第28話空の家族

空が退院する前日、病院には真帆をはじめ全員が集まっていた。


「ねぇソラ何で、理沙さんにくっついてるのかな?かな?」


「紫苑お姉ちゃんボクをいじめるから・・」


「な・何言ってるのよ!あれはちょっと空とスキンシップしたかったからいたずらしただけじゃない!」


「空ちゃん、明日はいよいよ退院ね、一緒にお家に帰ろうね♪」


「うん♪一緒に帰る。でも真帆お姉ちゃん、僕の帰るお家あるの?」


「大丈夫よ、空はお母さんの子供なんだから、お母さんと、真帆と志保と紫苑と一緒に帰るのよ♪」


「お母さん♪理沙お姉ちゃんも一緒だよね?」


「あらあら、空ちゃんは理沙にべったりね、もちろん理沙も家族なんだから一緒に帰るわよ」


「やった♪」


「じゃお母さんは、先に帰って空ちゃんのお部屋の準備するわね」



「ねぇ空、今日真帆もここに泊まっていい?」


「なんで?明日は空お家帰るよ、ここ狭いし」


「真帆様どうかされたんですか?」


「ちょっとね、事務所でいろいろね・・

ごめん空、明日会えるから真帆も今日は帰るね」


「じゃーねソラ!また明日ねぇーバイバイ」


「また明日です」


皆さん帰られましたね・・・


「じゃ空ちゃん、ちょっとリハビリでもしにいきましょうか」


「うん!いくう」


うんしょ♪うんしょ♪


上手く歩けないの


頑張らないといけないの、空がみんなを守るの


「空ちゃん、この辺にしてお部屋に戻りましょうか」


「ダメなのもう少し頑張るの、ボクがみんなを守るのだから早く歩けるように頑張るの」


「空ちゃん…」


「理沙お姉ちゃん、グスン

空は悔しい…

何で足に力入らないの、こんなんじゃ真帆お姉ちゃんや志保お姉ちゃん、シオンお姉ちゃん、理沙お姉ちゃんのこと守れないの…」


「空ちゃん…焦らなくていいの、時間はあるんだから、お家に帰って頑張ればいいの。

ほらもうすぐ消灯の時間だから、お部屋に戻りましょう」


「うん…」


「さぁ今日は寝ましょ」


「おやすみなさい」


……………

……………

理沙視点…☆

………


「空ちゃん、おはよう」


「理沙お姉ちゃんおはようなの」


私は、空ちゃんの様子を見ながら帰る支度をして皆さんが来るのを待った。


ほどなくして皆さんがこられ、病院の方々に挨拶をして、車で自宅に帰った




空ちゃんも、暫くは、戸惑いながらもようやく九条家に馴染み、辛い生活をしていた空ちゃんにとって安らぎの場所ができたように思います


3人のお嬢様方は、以前のように空ちゃんと馴染めず少しギクシャクもしていた。


空ちゃんが自宅に帰って、1ヶ月ずいぶん落ち着いてきたため、奥様が以前からの提案をお嬢様方にされ、空ちゃんも参加されるようです。


お嬢様方は喜び、空様は条件をつけられました。


なんと、私理沙も一緒にと…


「あなた達、以前から話してた私のグループ会社の出版社で、温泉と鉄子って雑誌の特集記事で、美女グループで行く温泉と観光列車のモデル空ちゃんと一緒にどう?やってくれるでしょ」


「「「はい!やるから」」」


「お母さん、空理沙お姉ちゃんも一緒じゃないと嫌なの」


「わかったわ、空ちゃんのお世話も必要だし、理沙一緒に行ってあげて」


「私なんかが、よろしいのでしょうか…」


「理沙お姉ちゃん、空が一緒は嫌なの…グスン」


「いえ…嬉しいのですが、お嬢様方のお邪魔するのは…」


「理沙さん、あなたもこっち側見たいね♪

だったらいいじゃない、みんなでソラを愛しましょ♪」


梨香は4人を微笑ましく見つめる


「まとまった見たいね、じゃ明日からお願いね、場所は金沢和倉温泉と観光列車、花嫁暖簾の旅の取材宜しくね、あなた達にぴったりでしょ♪」


こうして、私も美人モデルと一緒に旅取材に参加することになったのです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る