第76話 『ネックレスの威力・・』

ナサリーの問いに、俺は夢で見た話をすると・・・

ステアが

「それはラナの地が助けてくれたのですよ」

と言って笑顔で小首を折ってくる。


『何時もながらに不思議ちゃんだ』


ラナの地は助けてくれた・・・か・・

俺達4人の首に夢で見たネックレスがかかっているって事はそう思わざるをえないか


・・・


ステアは思う所が有るのか、徐にベッドから起き上がりそのまま右手を手前に突き出したと思ったら直径20メートルの巨大な火球がお城の前方に出現しそのまま10キロ先の境界の白いベールの壁に衝突し


『ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドーーーーン』

と物凄い轟音と振動を伴って一気に爆炎が広がってゆく。

おれは咄嗟に境界の白いベールの手前にシールドを張るとそのシールドと境界のベールの間を炎が渦巻いてゆく。


「ステア普通に火球を撃ったんだよな」

と思わず聞いてしまってた俺

シールド張らなきゃ多分この辺爆炎で相当にひどい状態になってたと思う。


ステアは自分が撃った火球の大きさに驚いたようで

「そ・・そのはずだったのよ!!普通に火球を出したらあんな風に巨大な火球になっちゃった・・何これ?」

と撃ち出した自分の手を裏返したり表にしたりしながら不思議そうに見つめている。


俺も

「じゃ~俺もキメラの狩った死体5匹を『ステラナ』の地に吸収させてみるからどのくらい広がるか見ていてくれ」


そう言ってキメラの死体5体をそのまま『ステラナ』に吸収させると・・・

『ズズズズズズズーーー』

っと境界の白い透明な壁が急速に遠ざかってゆく。

目測目の前40キロ程度お城を挟んで反対側にも当然40キロ

一辺が80キロの四角形のエリアが開放された事になる。


「魔力効率が凄く良くなっているようだ。それに魔力を使った感覚が全く無いから気を付けないと途轍もなく強力な魔法を放ってしまう危険がありそうだぞ!!」

と3人を交互に見つめながら使った感覚を説明。


ティナが早速

「じゃ私一番小さな魔力で火球飛ばして見るね」

と言って指をちょこんと手前に出して魔法を


「えいっ」


っと放つと、直径1メートルの火球が現れて一気に加速し40キロ先の境界の白い透明な壁に当たって


「ドドーーン」


っと大きな音を立てて爆発

「え~~~あれでも大きすぎるんだ」

と驚きの声を上げるティナ。


どうも、相当に強化されてしまっているみたいだ。

これは練習してもっと小さな威力で攻撃できるようにしなきゃ街を一気に吹き飛ばしかねないぞ!!


俺はステア、ティナ、ナサリーを一人づつ後ろから抱き締めながら手を添えて、魔力量の放出量の調整をしながらその感覚を覚えてもらい、徐々に出力を小さくしてもらう。


やはり今までと全然感覚が違うみたいで結構それが大変。

この世界では時間は気にしなくて良い!!

すこしつづ時間をかけて調整してゆこう!!


つづく・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る