第46話 『王位継承者に語り継がれる伝承』

ステアの驚愕の挨拶にデニス国王が驚いて

「本当にラナの遺産なのか?あれは伝説では無かったのか?」

と半信半疑

そんなデニス国王に

「本当でございますよ?タダ・・太古のラナ王国は強大な力ゆえに滅びました。封印していたはずなのですが想定外の事で封印が解かれ、ライアンがラナの遺産を引き継ぐ事になりました」

ステアは淡々と答えてゆく。


『俺は一切聞かされていない事実・・』


知るべき時に・・・か・・

今の俺はまだ、知るべきではないのだろうな!!

『今の俺には扱えるような代物じゃない?って事なんだろう・・』

『ステラナ』については殆どが解らない事ばかりなのだから・・・


デニス国王は神妙な表情で

「あの伝承は本当であったのか・・

あれはタダの王族の戒めとばかり思っていたのだが・・

国を引き継ぐ物だけに伝えられる伝承があってな


太古にラナという国あり

良政を敷き国は大いに栄えた

ラナは各王族に民を収める権限を与え

国を作る事を許した


王族達よ心せよ

良政を敷き国を発展させよ

決して奢る事無かれ

悪政を敷き領民を苦しめし時

ラナの怒りに触れるであろう

ラナの怒りに触れた国は一瞬で焦土化し滅びるであろう


それが代々国を引き継ぐ王族に伝えられてきた伝承だ」


と頭を抱えている。

デニス国王もその伝承を、タダの戒めと思っていたのだろうか?


そんな時・・

ナサリーが俺の後ろから恐縮したように一歩前に出て

慣れない仕草でティナ、ステアをまねてスカートの両端をちょこんと摘まんで

「今ティナからご紹介にあずかりましたナサリー・・で・・でしゅ~ライアンの妻で・でちゅ」


と可愛く膝を折り引きつった笑顔で挨拶

『めちゃかみまくりの残念なナサリーだった』

まあ~こんな王族と合うなんてシチュエーションなんて全然無いわけだからしょうがないだろうな。

予想を裏切らないナサリー、結構おれとしては嫌しキャラなんだがな・・


そう思い

『ポン』


『ポン』


っとナサリーの頭を軽くなでてやる。

「えへへっ~」

っとめちゃ挙動不審な笑いだぞナサリー


つづく・・・

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