第65話 『裸族になりつつある俺達』
あれから『ステラナ』の地では10日が経った。
この『ステラナ』の地に帰って訓練を終わってテラスに戻った時、ゼルド公爵家の森林地帯での戦闘の影響なのか『ステラナ』の地が10キロ四方の領域が解除されて白いベール上で囲われた領域が後退しているのに気付いた。
お城を中心とした10キロの区間
つまり一辺が20キロの正方形の領域が解除されている事になる。
キメラの死体がティナ、ステラ、ナサリーの巨大火球で消滅した為にこの地に吸収された為ではないかと予想するしかない。
それ以外に増える要素が無かったからな。
お城の北に広がる穀倉地帯からは小麦が刈り取られ、刈り取られる傍から土の中から芽が出てあっという間に成長し狩り入れ時の小麦の黄色い穂へと変化してゆく。
そして刈り取られた小麦は脱穀されて製粉、そしてパンに成形され焼きあがって食卓に並ぶ。
一連の作業は全部土から生まれたメイドさんがすべて担当し仕事が終われがまた土に帰ってゆく。
トマトもテラスの庭に出来ていて採っても採っても次から次に出来てくる。
メロンやスイカ、マンゴー全ての物が必要なだけ其処に有る。
俺達は好きなだけ食べ、魔法の練習をして、好きな時に露天風呂に入り、広がった大空を飛び回る。
ステア、ティナ、ナサリーはすでにあれは裸族・・・確定だな。
服を着るのを完全に放棄している。
しっかり俺も同族にされてしまってるが・・
3人は頭の上に天使の輪を浮かべ背中に白い翼を生やした天使の姿で今『ステラナ』の大空の中で全裸で火弾、火球、火矢、をオートフォーミングよろしく無限にぶっ放し互いに攻撃している。
『良く怪我をしないものだと感心するよ』
攻撃されて自動追尾された火球や火矢を自動追尾の火球や火矢をぶつけて相殺しているのだ。器用としか言いようがない。
魔法攻撃だったらこれでも大丈夫なのかもしれないが、・・・
縦横無尽に飛び回る天使
それはそれで綺麗で
美しくて
思わず襲ってしまいたくなってくる・・・
全裸で俺を誘惑しているみたいなんだが・・
『気のせい?』
相変わらず不可視のシールドは張れない。
その代わり、火のシールドを張れている・・・
だが所詮火
ダガーとか槍とかの物理攻撃は防げない。
「何で火のシールドを張る事が出来て不可視のシールドを張れないんだ」
と俺が言うと
「出来ないものは出来ないの!!」
と返される今日この頃
ティナ、ステア、ナサリーにとっては見えない不可視のシールドよりも目に見える火の方が具現化しやすいのかもな・・・
まだまだ問題は多い!!
焦らないでいくしかないみたいだ!!
外の世界での時間は止まっているのだから!!
このまま全裸の生活に慣れてしまうと・・
俺達は普通の生活に戻れるのだろうか?
つづく・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます