第18話 『エレノアギルド支部への討伐報告ー受付』

俺達は買い物を途中で切り上げ、今ギルド支部へ続く大通りをティナとステアに両腕を抱きしめられた格好で歩いている。


これが男の格好だったら、嫉妬の的なんだろけれど・・

今の俺達は3人とも白いフリフリのドレス姿の金髪ゆるふわ髪の3人の少女の姿。

洋服屋さんザイナックのお店から出た瞬間から、周りからかなり注目されている!!

特に男性から!!


「あのぉ~私達すんごく注目されてるきがしませんかぁ~」

そう言うとティナが嬉しそうに

「うふっ~ライアンちゃんが凄く可愛いからですよ~」

と余計に抱きついて腕を絡めてくる。

ステアも

「ライアンちゃん。凄く可愛い言葉使い~女の子ですね~調教したかいがありましたわ~」

とティナと同じように余計に抱きついて腕を絡めてくる。


『ステア・・さん今調教って言いませんでしたか~~?言いましたよね?確かに言いましたよね?調教って!!確かに『俺が・・』なんて言うとステアが俺のほっぺたを引っ張って『私が』ですよね~ライアンちゃん?もう一度いってみましょうね~~可愛く笑顔でいうんですよ~』


なんて事されてたんだよな~わたし~~


それにしても・・

男達の視線が痛い・・・

あのイヤラシイ全身を舐め回すような視線・・・耐えられねえ~~

俺もあんな視線を女の子に向けてたのかな?


それが嫌で俺にこんな格好をさせて気づかせようとしている?とか?

今一わからん??????


どうして急にこの格好?


男の俺が!!


何故こうなった!!


「よぉそこのねえちゃん俺達と遊ぼうぜ~」

ガラの悪い3人組の男達が声を掛けてくる。

俺達が無視していると一人の男が手を出しながら

「無視すんなよ!!」

と言って俺達に掴みかかろうとするが・・

掴めない!!


男達が掴みかかろうとする度に、俺達3人はふわりふわりと同時に移動して結局掴めない。

ティナが小声で

「ライアンちゃん私達になにかしてる?」

と聞いてきたので

「風魔法かけててね無理に触ろうとすると3人同時に移動して触れないようになってるのよ」

と小声でティナとステアを交互に見ながら伝えてあげる。

「ふふふっ」

「さすがですね」


と俺達3人・・いえ私達3人は3人の男達が触ろうとするたびにふわふわと移動してお手玉をしている?そんなふうな状態でエレノアのギルド支部の大理石の3回建ての建物までやってきていた。


3人の男達は


「ゼーゼー」

「ゼーゼー」

「ゼーゼー」


と荒い息を吐きながら、息絶え絶えに俺達についてきたよう。

俺達はそのまま男達をギルドの建物の前に置いたまま、ギルド支部の中に私達?3人は入って行った。


俺達はギルドの中に入り3番の受付の所に歩み寄り受付担当の女性に声を掛ける。

「ナサリーこんにちは~~何時も可愛いな」


・・・


『ナサリーが固まったまま動かない!!』

あ~俺今女の子の姿だったわ~~

失敗しちまったぜ

ナサリーの姿を見たらつい、何時もの癖で声を掛けちまった

しょうがない・・・このままとおしてしまおう!!


「お~いナサリー起きてるか~」


そう言ってナサリーの顔を覗き込みナサリーの目の前で何度か手を左右に振ってみる。

どうも・・俺は追い打ちをかけてしまったようだ!!


「誰が寝てるんですか~~~!!バカにしないでくださいライアンさん。何でそんな格好になってるんですか~~」


「あら、ナサリーさんはよく私がライアンだって解りましたね」

「な・・何で・・声まで女の子なんですか~~私にあんな声のかけ方してくるのはライアンさんだけですから解ります~」

「だって~この格好で、男の声だすと怒られるんだも~~ん」

「ライアンさん、何で女の子になってるんですか~?」

とちょっと刺のある声で不思議そうにナサリーが俺に聞いてくる。


ナサリーもしかして・・ティナとステアがこんな格好にしたと予想したのか?

俺は・・・

どう答えようかと・・

言い訳を考えていたら・・

ステアが

「実は・・ダークウィーズの森のサンダーウルフ討伐をしていたのですが、その過程で大変な事が発生しまして、ライアンちゃんの正体が解ると非常にまずい状態なのでこうやって、女の子してもらっているんです。『俺:うんうんなる程なる程そう言えば俺が男の姿で戦っていたからな!!敵に俺が男だって解っていたからな。それでステアは俺に女装させているのか。ステア策士だな』一刻を争う大変な事とご理解下さい。何卒ギルド長への取次をお願いできませんか?それとですが・・ナサリーさんライアンちゃんに凄く気に入られてますね~ナサリーも私達と一緒に3人でライアンのお嫁さんになりませんか?ライアンあれでもお城と領地を持っているんですよ?可愛いライアンが私達3人の物になるんですよ~無理にとは言えませんが・・・」


『ナサリーも俺の嫁?どういう事だステア?』


ナサリーは・・

「は・・はい是非お願いします。一緒に頑張りましょう。ではギルド長を呼んでまいります暫く待ってて頂けますか」

と言っておくの部屋に入っていった。


しかし・・


ナサリーが奥に引っ込んだ後、運の悪い事に!!

外に放置した男3人がギルドの部屋の中にドカドカと入ってきて

「オマエラ~~人をコケにしやがって!!」

と怒鳴り声を上げながら3人同時に襲いかかって来たのだ


「ドドーーン」

「ドドーーン」

「ドドーーン」


俺の

連続3連突きが炸裂し3人の体がギルドの床に3回転半し3人同時に顔を床に打ち付けて見事なシャチホコダイブ!!


ギルドの中央床に見事な3体のシャチホコが完成

丁度おくからナサリーに連れたれたナルクギルド長が現れた。

そして

「エドワード公爵家3男のライアンが緊急で会いたいという事だったがナサリー何処にライアンが居るんだ?」


と辺りを見回して俺を探している。

10歳の頃から内緒で依頼を受けさせて貰っていた恩人ナルクギルド長だ。

俺は一歩前に出て

「私がライアンです」

と頭を下げて挨拶すると

「また何のご冗談ですかなお嬢さん?」

っとちょっと怒った期限の悪そうな声で俺を見る。

「だ~か~ら~俺だって!!俺!!ライアン!!解るか?」

と素の声で話すと


「え?」


っと一言


『微動だにしない銅像が出来上がり・・・固まった!!』


ギルド中央の床でシャチホコと化していた3人の男は同時に起き上り

「やろー許さね~~」

と怒号を上げて3人同時に剣を抜き俺達3人に襲いかかろうと襲ってきた!!

俺は再度3人の腹に同時に3連蹴り!!

蹴りを入られた3人の男はギルド外に再度見事なシャチホコダイブ

3体のシャチホコがギルドの入口に鎮座していた。    



「ギルド長~さ~さ~そんな所で固まっていないで、奥に行きますよ~ライアンちゃん達も早く来てくださいね~」


流石ナサリーだ。頼りになるやつだぜ!!

ナサリーでもなんでそんなに張り切ってるんだ?


つづく・・・

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