第47話 『リア充爆発しろ~~』

俺達の挨拶が終わりデニス国王自ら

宰相さいしょう ドモン・エンサー

騎士団長  ナザレス・トレイシー

を紹介してくれる。


俺は冒険者として何処の馬の骨とも解らない奴らと国王自らがこんな少人数で会うのは危険ではないのか?

そんな不安が募る。


この場所に居るのは

『ナルサス王国』国王 デニス・ランドール

そして王妃 ラナリア・ランドール

宰相さいしょう ドモン・エンサー

騎士団長  ナザレス・トレイシー

国王側からは4人のみ

そして俺達『希望の砦』のパーティーメンバー4人

エレノアギルド支部長のナルクギルド長


後は騎龍に騎乗している俺達を送ってくれた騎士さんのみだ。


「デニス国王様、人数が少ないようですが大丈夫なのでしょうか?」


と俺は思わず聞いてしまう。

デニス国は空かさず俺の肩を抱き締めて

「ライアン、いや『ラナの遺産』を受け継いだラナ王国の国王様だからライアン国王様と呼んだほうがよろしいかな?」

「ぜっ~~~たいにその名前ご遠慮差し上げます。今まで通りライアンでお願いします。気持ち悪いです」

「解った解った。だが気持ち悪いは侵害だなライアン。お前が人数が少ないと心配するのは解るぞ!!タダな~ナルクの推薦だからな!!大丈夫だ!!ナルクはな、実はサタニア王国の第三王子ナルク・サタニアだったんだが、隣国の姫と結婚させられそうになってな侍女のエミリーを連れて王子同士仲の良かった俺を頼って家出してきた訳だ。まあ~世間では亡命とか言うな。でタニア王国からは当然勘当されて俺がエレノアのギルド長の椅子が空いてたからエレノアのギルド長にむりやり押し込んだ仲なんだよ。

まあ今回色んな所で不穏な動きをしているみたいだから、信用の置ける者しか集めていないとそういう訳だ。

後俺の息子の第一王子リチャードと皇太子妃のソフィアが同席する為に別室で待たせてあるんだ。早速行こうかライアン」


と俺の顔に髭ズラの顔を擦り付けてくるデニス国王


そんなデニス国王と俺の姿を見てラナリア王妃が空かさず


「そちらの女性と凄く仲がお宜しいですわねデニス~~!!」


と超~~お怖い顔で睨んでいらっしゃる!!

『鬼の形相とはこの事かもな』


そんなデニス国王は

「俺は好きなのはお前だけだぞ!!国家機密で話していなかって済まなかったと思うがライアンは『ナリア帝国』の刺客に狙われているからこんな格好をさせてはいるが男だぞ?ラナリア?」


その言葉に


「へ?」


っと口を大きく開けたままラナリア王妃は固まった。

デニス国王は仕方ないな~という感じに、俺から離れラナリア王妃の所に歩み寄りぐっとラナリア王妃を抱き締めて

「おれはが愛して居るのはお前だけだって解っているだろう」


そう言って


「ぶちゅっ~」



っと豪快なキスを俺達の前でぶっぱなす。

『うを~~目の前で豪快に始めたよ~このまま子作り突っ走ってしまうんじゃ?』


ティナ

ステア

ナサリー

はあまりの豪快さに

3人ともくちをあんぐりとあけたまま


「あ~」

「豪快ですね~」

「うわ~」


ほうけてしまっている。

『かける言葉が出ないとはこの事をさすのだろう』

流石にラナリア王妃が皆が見ている前での羞恥心に耐えかねたみたいで、なんとかデニス国王の束縛を逃れて

「あ・・あなた・・皆さんが見ておられますから・・」

とやんわりとデニス国王に今の現状を伝えるが・・・

「良いではないか!!良いではないか!!見られながらの子作りするも燃えるものだぞ?」

と何とも残念な言い訳

デニス国王の言葉に惑わされてしまったのか

「そ・・そういうシチュエーションも良いかもしれませんね。最近ご無沙汰ですしがんばりましょうか貴方」


と真っ赤に顔を染めながらデニス国王に抱き締められるラナリア王妃


そんな中ドモン・エンサー宰相が


「コホン」


と咳払いした後

「デニス国王様、リチャード皇太子とソフィア皇太子妃がお部屋でお待ちでございます。お急ぎになりませんと」


と言葉をかける。

デニス国王も

「おおそうであった。すまんなエンサー宰相では行こうか」

と気を取り直して先頭をきってリチャード皇太子達が待つ部屋へとラナリア王妃の手を握ったまま歩み始めた。


『ナイスツッコミだぜ流石『ナルサス王国』を任されてるだけはあるエンサー宰相』


俺はそんなデニス国王を見て

『リア充爆発しろ~~』

と心の中で叫ぶのであった。


つづく・・・

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