第65話関係者の処分
麗奈は静かになった会議室全体を見渡しゆっくりと話を始める。
「今から話すことは私と会長の情報部で十分に調べ上げた事をお伝えします。
この事が原因で四葉の業績が悪化し始めたのです。今からその原因になったことを伝えます。今後四葉がどうしていくか、よく考えなさい!」
多少ざわつくも静かに麗奈を見つめる重役たち
皆が注目するのを確認して麗奈が話し始める。
「今ここに参加している四葉のグループ会社の一葉総合企画は、立ち上げたばかりの人材派遣の会社を潰し、さらにその潰された経営者が新たに設立した会社をも再び狙いだしたのが始まりです。
九条取締役理由を述べなくて結構です。全て調べてますから発言は必要ありません。」
立ち上がろうとした九条の行動を止め麗奈は再び話し出す
「今回の件は娘の優里奈にも説明しています。優秀な方だと思い再婚に賛成したのですが残念です。
個人の感情で会社を動かすなど愚かにもほどがありますが、その結果貴方が潰そうとしたエイトクローバ―は一人の方が、サクラグループとエイトクローバ―を結び付け、エイトクローバーはサクラグループ傘下に入りました。
サクラグループにとってその方はどうやら最も重要な人物だったようです。
その証拠にその方がサクラグループの音楽、広告、ファッションの分野に少し参加しただけで、その人気が爆発サクラグループはその後の対応に追われるほどの売り上げになっています。」
麗奈が二人に指示を出す
エミリーとルーシーがPCを操作しスクリーンが降りて来て一人の少女の動画こが流れその人気を示す再生回数が表示される。
そしてその関連商品の完売を知らせる映像も映し出される。
一条はその映像を見て唖然としている
九条道夫も映像を睨みつけブツブツと何やら言っている
麗奈は合図を送り少女の歌ってる動画を流す。
綺麗な歌声が見てる者達の心に入ってほとんどの者が目を潤ませている。
女性の取締役は堪えきれず涙を流し何度もハンカチで脱ぐっていた。
「この子がサクラグループの中でかなり影響を与えています。私達は普通に対抗して同じような広告塔になるようなアイドルを作れば問題なかったのです。」
麗奈は一旦話を止めルーシーに指示をする。
「ルーシー見せてあげて」
ルーシーは頷きPC を操作して次々と画像を写し出しコメントを添えて行く。
ピッ【妖精ソラネの部屋】
「これは少女のホームページです。妖精ソラネの会員になれば閲覧できます。」
ピッ【本日の訪問者*****】
【妖精ソラネへのメッセージはこちら】
「これはソラネの部屋の閲覧数と書き込みです。」
ピッ【ソラネは現在休養中です。休養中のソラネの様子はこちら】
「これは管理者からの報告です。」
ピッ【ソラネへの応援お見舞いメッセージはこちら】
【現在の応援お見舞いコメント数は○○○○〇〇〇〇人の方からいただきました。沢山の応援コメントありがとうございます。】
「その後の閲覧者のコメントです。」
参加者の反応はさまざまだがかなりのショックを受けてるのはわかる
麗奈はそれを見て告げる
「ここまで見た貴方方はわかったでしょ。この子の凄さが、今TV で騒がれてるアイドルでもここまで閲覧もコメントもされる事はないわ。
私も驚いてます。これがサクラグループが大切にしてる少女の与える影響力です。
皆に尋ねます。
もしこの子が悪意ある者に害され潰されたらどうなると思いますか?」
そう言って麗奈はルーシーに指示をする。
ルーシーは頷き再びPC を操作して画像を写し出す。
そこには一つのコメントが書かれていた。
『ソラネは人間に傷つけられたので暫く妖精の国に帰ります。』
管理者コメント
『妖精ソラネはある人間に深い傷を負わされ、復帰のメドはたっていません。
ソラネは心が繊細で非常に傷つきやすいので、傷が治っても今回の件でほんとうに妖精の国に帰って二度と私達の前に来てくれないかもしれません。
どうか皆様のソラネへの励ましの言葉をここに書き込んでください。
私が責任をもってソラネに届けます。』
ピッ
「この後のソラネの病室の所にある書き込み専用ページです。
書き込み数は飛んでもない数になっています。
有名アイドルでもここまではいかないと思います。」
【ソラネの病室】
今日も来てくれてありがとうございます。
この励ましノートにメッセージをお願いします。
貴方で○○○○○○○○○人目の励ましを頂きました。
元気になったらお礼しますのね。
ルーシーはエミリーに目で合図するとエミリーが報告をする
「先程この部屋にアクセスして確認したところソラネへの励ましノートに書き込んでる人数はたった1日で635000人です」
麗奈は役員たちに尋ねる
「皆これを見てどう思いますか!これほどの影響力をある人を意識不明にまでされたのです。
この後サクラグループがどう行動取るか言わなくてもわかるでしょう。
しかも今回はサクラグループだけではありません。
先ほどの大勢の熱烈なファンが加わるのです。
ソラネの部屋への書き込みは日本だけでなく世界中から閲覧書き込みされてます。
つまり日本だけでなく世界中の熱烈なファンが相手になるのです。そうなるとたとえどんな組織でも勝ち目はありません。」
一人のグループ会社の男性が手をあげる
「双葉運輸取締役の梁瀬です。相談役が言いたいのは、あの妖精と言われてる少女が、は四葉の者に傷つけられたとおっしゃりたいのでしょうか?」
麗奈は頷く
「その通りよ!」
その発言を聞き会議室は騒がしくなる。
収まりそうに何ので再び樺音が一喝する
「しずかになさい!」
樺音の一喝に静まりかえる
樺音はそのまま話を続ける
「今回の件でサクラグループだけではなく、アメリカの大手通信グループsillyのCEOが書き込みしています。
更にドイツの総合物流企業IREAのCEO他にも、英国のBEASTのCEOが妖精ソラネの部屋に書き込みしているわ。
妖精を傷つけた者に制裁を加える擁護する者も罰を与えると!
他の方々もこの妖精を失うのは世界の損失だと我々この妖精と提携したいとも書き込んでいたわ」
麗奈は集まった者達に尋ねる
「皆さん先ほど会長がおっしゃった事の意味わかりますよね。一人の少女を傷つけた事で日本最大のグループ、アメリカの最大通信グループ企業、日本にも影響が大きいドイツの大手企業、英国の大手企業が相手になるんです。」
華音は席上から発言をする
「相談役の麗奈からの報告の通り、今回の件に関係した者5名諫めなかったその上司4名、擁護した者2名をこの場で断罪します。」
麗奈は華音からの指示で名前を公表していく
「エイトクローバーに個人的理由で会社を動かした九条道夫取締役は取締役の解任その後については後日通達する。
カワズ情報システム兵頭啓介部長、同じく矢部川拓係長、四葉総合商事人事部村井義人課長の以上三名は妖精の件に関わってるため警察も介入するでしよう。後日処分をいい渡します。但し現状のまま留まれると思わない事です。」
四名はがっくりと項垂れるも一条が何も言われていないことにニヤニヤ笑う
『ふん馬鹿な相談役だぜあいつが残ってるなら俺達が処分されても何とかしてくれるぜフハハ』
一条もニヤニヤ笑い麗奈を見る
『フフフやっぱりな。俺は特別って事か…フフフ』
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