第6話補導された空 (改)

熊本県警本部では、突然東京から問い合わせの電話が入る


電話を受けた警察官が上司の西山に伝える


「警部、東京から問い合わせの電話来てます。」


西山も東京からと聞いて考えながら電話にでる


「問い合わせ?なんだろ・・」


「丸の内警察署東京駅交番の正木と言います。

お忙しいところ申し訳ございません。

実は東京駅で、若い男に絡まれ、連れ去られそうになってた女子高生を保護したのですが・・


その少女はどうしても自分のことを話そうとしなくて、持ってる荷物からどうも家出してきてるようでして、このまま帰すわけも行かず、困ってたところ少女が、自分のことを証明してくれる人がいるって、少女から警部の名前が出てきたんです。」


西山は呆れたように答える


「それでよく、信用したな」


警官もそれだけではない事を補足する


「いえ、私が怪しんでたら、ミス県警の安西・・ゴホン・・いえ安西警視の名前まで出てきたものですから、連絡した次第です」


西山警部はかんがえる、俺と安西が関わった事件って言えばあの美人モデルと小さい社会人の男ぐらいだが、女子高生?どちらかの知り合いか?


「なるほど、一応心当たりあるなぁ・・ 」


その時たまたま刑事課に来てた安西が話を聞いて電話を取り上げる


「ちょっと代わって!「ちょ・おい!」電話代わりました安西です。

正木さんご無沙汰元気してる?あなた刑事課じゃなかった?

なんで交番勤務なの?


どうせまた何かやらかしたんでしょ!

まぁいいわ!


その子の写メ適当に理由つけて、私の携帯に送ってくれるかしら、元上司の私の携帯知ってるわよね。これは命令よ!断ればあの・・〈プツ!〉あら切れたわ」


西山警部は、不気味な笑みを浮かべる安西を見る


『こいつ何考えてる!どうせろくな事じゃないだろうけど、それにしても何で正木を知ってるんだ?

あいつどんな弱みを握られてるんだ?』


……………………


同僚が突然叫び声をあげて電話を切る正木を見る


「どうしたんです。突然叫び声なんか出して」


「はぁはぁ・・なんで安西がいたんだ・・?」


空も正木を見つめる



「な・なんでもね!ん?携帯が?SNSにメッセージ何・・・・くっ」


何この人焦ってるの?連絡付いたんなら帰っていいのかな?


「お巡りさん、何かあったんですか?連絡付きました?もう帰っていいですか?」


「だ・ダメに決まってるだろ!おっといかん、西山警部は、そんな少女は知らないって言ってるから、念のために写メ送って確認してもらうが、いいか?」


「えーー!」


『確かあの時女装してたからわかると思うけど… 忘れてたボク今女子高生の格好…まずいよ!どうしょう… 考えなきゃ。あ!顔だけならわかるかも・・』


正木も安西の命令に逆らえず仕方なしに携帯を操作する


『くそ!なにが可愛く撮れだ。昔っから可愛い少女好きは変わってねえな』


「あのー顔だけでいいですか?」


くそ!ほんとならそれでもいいがあいつがそれで許すわけねぇ!ここはごり押しするぞ!


「はぁ?なんでだ?ダメに決まってるだろ!撮るぞ、嬢ちゃんこれ持ってこっち上目使いで見てくれるかな?」


なんで交番に、ぬいぐるみあるんだよぉ、あ!そっかここ東京駅だし迷子とかもいるからそれでか?


それよりこの格好…


うぅ もういいや、何とかなる?


