エピローグ

「涼風さん。名前は何が良いと思う」

「大河。舞雪はどう思う」

「結構良いんじゃない。蕨大河」


15年後


「大河。今日が宰領学園登校日だな」

「本当に選ばれて良かったわね」

「いって来まーす」

 青い髪の少年は家をとびだす。


 かつて聖女と言われた、美しき存在三日月 琥珀。両親はその聖女の為に海底都市ポセアリウスを作ったらしい。海底都市には教育のプロフェッショナルが集められ、聖女は興味がある物事をその道のプロフェッショナルから学び叡智を得たと言う。


 その海底都市には今も様々な方面のプロフェッショナルが集められ、宰領学園と言う高校が作られた。俺は今日からそこで音楽を学ぶつもりだ。


 大人気 アイドル。塩谷ルナ 海底都市へ。

「2代目 聖女 とも言われている塩谷ルナさんです」

 アナウンサーの男に白髪ボブの少女は紹介を受けた。

「塩谷ルナです。紹介ありがとうございますわ。宰領学園では音楽や、演技を学びたいと思いますわ」

「同じ学校の生徒さんにもインタビューしたいと思います」

「私はファッションデザイナーになりたいです」

 金髪ポニーテールの少女は言った。

「俺は映画を作りてぇな」

 ツーブロックの男は言った。

「あと1人インタビューしたいと思います。青二吉さん」

「青二吉だし」

 緑色のおかっぱで小太りの少年は言った。

「青二さんは、あの格闘技の青二 辰巳さんの息子なんですよね」

「そうだし。でも、格闘技の才能は多分ないだし。ここでも頑張るだし。だから、静かに見守って欲しいだし」

「とのことです。こちらポセアリウスからお届けしました」


 紫色の少年が黒髪の文学少年の前に現れる。

「虹谷さん?」

「八橋元気?今日入学式あるだろ。ういろうばっかに頼ってないでしっかりしろよ。卓と桜姉妹差し置いてお前を生徒会長にしたんだから」

「虹谷さんなんでここに?もう卒業して2年ですよね」

「俺ここの教師になるんだよ。去年は研修で今年から」

「それは頼もしいですね」

「柏せんせと葛切せんせと頑張るよ。じゃな」

「じゃあお元気で」



 入学式


「皆さん。宰領学園へようこそ」

 八橋の声が学校内に響き渡る。

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