#7 僕らの出会い

 僕とトクヨさんが出会ったのは今から4時間前。-

 その日の僕は、いつものように他の部署から依頼されていた装備品の修理に

当たっていた。ひどい奴になってくると無線機のアンテナをひん曲げる職員も

中に入るらしい。【特に刑事部連中が】 そんなこんなで作業はあっという間に

終わりに近づき、休憩に行こうとした瞬間に僕はソレと出会った。ーー

 見覚えのないスマートフォン、通称=スマホが修理品となっているのに新品かと

いうみたいに綺麗な状態で僕の机に置かれていた。

「あれ?このスマートフォン、電源が既に入っている。」

 僕は不思議に思い、そのスマホを起動させた。すると気になる項目のアプリが画面上にあった。そのアプリ名は『SEARCH・ONE・APPLICATION(サーチワンアプリケーション)』というタイトルだった。そのアプリケーションを僕はタップした。その瞬間、スマホの画面が急にバグを起こした。その次にそのスマホから声のようなモノが聞こえた。

『あぁ、よーく眠れた。全く、このアタシを起こしたのはイケメンのお兄さん、アンタかい?』

 僕はイケメンと呼ばれ、辺りを見回した。するとそのアプリは

『ったく鈍感だねぇ、アンタだよ、眼鏡かけたアンタ。』

と僕の事であった。

「あの、貴方は?」

『えっ、あぁ、自己紹介が遅れたねゴメン。アタシの名前はトクヨ。あんた達人間の言葉を借りるなら、電子生命体って事かな?そういうアンタは?』

「あっ、ハイ。工藤俊輔、名古屋県警総務課装備課に籍を置く巡査部長です。」

『へぇ、よろしく、俊輔。』

「ハイ、此方こそ、えーと、トクヨさん。」

 するとトクヨさんは『何かイケメンに名前呼びされると照れるねぇ。』と言った。ー

続く

※ あとがき

 本当にまた今年ギリギリでエピソード0的な回となる第7話を投稿する運びになってしまい、申し訳ありません。また、来年は1月中旬からの連載となります。また、

トクヨさんのCV(=キャラクターボイス)は花澤香菜さんをイメージしてもらえると

有難いです。主人公の工藤俊輔は前は横浜流星君と僕は言いましたが、イメージとしては俳優の杉野遙亮(ようすけ)君をイメージして読んでくださるといい感じです。

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