第28話 『3人とも戦力外発覚』
今朝の6時前頃だ
俺は帰ってから『ステラナ』の地を魔核と魔獣を同時に吸収させていた。しかし魔獣を吸収すると同時に俺も同時に進化していたみたいで最終500頭目のキメラを吸収させた時、400メートルもの範囲を一気に解除してしまった。流石に初回の4倍の進化、500頭目の拡張が済んだ瞬間倒れて朝まで疲れてずっと眠っていたみたいだ。
一度起きた時は何時だったのだろう?
時計を見なかったから解らないな・・・
ステアは俺が2回目起きた時眠ってたから、1度目俺が起きた時ステアは俺が起きるまで、心配で眠れなかったのかかもしれない。
ステアが俺に思わずキスした時俺が倒れたから、俺が心配だったんだろうな・・・
疲れていても、長い冒険者生活の為か、5時には目が覚めてしまう。
目が覚めてからひと悶着有ったが、何とか着替えて今は女の子の格好だ。
女の子の姿も満更でもない!!
いつもズボン姿で過ごしていた俺は今はワンピースの虜
ワンピースから伸びた足は凄く涼しくて気持ちいい。
兎に角、蒸れない!!
女の子の姿で居ると、ティナ、ステア、ナサリーの俺への対応が優しい?
多分女の子と認識して、同族意識ぽい感じなのかな?
『異性として認識が薄いのかもしれない』
男の姿に戻りたいけれど・・・
男の姿に戻った瞬間に
『3人の肉食女子に確実にいただかれてしまいそうで・・・怖い』
今俺が女の子の格好だから、あれくらいで済んでるのかも?
なんて考えてしまう俺
俺達は洋服屋さんザイナックで金貨100枚も散財して服や下着を買ったのだ。
それも全部女性用・・・
着尽くせない程のワンピースやドレス、スカート、ブラウス、セクシーな下着
俺は果たして男の姿に戻れるのだろうか?
俺たちはラフなワンピースに着替えてから外のテラスで朝食を取っている。
昨日、高級料理店『ランドール』で出された殆ど手を付けていなかったオードブルから皆が食べれそうな分量を中央のお皿に盛って、その中央のお皿から自由に取ってもらってる。
俺は紅茶セットを異空間収納から取り出して4人分の紅茶を準備し各自のテーブルの前に準備。
紅茶を準備した後、パン屋さんで昨日買ったパンを何個か中央のバスケットに入れて欲しい人は自由に取れるようにしている。
バスケットに入れておいたロール状のパンは各自1個取って思い思いにオードブルを挟んで食べているよう。そういえばパンに付けるジャムとか日用品を買ってなかったな・・
と思い立ち、今日の一日の予定を話し合いながら食事をする事にした。
一見するとテーブルを囲んで優雅に食事をする4人の少女達
でも実際は、女装させられた偽物が1人と、少女3人のハーレム
俺が男の姿で、こんな食事をエレノアの街の中でしていたら、確実に男からの嫉妬の渦だろうな。
じゃ~やっぱり男の姿に戻らない方が、俺達のパーティーって上手くいくんじゃね?
男に俺が戻った瞬間、この3人を見た男達は確実に嫉妬でトチ狂って決闘だ~なんて突っかかってくる輩が出てくるんだろうな・・
ヤダな~
このまま女の子の方が良いかも・・
『なんで俺が女の子前提で考え始めてんだよ~俺!!』
兎に角今日の買い物の事とか聞いてみよう!!
「ステラ、ジャムとかチーズとかのまだまだ必要な物があるようだけど、他には何か要りそうな物有るかな?」
と一番詳しそうなステアに聞くと
「オリーブオイルとか香辛料とかも無いですね。あと牛乳なんかも欲しいです」
と無さそうな物を考えながらピックアップしてくれている。
ティナは
「野菜類とかも欲しいですね」
と言うと
ステアが
「森が解除されて結構広くなりましたから、山菜とか森で取れそうですよ」
と教えてくれる。
するとナサリーが
「じゃ~、湖も結構広い範囲が開放されたみたいですから、魚とか居たら取りたいですね」
と言いながら解放された湖の方を見ている。
そんな長閑な雰囲気の中で、俺達はノンビリと食事を楽しんだ。
『平和だ~昨日までの出来事が嘘のようだ』
でも・・
『ナリア帝国』はまだ諦めてはいないだろう!!
最初はサンダーウルフの魔獣軍団で攻撃するつもりだったんだろうけど、何かの都合でキメラを作る事にしたんだろうな。
それも9000体も準備していた。
もしかしたら、短時間で相当数のキメラを生産出来るようになったのかもしれない。
『今はまだ、何も解らない闇の中』
って感じだな。
何もわからないのは不安でしょうがないな!!
ただこのままにしておく訳にもいかない!!
ここの場所は大丈夫でも、外の世界では『ナリア帝国』がまたあんな風に動けば多くの人が戦争で死ぬ事になるのだろうな。
今のままじゃ、3人を守れない!!
『3人を守りながら、同時に戦うのは幾ら何でも無理だ!!3人が少しは自分の身を守れる位にはしておかないと!!』
3人がどの位戦えるか、確認しておくか・・・
「ステア、ステアは戦闘とか出来るの?」
「私、包丁を使って魔獣の解体くらいなら出来ますよ。特に料理は得意です」
それって戦闘とは言わない!!
まあこの城のメイドさんに戦闘をしろって言う事自体に無理があるな。
「ティナは、戦闘とかは出来そう?」
「私は・・ダークウィーズの森でライアンさんが見た通り、全く戦闘はダメですね」
はいそうでした・・・
『一番守ってあげたい気持ちになってしまいますティナさん』
聞いた俺が馬鹿でした。
「ナサリーは冒険者ギルドで受付してたけど、魔獣との戦闘とか出来そう?」
「私は短剣を使った投擲なら出来ます」
まあ戦えないわけじゃ無いけど・・戦力として期待するのは無理っぽいな。
・・・
・・・
俺は今現状の懸念を3人に話して
「今話した通り『ナリア帝国』はまた襲ってくると思う。その時自分の身くらいは守れるようになって欲しいんだ。3人が扱える武器があるから魔法が扱えるようになったらその武器を使った練習をしようと思うんだけど、どうかな?」
本当は
『どうかな』
じゃなく
『やって欲しい』
ってお願いしたいけど、強制は出来ないからな・・・
『俺って、結構押しが弱い奴なんです・・ハイ』
つづく・・・
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