第59話 『また一人嫁が増えそうな予感』

色んな事は多々有った『ステラナ』の地・・

あまり思い出したくない~~

ジェームズ皇太子夫妻のイチャラブで延々2時間近く悩ましい喘ぎ声を聞かされて俺までおかしくなってしまいそうだったぜ!!


ステアもティナもナサリーも刺激が強すぎたせいなのか、自分の下半身を両手で押さえて体をクネクネさせていたんだが、ステア、ティナ、ナサリーに悪い影響が出てなければ良いんだが・・・


『ステラナ』の地でデニス国王夫妻とジェームズ皇太子夫妻が展望露天風呂でイチャラブを繰り広げていたせいもあり結構な時間が経っていた為、『ステラナ城』のテラスで食事を皆で食べようという事になった。


特にデニス国王夫妻とジェームズ皇太子夫妻は相当体力を長時間使っただろうからお腹が空いただろうな。

延々悩ましい喘ぎ声を聞かされた俺は精神的に疲れたけど・・


メニューはサンダーウルフのステーキ肉とコーンのスープ

そしてエレノア東門を入って直ぐの所にあったザロックスのパン屋さんで買ったパンとチーズ

用意したのは全部ステアが呼び出したメイドさん

そしてメイドさんが準備しただろうメニューはその食事の全てがテーブルから全部生えてきた・・・


そして紅茶を入れながら給仕してくれるメイドさん。

ステアに視線を移すと・・

満面の笑顔で小首を折って、俺の腕を抱き締めてくるだけ・・

『何か~ステアに早く成長して下さいね・・と言われているような気がするんだよな~』


俺達が階下の湖の傍に立つゲートに移転する前、メイドさんは俺達にお辞儀をして床に吸い込まれるように消えていった。


何回見ても不思議な光景としか言いようが無い。



俺達はゲートを使って再度ランドリア城の最上階奥の部屋に転移

そこには、ゲートの前で立ったまま懐中時計を持ったトレイシー騎士団長が銅像のように立っていた。


俺達が転移した瞬間止まっていた時間は動き出し、銅像のように微動だにしなかったトレイシー騎士団長の体が動き出し俺達に視線を移す。


トレイシー騎士団長は


「デニス国王様ラナの遺産を見に行かれるのでは無いのですか?」


と怪訝そうな表情でトレイシー騎士団長が聞いてくる。

トレイシー騎士団長は変な事を言うなとゆう風にデニス国王が


「トレイシー騎士団長何を寝呆けた事を言っておる儂達は5時間以上も『ラナの地』でゆっくりしていたぞ」

と叱責気味にトレイシー騎士団長へ告げる。


「でもこの私の懐中時計をご覧下さい。時間を確認して頂いた『お昼12時55分』で間違いございませんでしょ?」

とデニス国王の方が変な事を言ってるじゃないですか?

と今にも言いたそうな表情で懐中時計をデニス国王に見せているトレイシー騎士団長


「な・・なんと・・・」

デニス国王が驚愕の声を上げると

ラナリア王妃

ジェームズ皇太子

ソフィア皇太子妃

エンサー宰相

ナルク


も同時に


『固まった』


ステアはそんな人達を見ながら

「先にも申しました通り『ラナの地』ではこちらから見ると時間は止まっているように見えるだけでございます。『ラナの地』に移転した時間に戻れば時間は止まったように見えますし、こちらの時間の経過と同じように過ぎた時間に戻れば普通の時間が経過したように見えるだけでございます」


そう言ってニコッと笑いかける、


「聞いてはいたが・・・まさか、自分が体験すると訳が解らなくなるな、未だに信じられぬ」

とデニス国王は困惑気味だ。

俺だってゲートを設置した時に初めて知ったんだ

そう言いたくなる国王の気持ちもわかるぞ。



その後再度最上階の最初の部屋で2時間程今後の事について話し合う事になったわけだが・・・


話し合いの途中で


『コン』


『コン』


っと2回ドアがノックされた。

デニス国王は誰とも確認せずに

「リリー入りなさい」

と一言短くドアの方に向かって告げると、金色の長い髪をした15歳位の少女が入ってきた

確か・・

リリー?

そう思っているとその少女は

「ナルサス王国デニス・ランドールの娘第一王女のリリーでございます。ライアン様とは舞踏会で何度かお会いしましたね。今回ライアン様の許嫁候補として参じました。以後よろしくお願い致します」


と驚きの挨拶!!

りりー・・ランドール

身長は170センチ位?

ラナリア王妃と同じ金色の腰まであるストレートのまっすぐな髪で、右からサイドに髪を流し両サイドを編み込みにして後ろで可愛く真っ白なリボンで結んでいる。


透き通った大きなブルーの瞳

2センチくらいは有りそうな長いまつげ

真っ直ぐに通った鼻筋

小さなピンク色をしたくちびる

そして細くも凹凸のある身体

胸は大きくもなく小さくもなく・・


『色んな所をむ・・無意識に・・見てしまっていたぞ~~・・・思わず・・見蕩れてしまってた・・』

ドレスは真っ白で清楚でレースいっぱいのフリフリのドレス

そしてそのドレスからのぞく細い手足

もしかしたらティナよりも綺麗かも知れない・・・


俺は瞬間、ステア、ティナ、ナサリーの顔を同時に見ると、

3人とも


『驚いている』


まさかデニス国王の娘が婚約者候補として挨拶しに来るとは思ってもみなかったのだろう。

俺もびっくりだ!!


