第23話 資源を求めて

竜の住処とは別の方向へ向かう。

行ったことがないから転移が使えない。

なので飛んでいく。


しばらくすると森を抜けて海が見えてくる。


「海か…魚食いたい…」と1人呟く。


ってことで、インベントリは時間も停止するし持って帰ることにした。

魚、貝、海藻。目につくもの全部しまっていった。

途中めちゃくちゃでかいイカみたいなタコみたいなやつも出てきた。定番で言うところのクラーケンってやつ。ぶつ切りにしてインベントリへ。


遠くに山が見えるのでそっちにも行ってみる。

レビテーションの扱いにだいぶ慣れたおかげか、かなりのスピードで移動出来るようになった。


山に着いた。着いたがよくよく考えたら掘るための道具がない。

鍛冶スキルもあるから作るために何か鉱石を取りたい。


しばらくインベントリを漁ったり、その辺を探索したりしたが何も思い浮かばなかった。


どうしようもなかったので、レビテーションで少し離れてメテオをぶち込む。

山じゃなくなったけど、大丈夫かな?

バレなきゃ犯罪じゃないよね。


砕け散った山(元)から鉱石を探す。

と言っても知識も何も無いので手当り次第適当にインベントリにしまう。しまう。しまう。しまう。しまう。しまう。


数が多くて気が狂いそうだ。

風魔法でかき集めてから一気にしよう。


辺りがえらく殺風景になった(した)ので1度帰る。転移で自宅まで戻る。


リエンが起きていたので、「おはよう」と挨拶すると目を合わせただけで返事が無かった。

こいつ…拗ねてるのか?なぜだ?

でも俺は言う

「おはよう。挨拶くらいしてくれないとショックで一人旅に出てしまうかもしれない」


「む…それは困る。すまぬ。おはようじゃ」


「それで、どうしたんだ?何か嫌なことでもあったのか?俺なんかで良かったら話聞くぞ?」


「お主…鈍感すぎるじゃろう?」


「お、俺?何かしたか?」


「何もしてない。してないが故に怒っておる。なぜ起こさぬ?なぜ1人で危ないところへ行く?我の事はどうでもよいのか?」


「何もしてないのに怒られる理不尽はさておき、起こさないのは起こす理由がないから、危ないところへは行ったつもりはないぞ?」


「起こして欲しいと前に言ったじゃろう?それに危ないところへ行ってないのならなぜ服が汚れておるのじゃ?」


「この汚れは自分のせいだ。山で資源を回収しようと思ってメテオをぶち込んだはいいが、ジョブ補正で威力が上がっててな。あれはちょっとびっくりした」


「山にメテオ?お主は何をしておるのじゃ?」


「いや、鍛冶スキルもあるから武器作ろうかと。んで素材を取りに行ってたってだけ。」


結局何が取れたかは知らないけども。

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