第34話空はどこへ
どうしょう…空は自分が方向音痴なのを忘れ、ひたすら歩いていた。
はぁはぁ……体力ないのです
あれ?川なんて通った?お家どっち?あ!そう言えばタクシーに乗って5分くらいに橋渡ってる♪
「アハ♪やったぁ!絶対近いよ♪空は凄いのです!」
この時の橋は、家から近い橋ではなく更に離れた所の橋だった。
あ!あそこに人いる聞いて見よ♪これで何回目……
「九条家?さぁ知らないねぇ…ごめんねお嬢ちゃん」
もう何時間くらい歩いたのかなぁ…
空はもう歩けないの…
胸も苦しく…はぁはぁ……
この辺て…あ!バス停がある
何この名前知らない…行き先○△駅?知らない
空がしばらく待ってるとバスが来て停留所で止まる
空は運転手さんに駅までの料金を聞くと残りの所持金で行けることがわかりバスに乗る……
ドテ…
空の呼吸が荒くなりる
「はぁはぁ…何かおかしいのヤバいかも…」
「お嬢ちゃん大丈夫か?」
「うん…ちょっと貧血かも…」
「ちょっと待って!」
運転手はバスを止めて空を抱っこして席に座らせる
「ありがとう」
「終着まで時間あるから、それまで回復するだろから大人しく少し寝てなさい」
バスは空を乗せて、45分走り終着の○△駅前に着いた。
空は料金を払い残った金額は30円
とりあえずわかりやすい駅に着いたけど、どうしょう…
お金ないし…駅の中……
あ!ヤバい……は・や・くのベンチに………
身体休め……はぁはぁ……
な・んと・か………
☆・☆・☆
その頃九条家では、皆が悲壮感が漂っていた。
真帆がどうして、帰って来ないのと泣きながら叫んでいた。
梨香は考えて
「おそらく空ちゃんは、私達に心配かけたくなくて、一人になった時に病院に行ったんだと思うの。
たぶん相当我慢してたんじゃないかしら、あの子記憶なくなってるのに、優しいのは変わらないんだから…」
志保は、空が急に立てなくなってる時があった事を思い出す。
「そう言えば、空何にも無いところで急に転けて、私が近づくとめまいがしたからと言ってベッドまで運んだことあった。
けど、あの時空は手も握ったのに全く反応してなかったような…」
それを聞いてシオンが
「それなら私も同じような事あって空をベッドまで運んだよ」
「ちょっと待って!同じよう空をベッドまで運んだ事あるの誰で何時なのかしら」
みんなの話を聞いて集計すると
「最初に空を運んでから、2回目までは約1ヶ月、それ以降は段々短くなって最近では4日に一度…
これって、どうして私達気がつかなかったの…」
執事がフォローをする
「奥様皆様空様を抱っこできるから嬉しかったのでは?
それでおかしいと思ってても、気がつかなかったのではないでしょうか?」
真帆が手を上げ
「たぶん私が最後に空を抱っこしたと思うの。
ペースが変わってなければ、たぶん今日が倒れる日……
空方向音痴なのに空のバカぁー!」
真帆が泣き崩れる
志保が真帆を抱きしめ落ち着かせる
「いずれにしても、空ちゃんの体調を気づけなかった私達全員が悪いわね。
真帆もシオンも理沙も、泣いてても何も解決しないわよ!
空ちゃんが倒れて死んじゃってもいいの?」
「「「そんなの耐えられない!」」」
「だったら警察に任せてないで自分達でも何か見つける方法ないか考えなさい!」
「「「はい!」」」
九条家はあらゆる手段を使って空を探した
執事の分析推理と、真帆や志保達のSNSの呟きからの情報で、場所が絞られて来た。
ここまで来たら、あの子に頼みましょう
「もしもし風香、今大丈夫かしら、貴方にお願いがあるの。
実は空ちゃんが…………なのよ、探してくれるように頼めないかしら……
うんそれは出してあるから今も探してくれてるはずよ……うんお願いね」
「お母さん今の風香さん?」
「そうよ♪すぐに動くって…
また無茶しなきゃいいけど…
だって、あの子も空ちゃんが大好きだから……」
☆・☆・☆
「え!空ちゃんが行方不明?
ぇーー!わかったわお姉さん任せて!」
風香は、考えていた。あまり猶予は無いことがわかってたからだ
「富士君あなた確か情報処理に知り合いいたわよね。
ちょっとお願いあるの………」
風香は、半ば強引に情報のあったWebカメラを調べさせ空の居場所を突き止める
「ありがとうみんな助かったわ、後で必ずお礼するから♪」
風香は、早速空がいる付近を走行中のパトカーに連絡をし、保護をしてもらうように指示をする
「こちら奥○の○△駅に到着少女を保護しました。
ただちょっと呼吸がおかしく、このままでは危険なので、病院に連れて行きます」
「わかったわ、その子は捜索願いが出てるから、家の近くの○△○総合医療センターがいいわね。
救急車呼んでその旨伝えてくれるかしら」
「わかりました。」
〈ピーポーピーポー……〉
☆・☆・☆
「お姉ちゃん風香だけど、空ちゃん見つかったから…
医療センターね、わかったわ、ありがとうね皆さんによろしく言っといてね」
「お母さん空見つかったの?」
「ええ…ただ意識が混濁してるって……」
「うわーん…」
「みんな良く聞いて!今回の件は全て私達の責任よ!
私もそうだけど、ほんとの家族のように接してたけど、どこか遠慮があったと思うの、メイドの貴方達は客人として、真帆達は、恋人じゃなく、遠慮してた感じで接してたんじゃないかしら…
嫌われたくない、粗相がないように、娘じゃないから…
私達は、こんな感じで空ちゃんに接してたのよ!
だから空ちゃんが、体調悪いのに対処出来なかった…
私も含め覚悟を決めましよ!」
「お母さん覚悟って?」
「貴方達空ちゃんと結婚しなさい!
出来ないなら、私が主人と別れて空ちゃんと籍を入れます」
「「「「えーーーーーー!」」」」
「それくらいの覚悟しないと、今の空ちゃんを捕まえてることできない!
このままならまた、どこかで同じような事が起こるわ」
「奥様車の用意ができました。」
「じゃ私先に行くわよ!
悩んでるなら後から来なさい!」
「言え一緒に行きます!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます