第30話観光列車で行く美女と温泉〈金沢和倉温泉編〉②
私たちは、食事も終え金沢駅で空達を待っていた。
向こうから、空が手を振りながら走ってくる
「真帆お姉ちゃーん、志保お姉ちゃーん、・・・・シオンお姉ちゃーん」
また紫苑がむくれる
「まただぁ・・
ソラ・・私のこと好きじゃないのかな・・」
「それは絶対ないわね・・
逆に空にはっきりと、私たちと違う愛情向けられてる紫苑がうらやましいわ」
「え?そうなの?」
「そうね、あれは男の子独特の愛情表現かな・・
空は紫苑のことが好き!これだけは、はっきりと言えるわね」
紫苑は嬉しそうにソラを見つめる
「では皆さん、そろそろ列車が来ます。ホームに入りましょうか?」
私たちの乗る列車は、金沢14:15分発和倉温泉行き花嫁のれん3号です。
私たちの待つホームの前方から、赤と黒のツートンの2両編成の、おしゃれな列車が入ってくる。
花嫁のれんは、花嫁の幸せを願い婚礼の日に、のれんを送ると言うこの地方の伝統文化で、乗車客の幸せを願う思いから名前が付けられたらしい
花嫁のれんは金沢発和倉温泉行きの下りが1号・3号で、和倉温泉発金沢行きの上りが、2号と4号となっている。
乗る号数全て、食事またはスイーツまたは、軽食がついて来る。
私たちの乗る3号は、スイーツとなっていて、列車がホームに到着し私たちが中に入ると、有名旅館加賀屋監修の和装アテンダントが出迎えてくれる。
車両も1号車と2号車では、内装椅子の配置がはっきりとずれていて、1号車は売店と地元の伝統工芸品が展示され、座席は個性豊かな8つの半個室になっていて乗車定員24名だ。
2号車は、ゆったり大きなトイレと洗面化粧台があり、4人向かい合わせの席、2人向かい合わせの席が多く、乗車店員は28名となっている。
和風の車内は、エントランスの壁には金箔が施され各席の間にも様々な模様が描かれた壁紙で仕切られ和を基調としたデザインの車内の作りになっている。
私たちは、2号車の4人BOX席と窓に向かって座る一人掛の席にそれぞれ分かれて席に着いた。
列車は、金沢を発車し途中いくつかの駅に止まりながら、ゆっくりとした速度で走る。
私たちは景色を楽しみながら、観光列車の中での撮影をしながら、終着和倉温泉駅に着いた。
駅からは、温泉旅館まで専用のバスが出ており、私たちはそれに乗り今回取材で泊まる温泉旅館に到着した。
この温泉旅館は、旅行者アンケートでサービス満足度毎年上位にランクINしてる有名旅館で、バスから降りると、十人以上の旅館スタッフが左右に分かれ、一斉にお辞儀をする姿は圧倒される
空も凄いって声を上げていた。
バスでのお出迎え、ロビーでの対応、部屋に入ってからの接客、どれもほんとに教育が行き届き確かに満足ができる旅館だった。
私たちの撮影も順調で、露天風呂付の部屋のため撮影もそこで行われた。
真帆と志保がお酒を飲みながら露天風呂での撮影、部屋で料理を楽しく食べる紫苑、時々理沙さんも加わり美女4人の温泉を楽しむ撮影が無事終わった。
後は、自由にとのことで、私たちは理沙の提案で空と5人でカラオケBOXに行くことになった。
理沙が終始ニコニコしてるから、何でか聞いても答えないし、楽しみは後で何て言うし・・
そんなで私たち5人はカラオケBOXで楽しく歌った。
私も志保もノリノリで、少しアルコールも入ってたから、ちょっとテンションも高くそれに紫苑が加わり3人でパヒュー〇を歌ったりと、空も私たちの歌う歌を楽しく聞いていた。
貸し切り時間も終盤になり理沙が、空の歌を聞こうって言いだした。
私たちも、調子に乗って自分たちだけ歌いまくってたのを反省し、空にマイクを渡した。
理沙は
「空ちゃん、私たちに思いを込めて歌ってくれるかな・・」
真帆は理沙を見て
「何それ、なんかかくしてる・・」
志保
「わーなんか楽しみ」
紫苑
「どんな曲かなー楽しみ」
空
「なんか恥ずかしい・・でも大好きなお姉ちゃん達に心を込めて歌うから聞いてね」
理沙
「うるうる・・」
空が選んだ曲は・・
○野カ○De〇〇・・・
へーこの曲なんだ…
空が歌い出す
じゃあねって・・・・・
5分も…………
すぐに会いたくて……………
ギュッとして・・・・・・・
もしも二人帰る場所が・・・・
時計に・・・・
・・・・・・
どんなに幸せ・・・・
just・・・・・・・
でもね携帯に君の名が光る・・・
いつだって一人じゃない・・・・・
教えて・・・・
会えない時間にも愛し・・・・
目を閉じれば・・・・
ただそれだけで・・・・・・
二人一緒なら・・・・・
どんなことでも乗り越え・・・・・
変わらない愛・・・・
ずっと君だけ・・・・・
君に・・・・・言葉
Always・・・・・・
真帆たちは、空が歌い始めると、驚き話しをやめる・・
何これ凄い・・心に響いて来る・・
真帆は涙があふれている
志保もハンカチで涙を拭いている
紫苑は空を見つめ泣いている
理沙も涙をため感動してる
理沙は、携帯で空の歌ってる姿を動画で撮り続けていた。
「理沙、こんな素敵な事かくしてるなんてずるい・・グスン
私感動して・・涙が止まらない」
「お姉ちゃん紫苑も・・グスン
空の声優しくて心に入ってきて・・グスン・・」
「わたしも、いろいろ空くんとのこと思い出して涙が止まらない・・・グスン」
「私も初めて聞いた時感動して涙が溢れました、今もです・・」
全員空が歌い終わったあと空に抱き着きもう1曲歌ってもらった。
空が選択したのは、有名なアメリカの歌手の曲で映画の主題歌にもなった。
ホイットニー・◯◯◯ストン
オールウェイズ・◯◯・ユー
真帆達は皆、え?ってなっていた。
「空は深く深呼吸をして、歌い始める」
私達は全員その歌声に感動し、涙がとまらなかった。
空は声量、英語の発音共に完ぺきで、私達のボックスの周りには大勢の人が集まっていた。
そして、空は集まった宿泊客にお願いされ、ホテルのラウンジのステージで、歌う事になってしまった。
空は私達にいっぱい聞いて欲しいってノリノリだった。
そして、ステージで空は1曲だけ歌う予定だった。
その一曲目で、私達を含めラウンジにいた、ほとんどの人が酔いしれ、涙を流す人が続出していた。
当然アンコールの合唱
そして空は仕方なく選択した曲が、あの有名な映画の主題歌
マイ・ハート・ウィル・◯◯・◯ン
だった。
私達は、ホイットニーの曲を聴いてるから空の素晴らしい歌声わかるけど、今度はセリーヌか…
私は、ドキドキしていた。それは真帆達も同じだと思う…
あ!始まった。
澄んだ歌声だ…
はぁー凄い…なんか癒される…
他の人達も静かに聴いてる…
あ!やっぱり空の歌声凄い感動する…
ここから終盤一気に…
うわー身体が震えるはぁー
凄いよぉー涙が溢れてくる…
私は周りを見渡した。
これヤバいんじゃ…みんな感動してうるうるしている
一応動画録ったから、何回も見れる…フフフ
私達は部屋に戻りくつろいでると、女将が訪ねてくる。
「この度は、当旅館をご利用頂き誠にありがとうございます。
実は先ほどのラウンジでの歌唱お客様から大変な評価を頂きました。」
私も真帆、志保、紫苑も空の歌声が評価された事が凄く嬉しかった。
「だよねぇー!ほんと感動したもん」
女将は頷きまた話し始める
「実はあの時、私も大切なお客様がいてその接客でラウンジにいたのです。
ほんとうに素晴らしい歌声でした。
お客様と私は、あまりの素晴らしさに感動し震えていました。」
真帆もうんうんと頷いてる
「あの場で歌声を聴いてたお客様のほとんどが、歌唱代を渡してくれと、言われ断るに断り切れず受け止ってしまいました。それで、あの歌声を聞かせて頂いた出演料として、お願いがございます。」
「「「えーー!」」」
そんなの受け止って大丈夫なのでしょうか?
確かに、空のあの歌唱力なら、お金を払いたくなります。
私は年長者として、話をしをし部屋代を無償、そして出演料を貰う事で、話しがついた。
女将は出演料を受け取って貰わないと、処理に困るから、是非にとお願いされたため仕方なく応じた。
その後、誰が空の横で寝るかもめたが結局じゃんけんに勝った志保と真帆が空を挟んで寝ることとなった。
この後、何気なく理沙が空の歌をUPした、動画投稿サイトが飛んでもないことになるのは、もう少し後のお話し
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