第27話 武器作り

王都から転移で戻ってきた俺は特にやることが無いので武器を作ろうと思う。自分用に。


さて、場所は変わって(元)山の近くに転移してきた。様子が見たいと言っていたのでリエンも連れてきた。


「そんな危険なことはしてないぞ?」


「何を言っておるんじゃ?自分の魔法の威力を知らず放ち、山を消し飛ばしておいて危険なことはしていない?脳みその作り方が一番危険なのかも知れぬな。」


「俺はなぜそんなにボロカスに言われているのかは知らんが、まぁこの前と一緒の作業だ。見とけばわかる」


メテオを2発放ち山を1つ破壊する。

そして風を起こしながら、収納していく。

時間にして20分。


「20分で山1つ消えてしまえば、地図なんてあって無いようなものではないか…」


ボソッと言っているが丸聞こえだぞ。

間違ってないので聞いてないふりをするが。


そして家(屋敷)へ戻り武器作りを始める。

何故かまだリエンは隣にいる。


「武器を作ってるところなんて見てても面白くないと思うが…」


「いや、武器を作ってるところではなく、それをしているお主を見ておる」


「そうか、好きにすればいい」


そう言い、適当な素材を取り出し、復習も兼ねて短剣とロングソードを何本か作る。

短剣(良質)【切れ味上昇】

短剣(良質)【闇属性付与】【耐久値微上昇】

ロングソード(良質)【重さ軽減】

ロングソード(普通)【火属性付与】


ふむ…普通の作り方も何となく理解した。

自分用の武器は一切自重なしにやってみようと思う。





刀(極上質)【切れ味大上昇】【不懐】【重さ軽減】【火属性付与】【聖属性付与】

《所持者固定:ナオト》


絶対に世の中に放出できないものが仕上がってしまった。不壊?2属性?ぶっ飛びすぎじゃないかな?自重しないって言ったけど…


もうMPもだいぶ減ったから終わろうか…

そしてそのまま作業椅子で寝た。


ちなみにリエンは短剣を作っている間に部屋を出ていった。やはり暇だったんだろうな


朝起きると珍しくリエンが起きていた。


「ん…?ナオトか…?おはようじゃ……」


まだ寝ていた。座りながら器用に。


「リエン、どうした?寝るならリビングじゃなくてベッドがあるだろう?」


メイドのノアが

「リエン殿は昨日の夜に作業室から出てきて、そのままリビングでずっと起きてられましたよ?」と言う。


「いや、お主が終わるのを待っていようと思ってな…まさかこんな時間になるとは思わずちょっとうたた寝しておった」


「なんで待とうとしたんだ?先に寝ても良かったんだぞ?それに俺は作業室でそのまま寝たから今から出かけるが…」


言ってから気付いた。

昨日は暇だからではなく、邪魔をしないように出ていったこと、待っていたのは俺を労おうとしてたこと。

だから、出かける予定は曲げる。


「リエン、俺は二度寝するのに部屋に行くがお前はどうする?」


「ん…行こうかの…」


こうして二度寝した俺は夕方まで寝た。

そして、起きた俺はふとあることに気付く。

リエンが横にいて当たり前と思っている自分がいることに。

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