリとした。


 ちなみに、先ほどコンビニでお菓子と一緒にアレも買う当たり、僕も抜け目がないというか、スケベ心があるんだと恥じらいを抱いてしまう。


「またお布団しきっぱだ」


 遥花が言う。


「忙しかったんだね」


「ううん……わざと」


「えっ?」


「幸雄と仲良くなってから、ほぼ毎日、この布団の上で一人で……」


 遥花がそれ以上言わなくても、僕はすぐに察してしまう。


 僕は男として、ぐっと勇気を出した。


「あっ……」


 優しく肩を掴んで振り向かせると、遥花とキスをした。


 それから、とても大きな胸を揉む。


「幸雄……温かい」


「じゃあ、もっと温かくなる?」


「バカ……良いよ♡」


 僕と遥花はふとんの上に倒れてまたちゅっちゅとした。


「ちょっと待っていてね」


 遥花は大胆に制服を脱いだ。


「わぉ……」


 僕は初めて彼女の生まれたままの姿を見て、思わず感動した。


 もちろん、スタイルが良くてナイスバディなのは分かっていたけど……これほどとは。


 高校生離れしていると言うか……これもやはり、外国人の血か。


「幸雄、あまり見ないで……」


 遥花は両手で胸を隠す。


 正直、隠し切れていないけど。


 やはり、中身はちゃんと可愛らしい日本の女の子だ。


「大丈夫だよ、もっと見せて」


 僕も服を脱ぎながら言う。


「うん……良いよ」


 遥花はそっと手ブラを外す。


 それから、二人で優しく相手を気遣いながら触れ合って……


「じゃ、じゃあ……良いかな?」


 僕はドキドキしながら言う。


「うん……あたし初めてだから、優しくね」


「分かった。僕も初めてだから……」


 お互いに見つめ合いながら、僕は遥花と繋がろうとした。


「――でさー、私の彼氏がね」


 ふいに、女性の声が聞こえてビクリとした。


「あ、隣の人が帰ってきたみたい」


「えっ?」


 僕は動揺する。


「ていうか、あんた引っ越せば? こんなボロアパートになんか住んでいないで」


「まあね~。けど、案外落ち着くよ?」


「まあ、言われてみれば確かに」


 どうやら友達を連れて来て、女子トークに花を咲かせている。


 ていうか、声が筒抜けだし。


 もし、このまましたら……


「……今日はやめておこうか」


 僕はとても残念に思いつつそう言った。


 すると、遥花は起き上がって何かを持って来た。


 それはタオルだ。


 遥花はそれを自分の口に咥えて、更に後ろできゅっと結ぶ。


 そして、青い瞳で僕に訴えかけてきた。


「遥花……」


 僕はごくりと息を飲む。


 彼女にここまでされて、引き下がるなんて、男らしくないよな。


「……じゃあ、改めて」


 僕が言うと、遥花はこくりと頷く。


 そして、再び布団の上で重なると……


「…………っ!」


 ちょっと涙目になる遥花が可愛くて。


 気遣いつつも、僕は欲望のままに動いてしまった。




      ◇




 どうやら、お隣さんはまた出掛けたようだ。


「……幸雄、すごかった」


 遥花がぴとっとくっついてくる。


「遥花こそすごかったよ……おっぱいが」


 僕が動くたびにブルンブルンと揺れていたそれの光景が目に浮かぶ。


 さすがは特大のJカップだ。


「もう、胸だけ?」


 遥花は口の先を尖らせる。


「ううん。遥花の全部が可愛かったよ」


「……ありがと。幸雄も素敵だったよ」


 僕らは微笑み合いキスをした。


「……ねえ、今度はちゃんと声を出したいな」


「えっ?」


 見ると、遥花が不敵な笑みを浮かべていた。


「ま、待って。もし、またお隣さんが帰って来たら……」


「良いよ、あたしは。聞かれちゃっても」


「いや、でも……」


「つべこべ言わないの♡」


 僕は遥花に半ば強引に押し倒された。


 こ、これは……やっぱり、外人の血が騒いでいるのか?


「いつもあたしが作ったお弁当を美味しく食べているんだから、今日はあたしが幸雄を美味しく食べても良いよね?」


 遥花はちろりと舌なめずりをする。


「お、お互いにさっき初めてを済ませたばかりだからさ……」


「大丈夫、もうコツは掴んだから♡」


「ええぇ……」


「じゃあ、行くよ?」


 僕は困惑しつつも、先ほど以上に激しく揺れる遥花のおっぱいに視線が釘付けになっていた。







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