第17話:天才高校生は魔物を殲滅するようです
ケンタとアリスはスタンピードを倒すため鳳凰騎士団本隊と合流した後、副騎士団長と3人で話をした。
「今回スタンピードの件について協力者がいます。」
「それは、この男ですか?」
副騎士団長はケンタに指を指しながらアリスに質問した。
「はい、そうです。今回私たちが来た理由もこの方です。この事は他言無用に願います。いいですね?」
「団長がそういうのなら、指示に従うまでです。」
「感謝します、副騎士団長。そして今回のスタンピードはどこからくるのか分かっていますか?」
「はっ、おそらく西側にある、フェーレン大湿原からと思われます。偵察隊によりますと、オーガ、オーク、ゴブリン、などの魔物が発見されています。」
「湿原にオーガ?Aランクですよ?ありえません」
「しかし、偵察隊は確認が取れています。」
「誰かが人為的に召喚したという事は考えられませんか?」
「その可能性はあると思います。しかしそれならばおそらく魔族が関連していると思われます。」
「魔族ですか。まあその事はいいです。とりあえず目の前にあるスタンピードという問題を解決しましょう。土属性が使える騎士に土塁を築けと伝えてください。」
「至急、伝達します。」
とケンタの前で繰り広げられる会話はかなりの高レベルの会話だった。
「騎士団長さん、俺はどうすればいいんだ?」
「あなたは、魔力量を生かして土塁に向かってくる魔物を倒して頂きたいです。出来ますか?」
「魔法は撃ったことが無いが出来ると思う。」
「撃ったことがない?ふふっ、あなたは変な人ですね。そんな自信はどこから来てるんですか?」
「変な人にお願いしているのはあなたでしょう?」
「そうでしたね、すみませんでした。」
と、戦場では考えられない雰囲気だった。
しかし見渡すと誰もが真剣に取り組んでいた。
そうしておよそ1時間後魔物の大群が姿を見せた。
ケンタは魔物の発する禍々しい空気を肌で感じていた。
アリスが騎士達に指示した。
「魔法を撃てる魔物が統率している可能性がある!火魔法と土魔法を撃てるものは土塁に隠れながら打て!」
「「「はっ!!!」」」
そうして騎士達は詠唱を開始して魔法を撃った。
『爆裂』
『煉獄』
『ロックバレット』
魔法が魔物の大群に吸い込まれていった。
数百匹の魔物がやられているがまだまだ魔物が残っていた。
そこでケンタはアリスに呼ばれた。
「今からあなたに火魔法を放ってもらいます。使えますか?」
「ああ、使えるぞ。」
「出来るだけ広範囲に影響を及ぼす魔法を撃っていただきたいのですが出来ますか?」
無詠唱だから大丈夫か。
ケンタはそう考えてうなづいた。
「分かった」
さっきの騎士達が撃った魔法を見る限り爆裂が範囲が広いようだ。
そしてケンタは魔法を放つため土塁に隠れて言った。
『爆裂』
今回は手加減スキルを最小限にしてある。
すると魔物達の上空に巨大な魔法陣が出現。そこから眩い火の玉が降りてきて、止まり、爆発した。
『ドゴゴゴゴーーーーン』
土埃が舞い、辺りが見えなくなる。
これはまずいと思いケンタは騎士団員達がいる全域に魔法障壁を展開した。
アリスは風魔法が使える者に土埃の除去を指示。
やがて土埃はなくなり見渡すとそこは数千体の魔物の死体だらけだった。
やってしまった。
ケンタはそう思ってアリスの顔を見る。
アリスはニコッと微笑み
「凄いですね、こんな魔法初めて見ました。やはりあなたは魔王なのでは?」
「人間だ。」
「からかってしまい申し訳ありませんね」
そんな会話を交わした後アリスは騎士達に魔物の討伐完了宣言をした。
「私達の勝利です!!!」
「「「うおーーーーっっ!!!」」」
そうして魔物の討伐完了という喜びを分かち合った。
ケンタはスタンピード殲滅作戦の立役者になったのだった。
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