第77話 『魔力暴走』



俺達4人は魔力制御の鍛錬、そして短剣を使った近接戦闘の訓練を毎日毎日繰り返し練習

体感時間で約半年!!

この世界では時間が経過しない?

いやこの世界では時間は経過してはいるが時間軸が違う為、此処に転移してきた時間に戻る事が出来る。


体感時間半年の間、俺達は全身シールドを張ったまま格闘、短剣での立ち回り、魔法攻撃の練習をしていた。

しかし、『ステラナ』の地の一辺80キロの四角形で囲まれた場所では狭すぎる為に

現在拡張して一辺1000キロの四角形で囲まれた領域が解放されている。


その解放された砂漠地帯に真っ白に色のついたシールドを張った中で全身シールドを張り格闘、剣技、接近戦、魔法攻撃、空中戦と色んなパターンで戦闘が可能となった

でもその砂漠地帯はお城から500キロも離れた所

周囲100キロの砂漠地帯

シールドを張って格闘をするから安全とはいえお城の近くでは気になって戦えないので結局この場所になった。

移動は・・・

この世界は思うだけでそこに移動出来る!!

なので一瞬でお城から500キロも離れた場所まで移動できてしまう。


この半年の間でやれる事はやった!!

後は実践だけだ!!


俺達は覚悟を決めて、湖の傍のゲートに集合

通信の魔道具をゲートに置いて『簡易ゲート』を選ぶ。

瞬間そこはマーサさんの住んでいた家の居間

辺はもう朝

ティナと出会って4日後の朝だ


『時間は朝の7時』


マーサさんの家の玄関の戸を開けると真横には真っ白な教会の高い塔が見える

みんなどうも王城の方に集まっていっている。

凄い人並み


王城への街道は人でごった返している。

俺達はその人の波にのって王城に向かって歩き出す。


「これから王族の処刑だってよ。可哀想に」

「ザクトル将軍がこの国をのっとってから、重税でこの国を逃げていった住民も多い、俺達も兵役にとられる前になんとかこの国から出たほうがよさそうだな」

「前の王様は本当に良い王様だったのに惜しいね~今日で最後だなんて神様は居ないのかね~」

・・・

そんな話があちこちから聞こえてくる。

どうもこれからティナの家族の処刑があるようだ・・

ティナを見ると・・・


目に涙を溜めている!!

俺はそんなティナの肩を無言で抱き締める。


段々と王城の手前の広場が見えてきた。

王城の前は横幅1キロ

縦200メートルの広い場所となっており

その広い広場一杯にクロスボウを持った兵士が横幅1キロにギッシリ10列に隊列を組んでいてその周りを集まってきた市民が取り巻いていっている。


クロスボウを持った兵士の数は此処だけで5000人くらい居るのかな?

そして王城の中から十字架に張り付けられた人々が十字架ごと抱えられて運ばれて王城の前に立てられてゆく!!


その数 6 本

1本が 王様だろう男性の十字架

2本目が王妃だろう女性の十字架

3本目が皇太子だろう若い男性の十字架

4本目が皇太子妃だろう若い女性の十字架

5本目がその子供だろう5歳くらいの男の子の十字架

6本目が3歳くらいの女の子の十字架


皆手を釘で打ち付けられて十字架に張り付けられている!!

多分痛みを抑えるために薬で眠らされているのだろう。


『酷い!!』


壇上に40くらいの将軍らしい男があがって辺りを見回している?

あれがザクトル将軍なのか?



壇上で何も言わず辺りを見回している男


そして目があった!!


瞬間!!


「この時を待っていた!!見つけたぞシャルロッティーナ~~~~!!殺れ!!」



その言葉に前列の兵士が一気にクロスボウで矢を射った

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

・・・・

千本近くの矢が一気に立てられた十字架に直撃

十字架に張り付けられていた王族は一瞬で全員絶命!!

それを見たティナが両手で自分の顔を覆った瞬間

「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

っとこの世のものとは思えないような悲鳴がティナから上がった。

その瞬間4キロにも及ぶ王城全体を覆う巨大な爆炎の球体が出現

集まった民衆に向かって兵士から一斉にクロスボウの矢が射られのは巨大な爆炎の球体が王城の上空に出現するのは同時だった。

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

「シュッ」

・・・・

何千本の矢が俺達と民衆を一気に・・・!!

「くそっ!!俺の読みが甘かった!!」

俺が強制マナ供給の魔道具がアダになっちまった

このままじゃルクトニア王国の数百万の住民が犠牲になっちまう!!

『何の為に俺は此処に来たんだ!!』


つづく・・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る