第20話 奴隷
「伯爵、すまないが管理が難しいから使用人とかは用意出来そうか?」
「出来ないこともないが、奴隷を買った方が安く済むぞ?」
奴隷か…現代日本で生きてた俺にはちょっと抵抗があるが見に行くか…
「ならこのまま奴隷を見に行くことは出来るか?」
「わかった。予算は大丈夫か?安くても金貨は必要だが…」
なにもこの3日遊んでたわけじゃない。モンスターも倒したし、採集もしたし、かなり懐は暖まっている。特に採集で見つけた珍しい草のおかげで。
「大丈夫だ。すぐに向かおうか」
向かう途中に軽く奴隷について話を聞いた。
犯罪奴隷がいて、貧しく止むを得ずに身売りした奴隷などがいて、予算によってグレードを選ぶ必要がある。
店に着いた。
「いらっしゃいませ。伯爵様。こちらの方は?」
「ナオト殿だ。息子がお世話になってな。懇意にさせてもらうつもりだ」
「それはそれは。失礼致しました。わたくし、奴隷商のオールと申します。どうぞよろしくお願いします。」
「ああ、ナオトだ。こちらこそよろしく頼む。早速だが見せてもらってもいいか?」
「かしこまりました。ご案内します」
建物の中に案内される。
「どの奴隷をご覧なさいますか?」
「まずは普通の奴隷から頼む。それと奴隷初めて見るのだが、何か注意する事はあるのか?」
「特にはございません。ただ1つだけ。魔法の使用を御遠慮ください」
「わかった」
「まずは5人。左から男性2人、女性が3人です。順に男性がコンス、ハック。女性がノア、アンナ、マイアーです。女性はマイアー以外は夜伽の相手も可能です」
「夜伽は必要ないが全員家事全般は出来るのか?」
「もちろんです。こちらできちんと教育させていただいてます。洗濯、掃除、料理まで。」
「わかった。全員買おう」
「かしこまりました。手続きします。お待ちください」
5人で70万で金貨7枚だ。それと奴隷契約で1人銀貨1枚ずつかかって合計77万。出費が凄いな…
「急にすまなかったな。これは詫びとして受け取っておいてくれ」
金貨8枚を渡しておく。詫びと言っているがこれは「これからも世話になる。よろしく頼む」という意味合いも含まれている。
奴隷商も意味を汲み取ったのか「ありがとうございます」といい受け取った。
屋敷に戻り、役職を割振る。
「コンスはコックだ。厨房を一任する。ハックはこの屋敷の執事、ノアとアンナは屋敷の使用人だ。待女長は2人で話して決めてくれ。マイアーは俺付きの使用人だ。」
「「「「「は?」」」」」
全員の声が揃って反応する。
「どうした?なにか不満か?」
すると代表してハックが
「私どもは奴隷です。役職を与えになるのですか?」
「すまない。俺は奴隷を持つのも、会うのも初めてだ。ルールは知らんが俺のルールでやらせてもらう。それでもいいか?」
全員が首肯したところで、
「ちなみにこの家はさっき伯爵に貰ったばかりだから、俺も構造や何があるかも把握してない。全員で掃除するぞ」
「我がいるのに奴隷をこんなに沢山…しかも女まで…」と1人ぶつぶつ言ってる奴がいるが今は放置だ。
掃除だ掃除!やるぞ!!
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