第20話 『俺の思考は皆に駄々洩れらしい!!理不尽だ~』
俺の連絡係兼、『希望の砦』の冒険者パーティーメンバーになったナサリー、冒険者ギルドの無粋な制服からいまは可愛い白系のドレスにチェンジし、可愛いドレスの少女4人の姿になっている俺達4人
この姿を見て誰も俺達を冒険者だとは思わないだろう。
武器は・・・
そうお洒落な可愛い魔法のポーチを各自肩にかけその中に武器は収納
『見た目はドレス姿の何処かの侯爵家の令嬢』
そんな可愛いドレス姿の少女4人が道を歩いているのだ。
男達から注目されないハズは無い!!
それにこの時間は冒険者が、ダンジョンや狩りから帰って来て戦利品を売却して金がたんまりと入って有頂天になっている時刻
これから綺麗な女を横に侍らせて酒場で一杯やって楽しく過ごそうと綺麗な女を物色している輩が多数徘徊している。
事実俺達は何人もの男に声を掛けられているが完全無視で歩いている。
それで済む相手ならば良いのだが・・
それで済むような輩だけではない!!
魔獣と戦い血が滾った男達
『ちょっとした事で血が頭に上るのだ』
「このやろうむしすんじゃねえ~」何様だと思ってるんだ!!」
と言って掴みかかってこようと、俺達4人の体を掴もうとした瞬間
「ドゴーーーン」
っと音を立てて弾き飛ばされてゆく。
俺達の通った後には屍累々
って死んではいないのだが・・
俺達が通り過ぎた後には、地面にのびた男の体があちらこちらに散乱していた。
俺の固有魔法『反射フィールド』
白の管理者と黒の管理者を取り込んだ俺は。まだ高度な魔法はダメだけど、いつの間にか簡単な魔法ならば付与できるようになっていた。
『悪意を持った攻撃を反射する』
そんな魔法式だ。
まあ高度な魔法式では無いので、弓矢くらいを弾くのがやっとって代物だけど・・
「な・・・何が起きてるんですか~?」
とナサリーが聞いてきた事にステアが
「私達の周りに反射フィールドをライアンが展開しているようですよ」
と答えてくれる。
「へ~~ライアンさん剣技主体だと思ってたんですけど、魔法も使えたんですね」
とビックリしているナサリー
まあナサリーの言ってるように少し前までは4属性の魔法を使えるだけだったから自慢は出来ない。
「簡単な魔法だけしか使えない・・・ですわ」
とだけ言っておく。
危なく男言葉を使ってしまう所だったぜ!!
『危ない危ない・・・ステアのチェックが入って頬っぺたをぐりぐりされる所だったぜ』
と思っていると・・・
「くすっ~ライアンちゃん。もうちょっとでほっぺ抓られる所でしたね」
と笑いながらステアに突っ込まれる俺
「はい・・・まだ慣れて居ないもので・・きをつけますわ」
「くすっ」
「くすっ」
「くすっ」
おい何で3人共そこで笑うんだ????
それって酷くね?
『俺ってまだ女の子初心者なんだぜ』
此れを女の子初心者って言えるのかって言われそうだけど・・
追えば余計に何か言われそうだから言わないけどな・
今俺達が向かっているのは貴族達が良く使う高級料理店『ランドール』
普通の酒場に行けば確実に絡まれる事になるからだ。
何故に高級料理店?
それはナサリがメンバーに加わった為に『血の盟約』の儀式?をしないとあの場所にナサリーは入れない為なのだ。
大通りを進んで高級な店が並ぶ区域を5分位歩いていると目的の場所の高級料理店『ランドール』が見えてきた。
魔道具による証明が煌びやかに店内を照らし、ガラス窓腰に貴族達が優雅に食事をしている風景が見える。
俺は高級料理店『ランドール』のドアを開けて店内に入ると、受付の女性だろう人が俺達の所に来て
「4人様でしょうか?」
と聞いてきたので
「そうです。今日は個室をお願いしたいのですが空いているでしょうか?」
と言って『希望の砦』と表示されているS級冒険者カードを提示する。
女性は一瞬
「へ?」
っといった反応をしたが直ぐに、S級冒険者カードに手を翳して内容を読み取る。
「S級冒険者のライアン様、ティナ様、ステア様、ナサリー様ですね。個室は空いております。こちらへどうぞ」
と言って早速受付の女性は俺達を先導して個室に案内してくれる。
S級冒険者カードはVIP対応のカードでも有るのだ。
普通は借りれないような高級料理店の個室もS級冒険者であれば借りれてしまう。
それだけS級冒険者のステータスは凄いって事なのだ。
今回個室を指定したのは他の者に『血の盟約』の儀式を見られる訳にはいかないからだ!!
