第35話ほんとの家族

あれここはどこ?


あなたは誰?


『ボクは新川空だよ』


え?ボクが空だよ


『そう、嫌な事から逃げて、大切な人達がいるのに、そこからも逃げようとしている…』


え?どう言う事?


『ボクは風香お姉ちゃん、真帆、志保、シオンを助けて、入院中は理沙さんの熱心な看病で5人の大切な人ができたのに、退院してからは、全然じゃん』


ちゃんと仲良くしてるよ


『ふーん友達として?それとも優しいお姉さん妹として?好きな人としてじゃないよね…』


………だって


『だって何?ボクは好きな人の大切を守るって言ったよ!』


…うん


でもこの身体じゃ……


『わかってる…でも真帆も風香お姉さんもそれに梨香お母さんも…まだ守る事起こるかも…』


何それ……  あぁ…


そう言えば……  何か感じた……


『だからまだこんな病気で死ねないよ!頑張ってボク!』


うん…


そうだまだ大切を守る力いるだから頑張る


『あと大切な人に何か残してあげて…』


何かって……


『たぶんこの感じた嫌な事も近いうちに起こると思う…

それにこの病気ももう治らない…

だから大切な人を守るために使うの』


うん…


『そのために最後の奇跡を起こすから守るよ!』


うん…


『頑張れ新川空!大切な人を守るために、大切な家族を守るために』


うん頑張る……




「空……」



「空……」


誰か呼んでる……


「空!」


「ぅう……あれ?ここはどこなの?」


「良かったぁ…グスン」


「真帆… 」


「え?」


「えーん…ソラ」


「シオン… 」


「え?………」


志保が空に抱きつくと


「志保… 心配かけてごめんなさい」


空は理沙と梨香に顔を向けて


「理沙さん心配かけてごめんなさい」


「梨香さん心配かけてごめんなさい」


全員が驚き


真帆が声をかける


「空、大丈夫なの?」


「あ!まだ頭の中混乱してる…

梨香お母さん、みんな心配かけてごめんなさい、もう大丈夫と思います。

どう言う状態だったか覚えてないけど…

ボク自身のこと少し思いだしたから」



全員が空の言葉に驚き空を見る


「凄く体調悪かったから、病院で見てもらって、帰り道わからなくなって歩いてたらまた体調おかしくなって、バスに乗って駅に行ったのアハハ…」


梨香が空を撫でながら話す


「空ちゃん、いえ空!あなたにはっきり言うわね!

私は、空の事ほんとの私の子供と思ってる。

だから今回の空の行動は、親として叱ります。

〈コッン!〉空のバカ!」


すると空は、涙をため梨香にすがりつく


「ぅわ~ん ごめんなさいお母さん!

ボクずっと一人で寂しくて…

ぅわ~ん 」



「空は、もう一人じゃないわ!私達が空の家族だから」


「ボク恥ずかしいの、少し思いだしたボク大人なのに上手く喋れなくて子供見たいで… 」


「空焦ったらダメよ!ゆっくりでいいから、あなたには私達がずっとついているから、回復したらお家に帰りましょう。

大切なお話しがあるから」


「うん♪」


それから3日後空は回復し退院した。


九条家のリビングには、全員が揃っていた。


「空、退院おめでとう♪」


『お母さん♪皆ありがとう♪』


梨香は、全員を見渡し深くうなずき空に話を始める


「空、これから大切な話しするね。

空にはこの九条家の家族になってもらうために真帆と結婚をしてほしいの。

それでここにいる、風香、志保、シオン、理沙、共に仲良くいえ…

第二第三婦人として一緒になってほしいの。

こんなこと、この日本じゃ禁止されてる事だけど、皆が納得して、それを望んでいるのお願いできないかしら」


「え?皆と夫婦になる?え???そんな事ダメだよ!こんなボクなんかこんなに素敵な人達をお嫁さんなんかに… 」


真帆が空の手を握りうるうるした目で空を見つめ


「ねえ空、私の事嫌い?」


「ぅう… 嫌いじゃないの だ・大好きなの」


風香も空の手を握り空を見つめ


「ねぇ空、覚えてる?

あなたが私を救ってくれた事、あなたはね、私が犯罪組織に拘束され裸で吊るされてる時、飛び込んで来て助けてくれたの…

あの時、空に私の全てを見られたのだから責任取ってね♪

私の事嫌いなら捨ててくれていいのよ」


「ぅう… ずるいのです。好きだから責任取るのです!

風香さん、ボクのお嫁さんになってほしいのです!」


「嘘!お姉さんずるい!」


「うらやましいなぁ」


「空嬉しい♪ありがとう」


志保も空に


「空、覚えてる私は、あなたに3回も助けてもらったのよ!

最後は、あなたを大変な目に合わせて、ごめんなさい!

私は、あなたに好きになってもらう資格はないけど、私は、空のこと愛してる側にいるだけでいいからダメかな?」


「志保さん、資格って何ですか?

ボクは、そんな事気にしません!

それを言ったらボクの身体は…

あいつに… いっぱい汚されました。

ボクには、皆を好きになる資格はないです!ごめんなさい!」


空は、涙を流し皆に頭を下げ謝り続ける



「今まで黙っててごめんなさい!

ボクの身体は、いっぱい汚れてます。

ごめんなさい!ごめんなさい!…」


その姿を見て、志保が慌てて空を抱き締める


「ごめんなさい!空!辛い事思い出させてしまって… ごめんなさい!」


それを見て梨香が空に語りかける


「空、ここにいる全員あなたの辛い過去は、知ってるわ!

ほんとに辛かったわね、でも私達は全て受け入れ、あなたには、2度と、あんな思いさせないと誓うわ!」


空を見つめる全員が目に涙をため泣いていた



「シオンもね、沖縄で空に助けてもらって、それからこっちに来てからの空を見てビビット来て、あ!

ふな私この人とずっと一緒にいたいって思ったの。

私と家族になって、大好きだよ空 グスン…」



「私も最初は、仕事のつもりで空さんの看病をしてました。

でもいつのまにか空の事が好きになってしまいました。

この人に私の全てを捧げたいって、空愛してる」


梨香が泣き続ける空を撫でながら


「そう言う事よ!ここにいる全員があなたと一緒になりたい、ほんとの家族になりたいと思ってるわ!

ちろん使用人も皆同じ気持ちよ」


「こんな汚れた、ボクでいいの… グスン 」


コチン!


「痛い… 」


「空!あなたは、汚れてなんかいなあなたの心は、私達が接して来たどんな男性よりも綺麗だから!

そんな心が綺麗で優しい空が皆好きになったのよ」


「ぅわ~ん ありがとう ボクもみんなのこと大好きです!

こんなボクと家族になってください!」


「「「「「「はい!」」」」」」




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