#3 僕とトクヨさんの最初の事件。中編
トクヨのナビゲートを受け、通り魔の逃走ルートを表示してもらった俊輔は頭の中で通り魔の思考を先読みする事を努めた。するとトクヨはそんな彼の思考を察するような発言を発した。
「【アンタ、もしかしてもうアタシと同じでホシ【犯人の意】の目星、付いて無いかい?】」
そうトクヨに聞かれると俊輔は『勿論です。』と答えた。
「恐らく彼女を襲った犯人は、彼女の恋人の、あの写真に写っていた恋人の男性です。」
「【その根拠は一体何だい?】」
「彼女の様子です。知らない人間に襲われた場合、普通は訳が分からず取り乱す筈です。しかし、彼女のあの様子からは既に自分を襲った人物が分かっていた。それに微かに恋人である彼のスーツには見覚えのあるバッジがあったんです。」
「【バッジ?あぁ、確か・・・。】」
「SearchOneSelect、警視庁刑事部捜査第一課の捜査員に着用が許されるバッチです。」
つまりは警察内部の、警察官による通り魔の仕業に見せかけた犯行。とにかく一体なぜそうなったのかが俊輔にも、トクヨにも分からなかった。
「こればかりは、ホシである彼に直接聞くしかありませんね。」
「【もうすぐヤツのいるポイントに現着【現場到着の略意】だよ、ヤツは恐らく凶器を所持してる、それに警察官でもあるから格闘技にも心得がある。気を付けな、俊輔。】」
「はい。」
そう決意を固め、俊輔は所持している特殊警棒に一瞬目を移し、犯人がいる地点に着いた。ー
続く
あとがき
ほぼ久しぶりに書いたサーチワン・アプリで新キャラの人物を次の回で出そうかなと思ってるんですが、今の所、ヒロインも出していないので、ヒロインを出してからにしたいと思います。
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