第14話 神級魔法

グルルァァァァァッ!!!!

そう。これはドラゴン。

俺はそいつを認識した瞬間に適わないと思った。理性ではなく本能で。


「う、嘘だろ…」「やっぱり来るんじゃなかった…」


4人組も呆然としている。

ただ何故かこいつは攻撃を仕掛けてこない。


それが気になった俺はSPで魔法のレベルを上げながら問いかける。会話ができるかは知らないが。


「なぜ攻撃してこないんだ?」


「ならこちらも問おう。なぜお主らは逃走や攻撃をしてこない?」


どうやら会話は出来るようだ。


「正直に言えば勝てないとわかっているからだ。逃げることも適わないとも」


「くくく、それは面白い。今まで出会った奴らは全員我を見るなり魔法を放ったり、逃げたりしたものじゃ。まぁ、全員殺したんじゃがな」


「それならなぜ俺は殺されていないんだ?」


「我を見て会話を試みたやつなど我は知らん。興味を持っただけじゃ」


「だったら少し会話をしないか?」


「それは良いが、久しぶりに戦えると思っておったのじゃ。少し付き合ってくれんかの?」


「いや、そっちの攻撃をくらえばどうしたって俺が死ぬだろ?力試しに俺の本気の魔法一撃を放つならわかるけど」


「む…仕方あるまい。それでかまわん。早うせい」


と言われたのでこっそりレベルを上げておいた火魔法5のメテオを放つ。

しばらく何も無かったがしばらくすると


ドゴォォォォォォォォォォォォ……


直撃させることは出来ず、ドラゴンの近くに落ちる。だがさすがこのレベルの魔法はドラゴンも予想外だったらしく、

「のわぁぁぁぁぁぁっ!それはダメじゃろう!」と叫んでいる。


ちなみにこちらにも被害が出そうになったので放った時くらいに光魔法のシールドを5枚ほど発動させている。メテオの衝撃波で3枚破壊されたけども。


しばらくし、砂埃が晴れた。

「はぁ、はぁ、はぁ」

息を切らしドラゴンはこっちを見ている。

よっぽど叫んだらしい。でもごめん。落としたらどうしようもないんだこの魔法。


「いや、本気で死ぬかと思ったぞ?お主、神級を使えるならそうと言わぬか」


「なんかすまない。でもこれが俺の本気だ。ちなみに2発くらいなら連続で打てる」


「もういい。我はお主に勝てぬようじゃ。少し待っておれ」


そういって、ドラゴンが何かを唱えると体がひかり、人になった。

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