第45話『挨拶は驚愕の事実と共に』

俺達はデニス国王の言葉に早速立ち上がり

「ではお言葉に甘えまして、普通通りにさせて頂きます。国王陛下。それと彼女達3人は普通の少女達ですよ?」

と言って俺は一礼した。


そして最初にティナがスカートの両端をちょこんと摘まんで


「デニス国王様、そしてラナリア王妃様おひさしぶりでございます。5年前お会いした時はルクトニア王国第一王女シャルロッティーナとしてお会いいたしました。今はライアンの妻ティナです。ティナとお呼び下さいませ」


と可愛く膝を折り王族としてのカーテシーを決めた。

「おお~ルクトニア王国第一王女シャルロッティーナ様とな!!

お綺麗になられてとんと解りませんぜした。ルクトニア王国は先日ザクトル将軍がクーデターを起こして軍事政権が立ち上り王族は全員処刑されたと伝令が来たばかりで安否を心配しておりましたがご無事でしたか。今はライアンの妻という事は色々とご苦労されたのでしょう。ゆっくりとお話をお聞かせ下さい。それとその・・天子様のお姿の理由などもお聞きしたい・・ですな」


とデニス国王が恐縮しまくりって・・・

ティナって凄いお姫様だった?


するとラナリア王妃が駆け寄ってきて、ティナを一気に抱き締め

「ご無事でなによりでした。国家の一大事という事で今日はごく少数の家人のみを集めておりました。まさか国の危機を救ってくれた冒険者がシャルロッティーナ様とはビックリいたしました」


自分の子供のようにティナの頭をなでているラナリア王妃

ラナリア王妃はもう40歳

ティナが自分の子供と言ってもいいくらいの関係ではある。

よっぽど心配してくれていたのか、ラナリア王妃はティナを抱き締めたままだが・・まさか天子様を抱き締めたかったって事は無いよな?


今度はステアが一歩前にでてステアもスカートの両端をちょこんと摘まんで

「初めましてデニス国王様。王族の方には『ラナの遺産』と言ったらお解りいただけますでしょうか?

現代当主となられたライアンの妻ステアです。

先ほどご挨拶致しましたティナがラナ国国王ライアンの妻ティナ王妃

そして私がラナ国国王ライアンの妻ステア王妃

そして後でご挨拶致しますナサリーがラナ国国王ライアンの妻ナサリー王妃となりますので以後お見知りおきを」


と可愛く膝を折りカーテシーを決めた。

『俺って国王?』


嘘~~~

『そんなの聞いてないぞ~~』


俺はそう心の中で叫ぶのだった。


つづく・・・

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