第47話空と楓
梨香達と菫は、空の事をいろいろ話し合い情報を共有して、空を正常な状態に戻すことを、全員で協力優先することになった。
その後、空は精神が不安定で、3日間ホテルに滞在し、忙しい菫もスケジュールを調整して、空と過ごした。
そのおかげで、空の精神状態は安定し、楓とも落ち着いて、話ができるようにまで回復した。
しかし、アンバランスな状態の空は、楓に行った行為を、ひたすら謝罪し責任とるからと楓に詰めよった。
楓も精神が、幼児化した空の状態を心配し、納得させるためにそれに答えた。
「笹本さんごめんね。あんな酷いことして空責任とるから!
今こんなだから働けないけど、リハビリして身体治して働くから」
「新川くん落ち着いて聞いて!
あの時私が、新川くんに手錠かけたりして虐めたりして、エッチなこともしたのよ。だから新川くんは悪くないの!」
「笹本さん優しいね、あの時脅されてたの知ってるから…
それにあの時、ボク笹本さんにならいいって思ったから…
笹本さんがあの屑に、酷いことされるの嫌だったから…
ボクが悪いの…ごめんなさい」
楓は、空の発言に驚いていた。
「新川くん…あのね私もあの時された相手が、新川くんで良かったって思ってた。
あんな状態でなければ、もっと良かったけど、ねぇ新川くん、私の事あなたの家族みたいに楓って呼んで!
私も空って呼ぶから…ダメかな?」
空は、楓の言葉に、自分が女の子に酷いことをしたという思いが、癒された気がした。
「楓さん、ボク酷いことしたのに許してくれるの… 」
楓は、空を抱きしめ耳元で優しく話す
『空くん、今まで私の事で苦しんだね、大丈夫、私も同じ…
ずっと空くんに酷いことしたって思ってたから… それに空くん、私のために、あの男の子達をやっつけてくれたから、凄く嬉しかった。
それにね、空くんに素敵なプレゼントもらったしね』
「え?プレゼント?ボク何もしてないよ… 」
「フフフ… ねぇ空くん、私も家族になれるかな…
あ!責任とか考えてならいいからね」
楓は空を見つめ思いを語る
「空くん私はね、今まで空くんの事を忘れた事ないの、空くんは私にとって大切な人だから…
だから空くんは私の事考えて」
空も頷き応える
「ボク、いろいろあって身体も心も変なの。だからもう前と違うけどいいの?」
空は自信なさげに話し落ち込む
「空くん!楓はそんな事気にしない!
空くんとほんとの家族になりたいの!
だから、私にも、梨香さん達と同じように、空くんをサポートさせてほしい」
「うん♪…グスン
ありがとう、でも楓さん社長さんで忙しいから!気持ちだけでいいです」
「確かに忙しいけど、優先は空くんだから、梨香さん達と相談して、サポートするからこれ決定事項だから」
空は今まで苦しかった思いが、少し楽になった気がして嬉しくて泣いた。
空は楓と抱き合っていた。10年ぶりに二人は、心から打ち解けた二人だった。
その後、空と卒業後お互いの話しをした後、空の落ち着きぶりを見て、楓はスマホをいじる
コンコン
「恵美理です入っていいかな?」
「空くん、私のお姉さん空くんとお話ししたいって、入ってもらっていいかな?」
空は楓の手を握りはなす。
「うん、いいけど楓さんも一緒にいてほしいのダメ?」
「わかった、じゃ入ってもらうよ」
「うん♪」
ガチャ
「どうぞ恵美理お姉さん、空くんは落ち着いてるから、あまり乱さないようにお願いします」
「ええわかってる」
空は、入って来た恵美理を見てすぐにわかった。
あ!この人知ってる石垣島でバイトしてた時助けた人だ。
目が凄く綺麗だったから覚えてる
「笹本恵美理です、覚えてるかな新川空くん?
