第46話梨香の思い菫の思い

梨香たちは思いもよらない発言に驚くと、菫がさらに驚く発言をする


「空くん奈良の菫母さんが大切な子供の大好きな会社潰しません!潰させはしません!だから安心して眠りなさい、そして起きた時にあなたの笑顔見せて・・」


菫の発言に驚く梨香たち


「笹本社長・・空のためにお気持ちだけで十分です、ありがとうございます」


「安西さんいえ梨香さん私の事は菫よ!皆さんよく聞いてね。

私は関西にいた頃会社は大変な状態で私の身体も精神もボロボロだったの、それに追い打ちをかけるように楓の問題、もういっそ楓と一緒に死のうかと思ったくらい辛かったわ。


そんな時楓が、空くんがおばあさんが死んで一人になっちゃったから助けてあげてほしいと、言って空くんの家に案内してくれたわ。

そこで見た空くんは、ほとんど生気はなくただ生きてるだけだった。

最初は、家に行き楓と一緒に部屋をかたずけ掃除洗濯食事を作り一緒に食べる。

そうしてあげるうちに、少し精神が回復し一緒に住んであげたの。

もちろんお風呂も一緒に入ったりして回復してきて、私に笑顔を向けてくるようになったわ。

でも楓にはずっと謝るから、私だけ空くんの家に行きサポートを続けました。

そうしているうち空くんの笑顔も戻り、娘も学校でのことを話し、空くんと言う共通の話題ができ私の心も癒されました。

それから会社の方も上手く行くようになりました。


空くんが卒業して、関東の会社に無事就職した時は、ほんと嬉しかったわ。

だから私は、空くんの関西のお母さんなのよ、これは譲れないわよ梨香さん」


菫の話しに皆が驚き、同時に空を大切に育ててくれた人物だとわかり、そして自分たちと同じ、空の事を愛してくれる人だとわかり皆笑顔になる。

皆を見て菫が提案する



「梨香さんエイトクローバは私達サクラグループに加わりませんか?」


「それはありがたいお話ですが会長独断で決めて問題ないのでしょうか?」


「私が判断しなくてもサクラグループ主要幹部の8割が私が提案しなくても逆に進めて来るくらいです、残りも私が判断すれば賛成します」


梨香が驚く何で?私たちの会社は立ち上げたばかりで何の実績もないのに、どういう事?


そこに菫が驚きの事実を伝える


「梨香さん驚いてるようだけど、私達サクラグループ幹部数名は空くんに直接助けてもらった者もいるし、むしろ空くんを見つけた幹部連中はほとんど信者になってるわよ、それでねエイトクローバ―は四葉グループに狙われてるわ、それも含めどうするか決議したのよ、結果はグループ全社エイトクローバと契約に賛同、この問題は私達笹本家の個人的な問題だからと言ったら叱られたわ、幹部連中逆に私を説得するためにエイトクローバ―と契約するメリットと空くんがどれほどの影響をもたらすか資料を見せられ熱弁を振るわれたわ」


梨香たちは空がそれほどの事をして、空の魅力まで知っていることに驚いた


「皆さんサクラ自動車工業代表笹本楓は全面的にエイトクローバ―を支援し空くんを潰そうとする四葉を叩き潰します!」


それを聞き恵美理が怒りだす


「何言ってるの!私なんか沖縄で空くんに命を救われたのよ!私さくら食品工業代表笹本恵美理はエイトクローバ―の支援と共にサクラグループ加入を歓迎します」


リンリン


スイートルームのベルが鳴り扉の向こうからホテルマンがサクラグループの方々がお見えですと告げる


「おや私たちが空くんをここに運び込んだから心配で来たのかしら?」


菫が入室の許可をするとサクラグループ各社の代表28名が入って来る


「会長失礼します、どうでしょうか空様のご様子は」


「まだわからないけど、ここに空くんが大好きな家族がそろってるから大丈夫じゃないかしら、それよりどうしたのあなた達幹部がそろってパーティーはまだ続いてるでしょ」


「そっちは優秀な補佐達に任せて来ました、我々はこっちが大事ですから」


「あら嬉しい事言ってくれるのね、皆さんご挨拶はパーティー会場で済ませてると思うけどこちらの方々がエイトクローバ―の皆さん空くんの家族よ」


各会社の取締役たちはエイトクローバ―の梨香たちに全員が一礼しSAKURA電気代表取締役が謝罪の言葉を言い全員が頭を下げる


「この度は申し訳ございませんでした、今後空様の対応は十分に気をつけ今後このような事がないように気をつけます」


ザザ


菫が満足げに幹部たちを見つめ話をする


「それであなた達がここに来たと言う事はどうするか決まったのね」


さくら広告代表が答える


「はい!取り急ぎエイトクローバ―との正式契約をさせていただき、エイトクローバ―各タレントにグループ全社のCM出演していただく予定です、現行タレントと契約が切れ次第撮影したエイトクローバ―タレントに切り替えCM撮影を流します主要30社はもちろん関係60社全てに映像動画及びポスター広告雑誌広告等に出演していただきます、映像放送は反応を見ながら行いポスター雑誌は即販売・掲示する予定です」


「空くんはどうするのかしら?」


「空様は皆様の許可と本人の了承を得たのち慎重に考え出演掲載させていただくつもりです」


梨香たちも頷き答える


「本当に私たちでよろしいのでしょうか?空もまだどうなるかわかりませんし・・」


菫が集まった幹部、梨香達に語る


「皆さんサクラグループはエイトクローバーと契約が成立しても空くんの扱いは別枠とします、家族が様子を見て、本人が望まない限りモデルその他に出演させることを禁止します、空くんを出演させたければ、あの子の信頼をえなさい、そうしたら空くんは答えてくれます!」


主要幹部達は菫の言葉に答えて部屋を出ていく


「「「「「わかりました!」」」」」


ガチャ


「会長では我々へ失礼します」


バタン


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