そんな表情を読み取ったのか

デニス国王が

「ライアンよ、そう深刻そうな顔をするな。あくまでも許嫁候補だ。リリーもお前を気に入っていたみたいだったから是非考えてやってくれないか?」


と俺に打診してくる。

ステアとティナとナサリーは・・・?

俺のそんな表情を読み取ったのか


『コクン』


っと頭を大きく縦に振る

『一応了解した・・って事で良いのかな?保留・・少しづつ考えてゆけば良いか・・』

俺は

「今はどうなるか解りませんが、考えてみるという事で宜しいでしょうか?」

と答えると

「それで良い。可愛い娘の今までで初めての我儘を聞いてやるのも父親の役目でな。すまんが真剣に考えてやってくれないか」

とデニス国王が俺とステアとティナとナサリーに頭を下げてくる。

「真剣に考えさせて頂きますからデニス国王様頭をお上げ下さい」

と即行でお俺は言うしかなかった。

国王が頭を下げるなんて前代未聞だぞ!!

『それにしても困った・・・』


そんな風な事を考えていた俺にリリーは


「ライアン様・・その・・」

と少し恥ずかしそうに言って言葉を止める

『言いにくい事が有るのかな?』

そう思い

「どうしたのですかリリー様?」

と聞いてみる。

一応聞いてあげなきゃね第一王女様だしね

「皆さんは通信の魔道具を貰ったそうですが・・わ・・私にも頂けないでしょうか?」

と可愛く小首を折ってお願いしてくるリリー第一王女

俺は異空間収納から通信の魔道具を取り出して

リリー第一王女に渡して使い方をお教えする。


すると満面の笑顔で

「ありがとうございます」

と言って深く頭を下げてお礼を言われてしまった。


でも

なにかまだ体の前で両手を合わせてもじもじと体をゆらしてなにか言いたそうな感じなのだ。

「まだ何かありますかリリー様?」

と俺が聞くと

「あの・・あのですね・・あの・・」

「どうかされましたかリリー様?」

「あの・・あのですね・・あの・・」

と堂々巡りを繰り返し段々とリリーの顔は真っ赤に染まってきて

俺も

「リリー様?私に何かお願いが有りそうですね?」

と聞くと

やっと決心したかのように


「あのですね?ライアン様と一緒におられる3人の女性達が天使の装備をしていらっしゃったの、私も欲しいんです」

俺はそれを聞いて思わず

「あれは飛行の魔道具ですよ?」

と言ってしまった。

するとリリー第一王女は

「ええええええええ~あれは天使様になるものじゃなかったのですか~~~~?

そ・・そんな~~

でも!!

飛行魔道具でも良いですあれを私に頂けないでしょうかライアン様?」


と・・・

『あ~~~~天使様の格好に憧れてた夢見る少女だったとは・・・』

でもいっちゃ悪いよな!!

多分相当に恥ずかしいよな・・


ステア、ティナ、ナサリーの顔を見ると

『うんうん』

と頷いている。


お前達もだったか~~

おれはそんな恥ずかしそうにしているリリー代位と王女に向かって

「良いですよ」

そう言って



俺は掌を上に上げキメラを材料に魔道具化してゆく

次第に掌に光が集まり

掌に天使の輪を次第に構築しゆく。


そんな光景を見てデニス国王夫妻とジェームズ皇太子夫妻、エンサー宰相、トレイシー騎士団長 、そしてナルク全員が目を丸くして

『固まった』 

魔道具とはダンジョンでドロップする物

作れる物じゃ無い

それを俺が今作っているのだ・・驚くのは当然か・・


そして俺の掌には眩しい位の天使の輪が一つ出来上がった。

それをリリー第一王女にに渡すと


「うん」


と頷いて

「装着」

と唱える。

魔道具から正常に情報が流れ込んだようだ。

一気の天使の輪がリリーの頭上に浮いて背中には真っ白な天使の翼が現れる。

そして翼を広げるとゆっくりと体が浮遊しい始める。


その瞬間俺は両脇の・・

ステア

ティナ

から同時に太ももを抓られてしまう。


そう・・・

リリー様?

『椅子に座っている下からパンツ丸見えですよ?』


俺は慌てて視線を逸らす。

ステアが空かさず

「リリー様もうそれくらいで宜しいのでは?」

とかるくウィンク

「そ・・そうですね」

とリリーが静かに床に着地し解除

『ちょっと恥ずかしがっているから見えてたの解った・・みたいですね』



俺達はその後、これからの事を暫く話し合った後、何かあれば通信の魔道具で連絡をしあう事となった。

帰りも『騎龍』で送ると言われたが俺達は飛行魔法と3人は天使の魔道具、そしてナルクギルド長は俺が飛行魔法をかけて全員飛行魔法で帰る事になったが・・


「うをぉ~~~~~~死ぬ~~~」

と若干1名パニックになった人間がいる

当然

『ナルクギルド長』


つづく・・・

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