ボクも早く解放されたかったから、言う通りにして、3枚ほど写メ撮られてから待っていた。


「こんなことして、意味あるんですか?」


「いいから、よしこれでいいかな?送信っと」


しかしこの子髪ちょっと整えてもらっただけでめちゃ可愛くなったな


☆・☆・☆


「ブーンブーン!送られて来たわね。どんな感じかなぁ・・キャー何この子めちゃくちゃ可愛いじゃない!もう最高ね♪保存保存と」


その様子を見ていた西山警部は思った。


『安西のやつ何はしゃいでるんだ?』


安西警視は嬉しそうに西山警部に写メを見せて来る


「フンフン♪に・し・や・ま・く・ん・これ見て」


安西えらいご機嫌だな


「な!・・・えらい可愛い女子高生だな、これなら安西警視がはしゃぐのもわかるが、これ誰だよ!おれ知らねえぞ!」


西山の予想通りの反応に満足そうに安西は答える


「だよねぇー、私も疑ったもん、はい!この文書見て」


西山警部は安西から携帯を渡される


「何々・・新川空と名乗る少女の写メ送りますので、確認ご連絡急ぎお願いします・・はぁ」


マジかよ、こんなのわかんねえぞ!

確かに身長といい特徴がよく似てる。


確かあの時も女装してたな、制服だとこうなるのか…


しかも俺ら二人のこと知ってるとなると本物か、しかしなんでまた、女子高生なんだ?


「こら西山くん、何一人でブツブツ言ってるの?この空くんのこと私に任せてくれない?フフフ」


あ!これ何かたくらんでる、ダメなやつだ・・はぁー・・ごめん空くん


「先輩コーヒー入りました。」


「おーすまねぇ、しかしあいつの可愛いもの好きには困ったもんだぜ」


「もしもし・・安西です。写メありがとう♪いい出来よウフフ、それでその女子高生新川空ちゃんで間違いないわ」


安西の返事を聞いて飲んでいたコーヒーを吹きこぼす


ブーーー!

ゴホゴホ・・・

えーー!


「おい!なんて返事してるんだ」


おれは吹きこぼしたコーヒーを拭きながら安西の方をみたら、ウィンクをして返してきた。おいおいまた何か企んでるな・・・俺は知らん!


「それでその子どうするの?

まさかそのまま返さないわよね、そんなことしたら、そんな可愛い子また誰かに捕まるわよ、あなた達責任とれる?」


元上司の安西に言われ困り果てる


「・・・いえ、でも彼女家に連絡しようとしませんし、我々としても家出と決まったわけではないですし、解放するしか・・」


安西は帰すのはダメだと答える


「帰してはダメよ!その子の身元引受はこっちで連絡して行ってもらうから、後その子に代わってくれる」


正木は安西に言われ電話を空に渡す


「空ちゃん、この人とお話して」


空は何だろうと思いながら電話を受け取る


「ん?はい・・あの新川空です。」


空の声を聴いてテンションが上がる安西


「キャー可愛い声まで女の子にできるのね」


空は可愛いと言われ電話の相手に正直に答える


「こっちがふつうなんです、って誰ですか?」


「空ちゃん♪安西よ、お久しぶり元気そうでよかったわ」


空は相手が安西だと知りあの時のお礼を述べる


「あの時はありがとうございました。またそっちに行ったらお伺いします。それでなんですか?」


空の声を聞いた安西は空の状況を把握して提案をする


「ふーんじゃ私たちがあった時って声をわざわざ男の子ぽっくしてたんだウフフ・・

あ!そうだわ、空くん、いい?

あなたは、その姿ばらされたくないでしょ?

私の言う通りにすれば、そのまま解放されるわよ、どうする?」


空は自分の今の姿がばらされたくないので、安西の半分脅しのような提案にのる。


「う・・ばれると恥ずかしいので、お願いします・・・」


な・何言われるんだろ・・


でもこんな姿ばれたら超恥ずかしいし、交番の中めっちゃ覗かれてるし、早くここを離れたい


「はい!言質とりました。ウフフじゃお巡りさんと代わってくれる」


ボクは携帯をお巡りさんに返し二人は話を続け電話を切りボクに話しかけてきた


「はいこれ、安西さんの個人の携帯番号とLI〇EのIDすぐ登録するようにとのことだ!

それから君の身元引受人が来るから、それまでは帰ることできないから」


なんだ、身元引受人?


誰よそれ?


えーーー!


嫌な予感しかしないよ・・


仕方ない安西さんの携帯のデーター登録LI〇EのID入れてっと、あぁどうなるんだろ・・





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る