ルクトニア王国

第67話 『リリーからの連絡・・』

3階建てのギルド屋上の騎龍発着場の隅に設置したゲートに転移してきた俺達

半年ぶりのエレノアの街

余りにも長い間『ステラナ』の地にいたから久しぶりのような感じがするのは俺だけだろうか?


本当にこのゲートを使って『ステラナ』の地に転移したその時間なのだろうか?

半年経ってたなんて言われたら泣きたいぞ!!


本当はこのギルドの屋上から直接飛行魔法で、エレノアの街の東にあるオレキス公爵家の居城のある人口300万人の都市オレキスまで飛びたい!!

でも、それをすると大騒ぎになってしまう!!


今は俺達は目立つ訳にはいかないのだ!!

時間は惜しいが、東門を通った後で草原に出てダークウィーズの森を抜けた場所まで飛ぶしかないだろうな!!

それでも夕刻にはオレキスの街に入れるだろう。


『ん?』


ステアが何かポーチから取り出したようだぞ?

こんなギルドの屋上で何かな?


『通信の魔道具』


誰かから連絡か?


ステアは通話ボタンを押したよう

『相手は誰なんだ?』

それも俺じゃなくステアに?


そう思っていると

「あらリリー様、通信の魔道具で連絡して来るなんて何か有りましたか?」

「いえ、今日来て頂いたお礼をと思いまして連絡させて頂きました。今日は来ていただいて本当にありがとうございました。

・・・・・

では今度私も『ラナの地』へ招待してくださいね」

「うんうん。リリー様ティナの故郷の事が片付いたら『ステラナ』の地へ招待しますねではまたね」

とステアは通信を切った。

リリーの喋った内容は聞き取れたのは最初と最後だけ、内容は・・小声で喋っていたせいか俺には全く聞こえなかった。


『一体何をステアと話したんだ?』


ステアはリリーと話終わると

俺の顔を見て


『にこっ』


っと小首を折って微笑んでくる、

え・・?

何?

その微笑み?


そう思っていると今度はティナがポーチから通信の魔道具を取り出してきて

「リリー様?私に通信の魔道具で連絡なんてどうかされましたか?」

「いえ、今日来て頂いたお礼をと思いまして連絡させて頂きました。今日は来ていただいて本当にありがとうございました。

・・・・・

では今度私も『ラナの地』へ招待してくださいね」

おいおいステアの時と同じか?

何を話したんだ?


「はいこんど一緒に食事しましょうね」

と言った後ティナも通話を終了させた。


今度はナサリーが通信の魔道具を・・・?

「リリー様?どうかなされましたか?私にも御用でしょうか?」

「いえ、今日来て頂いたお礼をと思いまして連絡させて頂きました。今日は来ていただいて本当にありがとうございました。

・・・・・

では今度私も『ラナの地』へ招待してくださいね」


うをぉ~~3人とも同じか~~どうなってるんだ?


「うふっリリー様~私達と一緒に色々な事エロエロしましょうね~」

と言ってナサリーも通話を切る。


『おい!!ナサリー!!色々な事をエロエロ・・って言わなかったか~』

3人とも何話したんだ~~~

肝心な所は小声で話してたからさっぱり俺には解らなかったぞ!!


『気になる~~!!超~~何を話したのか気になるぞ~~』


3人は顔を見合わせて


「くすっ」


「くすっ」


「くすっ」


っと笑い合っている!!

『いったい何が有ったんだ?』


そして何で俺にはリリーから通信の魔道具で連絡が無いんだ~~?

そんな挙動不審な俺にステアは


「じゃ~早速ティナの故郷に向かいましょう」


と言って俺の手を握ってくる

空かさず反対の手をティナが握って・・

出遅れたナサリーは俺の後ろからガバッと抱きついてくる。


「取り敢えずみんな落ち着こう!!これからギルドの館内に入るから俺から離れてくれないか?」

と俺はお願いだ!!

こんな状態ではギルドの館内の階下へ降りる螺旋階段は降りれないし、俺に3人がくっついていると・・

今回は俺は王族の姿だから男から相当に嫉妬の視線向けられるはずなんだ!!

そんな俺の思考を読んだのか


「ふふっ、ライアンこれから大変ですね」

「うふっ、ライアンか弱い私達を守ってくださいね」

「うふふ、ライアン私達より他のお女の子引っ掛けたらお仕置きですからね」


と3人に釘を刺された?

『3人とも笑顔が怖いぞ~~!!』


つづく・・・

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