私は、ずっとあなたの事探してたの、やっと会えた…」
楓は驚く
『え?お姉さんも探してた?どういう事?』
「はい!覚えてます。石垣島で、悪い奴らから助けた目の凄く綺麗なお姉さんです」
恵美理は、空が自分の事を覚えてくれていた事に驚いていた。
そして、恵美理も楓も空の行動に驚く、何と空は、自ら恵美理に近づき手を差し出す。
「お姉さんが、空の事覚えてくれていて嬉しいです。新川空です。宜しくなのです」
恵美理は驚き空を見つめる
「え?嘘!私の事覚えてくれて嬉しいけど、何で?
あの時一緒に捕まってた、紗英子ならわかるけど…」
空は素直に答える
「だって、あの時お姉さん、凄く綺麗だったし、あんな状態で会ったのショックだったけど…
もう一度会いたいなぁって、思ってたから凄く嬉しいです。」
私が綺麗?何言ってるの?
あの時の私は、今よりはるかに太ってたし、日に焼けて、ソバカスもあって、不細工で、男からは相手にされなかったのに…
それを空くんは、綺麗って本気で言ってるの?
楓も驚く
『空の言葉に驚いていたが、ちゃんと人を見てる事が嬉しかった。
さすが私が、大好きになった相手ね。
あの時のお姉さんを綺麗と、確かにお姉さん内面は凄く綺麗だもん、空くんお姉さんの事どうするんだろう…』
「新川空くん、あの時の私は、凄く太ってたし、顔も日焼けで黒かったし…
それに眼鏡にソバカス、男性には、相手にされる事なかったのにどこが綺麗と?
あっ!そんな事より、あの時のお礼まだだったから、今日来たのはそのためよ」
空は恵美理を見つめ話す
「恵美理さん凄く綺麗だった!今もあの時と同じ変わってない!
あの時空、恵美理さん見てドキドキしてたもん、もう一人の人より綺麗だったよ」
何どういう事よ!空くんあの時と同じで綺麗って…
今は、あの時より、はるかに綺麗になってると思うけど、のにどういう事?まぁいいか
「新川空でなく空って、呼んでください・・
新川って苗字嫌いだから・・
それと恵美理さん!今もあの時と同じ、凄く綺麗で輝いてるから」
恵美理は、空が内面を見てる事に気づきさらに空の事を好きになる
「ありがとう空くん、今までそんな事言われた事なかった…
あなたはやっぱり私の王子様…
楓ごめん、私空が好きです。
この方以外の男性を、受け入れるのは無理です。」
楓は、空の手を取り恵美理の手を握らせ、自分も手を重ねる
「空くん、そういう事だから、私達姉妹二人これからも末永くよろしくね」
空は二人に手を握られながら話す
「空は、子ども見たな言葉使ったりして変なの、だからダメ「「じゃない!」」な…」
二人の反応に驚く空
恵美理が話す
「空くん私達知ってるから…」
「そうよ!私達全て知って空の事好きで家族になりたいと思ってるの!」
二人は空を見つめ話す
「恵美理お姉さんも、私もそんな事気にしない!
空は、もう私達の中で、絶対失いたくないは大切な人なの!だからダメとか言わないで!」
楓の優しい言葉に、空は涙がこぼれ手でぬぐおうとすると、恵美理が空を抱きしめる
ギュ~
「空くん大好きだよ♪後で私と楓も、梨香さんに、空の家族にしてくれるようにお願いしに行くから」
「うん♪…グスン」
「前も言ったけど、私達は、二度と空に辛い思いさせないから、空が不安に思ってる四つ葉が何かしてきたら、私達が全力で叩き潰すから、安心して」
「うん♪」
「それと、私のサクラ食品工業グループの中にね、空くんの熱烈な信者が沢山いるし、サクラグループ全体でもかなりの信者がいるの。
その子達が、空くんに何かあったら、どう動くか想像つくわ。
もし四つ葉がちょっかいかけたら、多分私達が何も言わなくても、あの子達が動くから」
空は信者がいると聞き驚く
「えーー!空何もしてないのに…」
「空くんは、いろいろな分野で、影響与えてるから、まぁいずれわかるから、いいじゃない沢山、空の事思ってくれてる人いるんだから」
楓も頷く
「そうよ、ファンがいるっていいことよ」
この後、空と楓達は暫く話し込み、空が落ち着いたのを確認して、楓達は、空を梨香達の待つ自宅に送り届けた。
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