エピローグ

エピローグ 〜After ten years〜

 〜10年後〜


 最後の円卓(11)


 八橋先輩起きたよ 既読1


 杏は病院向かいます 既読1


 ◆◆◆


 最年少総理大臣 最中卓


 ビルのモニターに映っているのは最中先輩と秘書の凛先輩と蘭先輩だ。最中先輩はすっかり髪が伸びていて、桜姉妹は髪を下ろしていた。雰囲気変わったなぁ。


「私がここまで来れたのは双子の秘書やスタッフそして国民の力のおかげです。これからも応援お願いします」


 ◆◆◆


「最中君人使い荒すぎるんじゃないの~」

「能力者なんじゃから、人一倍頑張らなきゃ、アイツらが許してくれないんじゃ」

「……あの、、、これ」

 桜蘭は携帯を見せる。

「今すぐ向かうんじゃ」

「そう言うところですよ~。車で向かいましょうよ~」

「だめだ、会合に遅れるだろう」

「……私は大丈夫だよ」

「ならいっかぁ~」


 スンッ


 三人は病院にテレポートで向かう。


 ◆◆◆


「八橋先輩が目覚めたそうです」

 いまだにセンター分けの男、ワトソンは言う。

「そうかい」

 褐色の肌にボブの茶髪。トレンチコートに鹿撃ち帽のまったく変わらないホームズに驚きはない。

「淡白ですね」

「忙しいからね。さぞかしういろうちゃんは喜んで居るんじゃないか?」

「そうでしょうね、彼女は10年間まち続けた訳ですから」


「間違いなく結婚するのだろうね。君はそういう相手はいないのかい?」

「残念ながら、ホームズさんに付き合わせれているせいで。出会うのは事件ばっかりです」

「生意気な事を言うね、ワトソン君」

「ホームズさんにはいるんですかそういう相手」

「僕には最愛の人がいる。っていうか君、僕が結婚指輪してるの気付かなかったの?これはまた一から弟子としてやり直しだね」

「また十年前とおなじですか」


 二人は相も変わらず事件に挑む。


 ◆◆◆


 ビルのモニターは暫くして切り替わった。


 元アイドルの大物女優 シオレナ 地元横浜ロケ


「私あんこが好きなんです。なんか、あんって名前が可愛くないですか?」


 ◆◆◆


「こんにちは、ういろうさん、八橋さん」

 杏は挨拶する。


「こんにちは、杏ちゃん」

 ショートヘアのういろうは答える。


「この人は?」

 誰だか分からないほどやせ細った八橋が言う。

「貴方の学校の後輩よ」

「記憶喪失って奴みたい。でも安心して、私たち2人で歩いて行くから」

 ういろう先輩は私に指輪を見せた。

「いまお茶買ってくるね」

 ういろう先輩は席を外す。


「すみません。杏さんというのですか?私があんな子とこれから一緒にいて良いのでしょうか?私には余りある人だと思ってしまうのです。今日ずっと面倒を見てくれましたが、私が寝ている間も多くの時間を見舞いに費やしたと聞きます。記憶を失った私が一緒に居ていいのでしょうか?」


「当然。人一倍八橋先輩の事が好きだから、ずっと一緒に居たいから、そばにいてくれたんですよ。あなたが記憶喪失なくらいで変わりませんよ。これからしっかり恩返ししてあげてください」


「ありがとうございます。なんだかとてもうれしい気持ちです。自分のな頭にかかった靄が晴れたきがします」


「私はもう帰りますね。これからは二人で元気に過ごしてください」


 ◆◆◆


 コンビニにて


 <ホームズまたもや大活躍>


 新聞紙の一面にはワトソンと呼ばれている彼の姿が写っている。本当のホームズは誰も知らないか。


 <ぜったに当たる占い>


 評判になってるみたいでうれしいですにゃ。


 横浜のある場所でもち先輩は占いをやっているらしい。サイコメトリーで悩みとか当ててるんだろうな。


 <三年連続三ツ星中国の激辛レストラン>


 <日本の隠れたミシュラン三ツ星⁉モヒカンで接客してくれる本格寿司屋>


 ◆◆◆


 ビルのモニターはまた切り変わっていた。


「気功の使い手?猟師の青二 吉さんでーす」


「そんなの使えないだし。使えたらもっと皆さんの役に立てるだし」


「でも、熊が人を襲いそうになった時急に止まったと言う話がありますが」


「あれは奇跡だし。熊が動きを急に止めただし。人が死ななくて本当に良かっただし」


「またまたー、本当は使えるんでしょ」


「だから使えないだし」


「あれ、身体が動かないです。これが気功ですか」


 ヤベッ


 ◆◆◆


 蕨君見てますか?円卓の人間は立派に育ちました。私もファッションデザイナーとして何とかやっています。

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