短刀を取り出して自分の首筋を切るなんて突然やりだしたら、気が狂ったかと思われてしまう危険がある為だ。
個室に着くと、俺はコース料理4人分とかんきつの飲み物を注文し案内してもらった女性に金貨1枚をチップとして渡す。
此処は極秘で頼むという意味なのだ。
席は2人共気を使ってくれたのか
俺とナサリー
ティナとステア
という組み合わせになった。
早速俺は短刀を取り出して自分の首筋をチョンと軽く切る
滴る俺の血・・
何も知らないナサリーは
「きゃっ」
っと小さな悲鳴をあげ驚いている・
『一言いっておくべきだったか・・』
「私の仲間になる為にはどうしても必要な儀式なの。私の血を飲んで」
とお願い。
ナサリーがおどおどしているとステアは
「ナサリーちゃんライアンちゃんを好きなんでしょ?じゃ~ライアンちゃんの血を飲んで」
とナサリを説得してくれた?のかな?
恐る恐る俺の首筋にくちびるを持ってきて俺の血を吸うナサリー
『俺の血を吸った瞬間ナサリーの体が淡く光を放つ』
その瞬間ナサリーの体がふらっと傾き、俺はナサリーの体を抱きとめた。
どうも気絶したみたいだ。
俺はナサリーの体を抱き留めたまま
「白の管理者と黒の管理者の血を引くステアには必要ないとは思うけどステアも一応私の血を飲んでおいて。」
とステアにもお願いする。
あの場所を共有するという事は俺達はもう一蓮托生、離れられない運命なのだ。
俺の血も共有しておいた方がいいだろう。
「は~~い」
そういって俺の横にチョンとすわって俺の首筋にくちびるをもってきてステアは俺の血を吸った?
吸っているのだが・・・
『ステアの舌使いが何か・・・色っぽい・・』
「あんっ」
俺は思わずへんな声を上げてしまう。
「うふっ。ライアンちゃん可愛い反応ね。もっとやっちゃいたくなっちゃうわ」
と俺をからかってくるステア
でもナサリが気が付いたみたいで
「う~~」
っと声を上げた瞬間驚いたように目を開け、ステアを見て
「ステアさん私を誘ってくれてありがとう」
と気が付いた瞬間ステアにお礼を言うナサリーに俺はビックリ。
俺は
「ナサリー急にステアにお礼なんてどうしたんだ?」
と俺は動揺しながらナサリーに聞いいていた。
「だって・・・」
と真っ赤になりながらナサリーは続けて
「だって、私がライアンさんを好きだったのステアさん気が付いて、それにライアンさんが私と結婚したいって思ってたから私を仲間に誘ってくれたんです。感謝しても感謝しきれません」
ととんでもない事を言ってきた!!
「えええええええええええ~何でそれを知ってるんだ!!」
俺は思わずそう叫んでしまってた。
「だって~ライアンさんの考えてる事私に駄々洩れですよ?」
「な・・なんでだ~?」
「だって血の盟約交わしたじゃないですか~ライアンさんの思考が全部流れ込んでくるんですよ?」
とトンデモ発言をするナサリー
そんな俺にステアは追い打ちをかけてくる!!
「ライアンちゃんには解らないでしょうけど、血の盟約を交わしたティナ、そしてナタリー、そして白の管理者と栗の管理者と繋がっている私はライアンちゃんの思考が全部解るんです。でもライアンちゃんから私達への一方通行ですけどね」
と衝撃的な事実を突きつけてくるステア
「うをぉ~俺アンナ事やこんな事エロエロな事を考えてたの全部筒抜けだったのか?」
と3人に聞くと
「えへっその通りですよ」
「ライアン結構エロエロですね~」
「ライアン私達といっぱいしたいんでしょ?」
と俺を攻めてくる3人
「わたしエロエロでごめんなさ~~い」
と平謝りする俺であった。
俺の考えてる事だけ皆に駄々洩れなんて理不尽だ~~!!
つづく・・・
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